ドローンが映し出す別次元の景色をコンテンツ化し様々なニーズに応じた映像を提供し続けたい

京都
株式会社スカイコンテンツ 代表取締役社長
Shinji Terahara
寺原 紳次

ドローン空撮を中心に各種メディア映像制作を手掛けるスカイコンテンツ株式会社。 代表取締役社長の寺原 紳次(てらはら しんじ)氏はテレビ制作の第一線で約30年もの間活躍してきた映像のスペシャリストです。ドローンで撮す映像構図はまさに待ち望んでいたものだと語り、それに特化した会社を設立。長年の実績に裏打ちされた技術と、俯瞰的かつ4Kまで対応できる高精細で優美な映像は見るものを別次元の景色へと誘います。 今後、優れた映像をコンテンツとして残すことを使命として、これまで培った技術や知識、そして作品までをも皆で共有したいと寺原社長は話します。 幽玄な映像美を追い求めてきた寺原社長に、ドローンの魅力や二次展開を踏まえた、今後の展望などについてお話をうかがいました。

映像好きから始まった天職への道

これまでのキャリアについて教えてください。

僕はもともと映像を見るのが大好きで、大学を出てその世界で仕事がしたいと思い、大阪でNHKのバイトをした後に制作会社に就職し、ディレクターやプロデューサーなどの仕事に就きました。映像制作の業界って、キャリアよりも若さが求められていて、40、50代になれば現場から去り管理職になることが多かったんです。僕はもともと映像を撮りたいと思っていましたので退職し、大阪で起業しました。

主にどのような番組を制作されていたのですか?

世界の街並みを紹介する番組や、700回近く続いた旅・バラエティー番組の立ち上げからディレクターとして担当し、スポーツの仕事では、オリンピックやワールドカップなどの映像主体の仕事を30年くらいしていました。

大阪で映像制作の第一線で活躍されてから、今は仕事の拠点を京都に移されているのですね。

前々からコンテンツとして映像が残るような仕事がしたいと思っていたので、それには京都が一番適していると思っていました。たまたま大阪での起業後に京都に特化したCSチャンネルの立ち上げからプロデュース、運用からレギュラー番組まで手がけていたことがあり、その仕事の関係で京都のWeb制作会社と組み、最終的にはそこの会社の代表になったんです。

惚れ込んだドローン映像との出会いで

もともとドローンを事業に取り入れようとされていたのですか?

ドローンが好きというよりも、ドローンで撮れる映像にひかれた感じです。2015年12月10日に法改正になりガイドラインができたので、事業化に踏み切り、2016年7月に「スカイコンテンツ」を立ちあげました。ドローンが出始めたころは、今言われている安全的なマニュアルやルールというものが一切なかったのですが、個人的にそこを押さえないとこのビジネスは成立しないと思っていました。いち早く実績を出して認可申請をし、「無人航空機の飛行に係る許可・承認書」をもらい、保険の手続きを最優先させて、それが整ってから会社を設立しました。

落下等へのリスクヘッジが重要になってきますよね

当時は、飛ばせばいいという発想の会社が多かったのですが、僕はテレビの仕事をしていたので、事故が起こったときの怖さを知っています。今でこそドローンの保険はありますが、当時は、オリジナルでドローンが落下した時の傷害保険、人身傷害保険など保険会社に頼んでオリジナルで作ってもらったんです。結局、お客様も最終的にはそこを気にされるので、弊社の体制を話すと安心して仕事を依頼されます。

操縦技術よりも必要とされるスキルとは?

実際にはどのようにして飛ばして撮影するのですか?

通常は1人で担当するのですが、大型のものは飛行担当と撮影担当の2人で行います。撮影時は、ドローンのメーカーによるアプリをダウンロードしたタブレットを操縦機につけて、タブレットの画面に映った映像をみながら操作するんです。オペレータ(操作者)が上まで飛ばすとドローンは、無人飛行機ですが自立型ですので、一旦GPSで自分の位置を拾って指示がくるまで空中で待機しているんです。一回上げておいてからどうするかを考えることもあります。現在は飛行禁止区域も警備員等の目視で行っていますが、アメリカではすでに飛行禁止エリアは飛べないようにGPSのプログラムから書き換えているんです。日本も近々そうなる事が決まっているようです。

操縦技術以外にもIT系の知識等が必要になりそうですね。

そうです。まずタブレットやシステム、プログラムに長けた人でないと運用は厳しいです。ドローンメーカーからのプログラムの更新やセキュリティ強化等は頻繁に実施されていますので、撮影前日にアップロードをされると、それまでにセットアップした事が全て無駄になり、急ぎ最新のものに対応する必要がありますので。

ITリテラシーの高い方が必要になりますね。

前の制作会社で新規事業として取り入れても良かったんですが、体制等ややこしくなるのでそこから独立して、新たに会社を立ち上げスタッフを揃えました。弊社のスタッフは、映像も好きでプログラムにも長けているので、僕が撮影角度など様々な指示を出すと、希望していた要素を見事にクリアしてくれます。

新しいことへのチャレンジで不安はなかったですか?

当初は理解してくれる人も少なかったし、どれくらいの利益になるのか想像もできていなかったので、ドローンを購入すること自体失敗で終わるかもしれないと不安でした。しかし、僕が長年テレビ制作に携わってきた中で、神社仏閣とゴルフ場の撮影に使えるとあたりをつけていたので踏み切りました。

誰にも真似できない寺原ブランドの映像を

では現在はその2つを中心に撮影をされているのですか?

そうです。ゴルフ場については、プロモーション映像以外にプレイする人にも利用してもらっています。ゴルフコースってカーブのかかったところではビンの位置がわかりづらいのですが、カートに取り付けられたタブレットにより、ドローンで撮影したコースのデータ画像を自分たちでみることが出来るようにしているのです。

それは便利ですね、ニーズもかなりあるのではないですか?

ニーズもある分、ドローンを扱う会社が増えています。他社でもドローン自体の操縦テクニックはあるのですが、撮影となるとまた別の話になります。ゴルフ場からは、よく営業時間内での撮影を希望されるのですが、プレイとプレイの合間を縫ってタイムスケジュールをきって撮影していくのって結構難しく大変な作業になります。私は以前ゴルフトーナメントの中継に携わっていたので、そのあたりは熟知しています。

(ドローン映像をみながら)とても近くでプレイしているとは思えません。しかも、複雑なコースにも関わらず、ぶれのない滑らかな映像ですね。

ゴルフ場からの要望を全て包括したうえで、完成度の高い映像を残すため、撮影日までに通いまくってしこたま練習して出来る限り1日で18ホール全てを撮り終えることができるよう、撮影角度も緻密に計算していくのです。気に入っていただいたゴルフ場からは季節ごとに撮影をしてほしいとまで言ってこられます。

うれしい反響ですね。寺社仏閣の方はどのような作品があるのですか?

京都の寺社仏閣を空撮した「門前シリーズ」という動画があり、第1回の天台宗に始まり、現在14シリーズまであります。この撮影もすごく大変で、寺社の荘厳な雰囲気を映し出すため、参拝者がいない開門30分前しか撮影時間がないんです。その間に撮り終えるため、最初の頃はスタッフ皆がビリビリしていましたね。寺社仏閣以外にも、世界遺産や学校、工場現場、それに西の鯖街道など街並みも撮っています。

短時間でこの静寂な空気感が撮れるんですね。御社はこの分野で抜きん出ている印象があるのですが。

弊社がこの方面でのスペシャリストになれればそれはそれで嬉しいですけれども、僕の中では競合他社という概念はなくて、コンテンツとして優れた映像が少しでも多く残ればいいと思っているんです。良い映像があれば皆で共有すればいいという発想で、もし社寺でドローンを購入された場合、弊社がアテンドするので、少しでも良い映像を皆で残していき、シェアし合うというビジネスが弊社設立の趣旨であり、社名の由来でもあります。

自身の中に溢れ出る熱意に突き動かされて

撮影自体ではなく、残った映像に重きを置いているということですね。

そうです。以前僕はテレビ映像の関係で著作権・肖像権関係を担当していたこともありその分野に精通しています。寺社の中には、映像の使用申請の連絡が入ると、弊社が映像管理を請け負って費用面などの交渉を任せていただいている所もあります。現在ドローンの動画ってYouTubeなどにたくさんアップされているのですが、肖像権等の処理ができていないので、二次使用が不可なのです。そこをきちんと整理していくことにも携わっていきたいです。

今後の展望について教えてください。

ドローンでの撮影の他にも二次展開と普及活動を事業として考えています。まずドローンの二次展開として、ドローンを使ったゴルフ場での害虫駆除の散布をサンプリングする話が出ています。さらに、コース上に鳥が巣をつくったり、猪や鹿がコースを荒らしたり物を持ち去ったりするので、赤外線で動物の位置を判明させるようなドローンや、追い払うために音を出すドローンなどの新たな需要に応えるため、ドローンのメーカーと一緒に実用化に向け取り組んでいきたいと考えています。

なるほど、幅広いことに活用できそうですね。普及活動についてはどうですか?

法制自体緩和されつつあるので、ドローン普及に向け教室を始めました。広々とした緑の山で一般の方にもフライトの楽しさを味わってもらえると思います。社寺やゴルフ場が独自でドローンを所有した場合、そのアシストも担うことができればと考えています。それに防災といったところも視野に入れています。

具体的にはどのような取り組みですか?

数年前の台風で京都は大きな被害を受けたのですが、弊社と業務提携をしている代理店が産学連携で大学と組んで神社の敷地内のCGを作って、樹木の植え方や、倒れそうな場所、破損箇所等を確認するといったことに、日本の大手企業が投資されています。弊社はドローン操縦に関して国交省の認可が取れるまでのサポートと技術指導を担いたいと思っています。

実績のある御社がサポートしてくれるのは心強いですね。

実際購入されても機器アプリの更新等わかりにくいと思うんです。現地で飛ばないとか、不意に操縦機に設置しているタブレットに触れてしまってロックがかかってしまう事ってよくあるんです。それに撮影場所の立地条件や天候でも苦労されると思いますので、弊社が現地でサポートをさせていただければと考えています。映像ってその時その瞬間にしか撮れないものが多いんです。弊社が持っているノウハウは提供しますので、優れた映像をコンテンツとして1つでも多く残し、その映像を各ニーズに応じてすぐに提供していけるよう、新しいことにもどんどんチャレンジしていきます。

取材日:2019年7月11日 ライター:川原 珠美

株式会社スカイコンテンツ

  • 代表者名:代表取締役 寺原 紳次
  • 設立年月:2016年7月
  • 事業内容:ドローン映像制作、WEB動画制作、動画コンテンツ販売
  • 所在地:〒600-8815 京都府京都市下京区中堂寺粟田町93番地 京都リサーチパーク(KRP)6号館204号
  • URL:office@skycontents.jp
  • お問い合わせ先:075-963-6920

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