本に囲まれる幸せ

東京
ライター
来た、見た、行った!
かつらひさこ

6月から、少しずつ少しずつ「かつての日常」が戻ってきた。

 

とはいえ、まだまだ都内の感染者数は毎日数十人単位であるから油断はできないのだが。

これは大丈夫かな、まだ早いかななどと、こわごわびくびくしながらも、少しずついろいろなことを再開している。

 

嬉しいことのひとつに、「図書館、再開!」というのがあった。

正直、叫びたいくらいに嬉しかった。

 

「長時間利用はNG」「座って本を読むのはNG」「入館前の体温測定とアルコール消毒」などなど、利用するにあたりいろいろな項目はあったけど、それでも早速、再開したその日に図書館へすっ飛んで行った。

 

久しぶりの本棚と本棚に囲まれた狭めの空間、本の匂いに包まれる幸せ。

正直、何時間でもこのままでいたいと思ったがそうもいかないので、読みたい本をささっと選んで後にした。

 

借りた本は、和田誠さんが装幀の本が多かった。

誰もが一度は見たことのあると思う、ユーモラスな絵と独特の色使い。

シンプルな線で紡がれた、温かいイラストが大好きだった。

大好きな本、大好きなイラスト。

何かを好きだという気持ちだけで、ここまで気分が高まるんだなということを久しぶりに思い出した。

 

好きな事をなんでも思いきりやれる、というのはまだまだ先になりそうではあるけれど。

やりたいことができない状況だからこそ、「他の方法はないだろうか?」「この道しかないのかな?」という視点をもっていると、意外なところから道は開けたりするのかもしれない。

そんなことを、思った。

プロフィール
ライター
かつらひさこ
1975年札幌市生まれ。自分が思い描いていた予定より随分早めの結婚、出産、育児を経て、6年前からライティングを中心とした仕事を始める。毒にも薬にもならない読みやすい文章を書くことがモットー。趣味はクイズと人間観察。

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