職種その他2020.08.12

青いのは空、それとも海?! @Pictorem Gallery

Vol.98
London Art Trail
Miyuki Kasahara
笠原 みゆき

Pictorem Galleryの入り口

北ロンドン地下鉄・NRウォルサムストウ・セントラル(Walthamstow Central)駅を出て、大通りのホウ・ストリートを南下、5分ほど歩いて商店街に入ると左手に「PICTOREM」と書かれたグレーの看板が見えてきます。大きなウィンドーからは空色のイソギンチャクのようなものが顔を覗かせています。今回はこのPictorem GalleryからEleanor Bedlowの個展「Upside」をお伝えします。では早速中へ。

© Eleanor Bedlow

「11時に予約していた方ですね、どうぞ。作家ももう直ぐ来ますよ。」ドアを開けてもらい、入り口に用意されていた除菌ジェルで手を消毒してあたりを見回します。

© Eleanor Bedlow

4本足の生き物のようなオブジェ、気になりますね。一本の脚はなぜかブスリと石膏の塊にはまっていて歩きにくそう。黄色のバケツがひっくり返って水の塊が飛び出したのかそれとも水の中から黄色のバケツが飛び出したのか。コンクリートの塊のように見える灰色の部分は実はパピエマシェ(張り子のようなもの)で、紙でできています。作品は Shadow, 2020。

© Eleanor Bedlow

空と海はウロボロスじゃなくてホースでつながっている?作品は Follow, 2020。

© Eleanor Bedlow

今度は3本足の立体作品。やっぱり脚の一本に錘がついています。

© Eleanor Bedlow

ブルーのカケラは飛んできた隕石のカケラそれとも氷山のカケラ?黄色の箱の角には小さな四角い穴が空いていて中に何かいるかも?と不安になります。作品はTrap, 2019。

© Eleanor Bedlow

最後はこちら、最初に窓の外からみえた作品、Upside, 2020。くねくねとしたチューブは陶製かと思いきや石膏と布でできていました。「バランスを取るのがとにかく大変で。」完成作品のシンプルさとは対照的に多くの作品は何度も色を塗り直したり、わざとバランスを崩したりと試行錯誤を繰り返したというベッドロー。また、ロックダウンの影響で作品の殆どは過去三ヶ月に狭い自宅の部屋で製作する羽目に。そのため、当初の予定より小さめの作品が多くなってしまったといいます。一方、様々な材料があり、作品のアイデアのスケッチが散りばめられているアトリエと異なる自宅という環境で製作することで、かえって思いがけない作品が生まれたといいます。

額装オーダーのカウンター

さて、これはどこの写真?そうなんです、ギャラリーの奥には額装オーダーのカウンターがあるんです。実はこのギャラリーは地元のアーティーストに親しまれている額縁屋さんの運営するギャラリーだったんです。ショップ兼ギャラリーは2年前に改装したそうですが、中に飾ってあるオレンジの看板はオーナーのおじいさんが作った創業当初のものだとか。現在はコロナウィルスの影響でギャラリーだけでなく額装オーダーも完全予約制で行なっているものの、店には次から次へと顧客が訪れていました。

 

プロフィール
London Art Trail
笠原 みゆき
2007年からフリーランスのアーチストとしてショーディッチ・トラスト、ハックニー・カウンシル、ワンズワース・カウンシルなどロンドンの自治体からの委託を受け地元住民参加型のアートを制作しつつ、個人のプロジェクトをヨーロッパ各地で展開中。
Royal College of Art 卒。東ロンドン・ハックニー区在住。
ウェブサイト:www.miyukikasahara.com

日本中のクリエイターを応援するメディアクリエイターズステーションをフォロー!

TOP