WEB・モバイル2018.07.11

スタッフの個性が、輝く会社へ!

名古屋
株式会社ウェブエクリプス 代表取締役 横山広宣 氏
2017年6月に創業したホームページ制作会社、株式会社ウェブエクリプス。クライアントの要望にとことん向き合い、その要望を超えるモノづくりを行うスタンスでクライアントとの強い信頼関係を築いてきた横山広宣(よこやま ひろのり)氏。物腰のやわらかな雰囲気や佇まいからは想像できない10代の頃の破天荒なチャレンジや、本音と本音で語り合うことで新しい何かを生み出していく情熱に圧倒されたインタビューでした。

自分が中心となって、何かを生み出す喜び

10代の頃はどんな夢を抱かれていましたか?

10代の頃は、ミュージシャンになることを本気で目指していました。愛知県出身ですが、高校を2年で中退して単身東京へ。アルバイトをしながらバンドのメンバーを集め、ライブ活動を行っていました。

17歳で単身東京へ!? どんな気持ちで上京されたのですか?

「バックグラウンドが全くない世界に飛びこみたい!」「とにかく刺激を受けたい!」そんな気持ちでしたね(笑) アルバイトは時間の融通がきくゲームセンターや空き時間にボイストレーニングができるカラオケボックスを選んで、メジャーデビューを果たしたいと他のバンドからメンバーをスカウトしたりもしました。振り返ってみると、当時から“自分が中心となって何かを生み出す"ことが好きだったんです。

ミュージシャンの夢は、結局どうなったのですか?

東京では5年ほど音楽活動をしました。その間に音楽業界の情勢が大きく揺れ動き、CD自体が売れなくなってしまったこともあって「この業界で食べていくのは難しいかもしれない……」と感じて名古屋に戻りました。といっても未練はすごく残っていて、名古屋でも音楽活動を続けるつもりでいました。

名古屋に戻られてからのストーリーを聞かせてください。

音楽活動を続けようと思っていたのでアルバイトを探していたところ、あるIT関連の商社に採用が決まりました。ウェブサイトなどを企業に売り込む営業職だったのですが、そこで自分が営業に向いていることに気づきました。アルバイトを始めてすぐに結果が出たため「社員になってくれないか?」と打診され、断り続けていたのですが、半年ほどして断りきれなくなり社員になりました。その商社で29歳まで働き、その後は建築土木の会社に転職して、営業として10年ほど勤めました。

創業1年で、多数のオファーをいただく会社に

IT業界から建築業界に転職したのに、またIT業界に戻られたきっかけは?

きっかけは、商社時代の同僚です。その同僚は商社を退社してフリーでウェブ制作を行っていたのですが、職人タイプの作り手だったので営業やマネジメントの部分を私がサポートをしていました。当然、無給のボランティアでしたので本業の片手間で手伝っていたのですが、次第にボリュームが増えていき、ある時、お客さまから「そろそろ会社にして欲しい」というご要望があったんです。さすがに悩みましたが、チャンスと捉えて起業に踏み切ることにしました。

それでは、その同僚の方と一緒に起業されたのですね?

いや、実は……。当初はその予定でしたが、起業の寸前にトラブルが起きて、彼は離脱してしまったのです。私は勤めていた会社に退職する旨を伝えていたのでいまさら引くことができず、たった1人でスタートを切ることになりました。

いきなりの大ピンチ! その状況をどう克服されたのですか?

立ち上げ前からお世話になっていた協力会社に技術面のサポートをしていただきながら、がむしゃらに営業活動を行いました。その一方で、自分でもデザインやウェブ制作の知識を深め、一眼レフのカメラを購入して写真の勉強もしました。創業してもうすぐ1年になりますが、最初の数ヶ月は、まったく結果が出ない暗黒時代。しかし徐々に結果がついてきて、さらに優秀なスタッフが会社に集まってきたこともあって仕事ぶりを認めていただき、手がまわらないほどのオファーをいただけるようになりました。

どのようなスタッフがいらっしゃるのですか?

絵本作家としてアーティスト活動を行っているデザイナーや、イラストレーターとして豊富なスキルを持つデザイナーがいます。また、デザインはもちろんコーディングまでをワンストップで行えるスタッフも複数在籍しています。アーティスト気質が強いスタッフと私のマネジメント力を掛け算することで、これまでの常識の枠に収まらないクリエイティブが生み出せていると自負しています。また、システム面では協力会社との強い絆がありますので、複雑なシステムを含んだウェブサイトの開発案件やIT関連のプラットフォーム整備までを行える体制を整えています。

“会社の人間味"をウェブサイトで表現する

他社にないWebページの制作を目指しており漫画イラストで企業様や消費者に分かりやすく説明するページを作成しています。

社名の由来と、御社の強みを教えてください。

社名の元となっている「エクリプス」は、ラテン語で「日食」を意味します。日食の神秘的な雰囲気が好きで、普段の常識的な世界をガラリと変えてしまうところに魅力を感じています。「日食」は、月が太陽の前に来ることで起こる現象ですが、エンジニアやデザイナーなど普段は裏方として働く存在が表に出ることをイメージして、名付けました。会社の活動を通して、良い人材が世に出て、きちんと評価される環境を作りたいと考えています。会社の強みはやはり、アーティスティックな部分をすごく大切にしているところで、一般的なセオリーに乗るのではなく「お客さまが本当にやりたいこと」をしっかりと引き出し、カタチにできるところだと思っています。

日々の仕事で、特に意識していることはありますか?

「お客さまが本当にやりたいこと」を引き出すために、コミュニケーションに時間をかけることを意識しています。ビジネスの世界なので、初めはお客さまとの話の中に「建前」が入ることは仕方がないと思います。しかし、時間をかけて要望をひとつひとつ聞いていき、デザインや使い勝手で納得がいかない部分はとことん手直ししていくことで、お客さまが本当に伝えたかったことや売りたい商品の売り込みポイントなどが見えてくるのだと考えています。話をしている時にお客さまの口から「実はね」と本音を引き出すことで、ウェブサイトや広告物にも“会社の人間味"が出ると信じています。

御社のこれからの展望をお聞かせください。

おかげさまで仕事が増えて人手が足りない状況ですので、まずは会社の基盤をしっかりと整えます。そして今後は自分たちから情報を発信していけるメディアの運営を手がけたいと思っています。スタッフが持つそれぞれの個性や魅力が輝く“ステージ"を生み出すことが目標です。また、ウェブサイトの制作に限らず、IT分野全体を見通して社会貢献をしていきたいと考えています。たとえば、名古屋は東京や大阪に比べてフリーのWi-Fiスポット整備が遅れているのですが、外国人観光客にWi-Fiスポットを提供する飲食店の告知やメニューをブラウザにトップ表示させるサービスを開発し、その稼働デモンストレーションを名古屋市内で進めています。

最後に、クリエイターへのメッセージをお聞かせください。

クリエイターは「結果」が求められると思うのですが、「結果」を出して評価される人もいれば、なかなか「結果」が出ない人もいると思います。私が今になって感じているのは、「結果」が出ない時に継続することの大切さです。苦しくても続けていくことで、「結果」がついてくる人もたくさんいます。もし将来に向けてのビジョンや目標を持っているのなら、焦らず、諦めず、粘り強く創作活動を続けていってください。

取材日:2018年5月10日

株式会社ウェブエクリプス

  • 代表者名: 代表取締役 横山 広宣
  • 設立年月: 2017年6月
  • 事業内容: ホームページ作成、システム構築、広告代理業、デザイン制作、ITインフラ整備
  • 所在地: 愛知県名古屋市西区天神山町7番18号
  • TEL: 052-528-5658
  • URL: https://webeclipse.co.jp
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