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変化を恐れず、アイデアをどんどん進化させていくもの作りの集団であれ

金沢
株式会社北陸サンライズ 社長 木村 賢一郎 氏
株式会社北陸サンライズは、印刷物のデザイン企画から、製版、印刷、紙器加工までの一貫工程を、グループ4社の総合力で行う総合印刷企業です。1975年の創業以来、グループ会社と共に、柔軟に顧客のニーズをつかみ、成長を続ける株式会社北陸サンライズの木村賢一郎社長にお話を伺いました。

2坪の納屋で創業 数々のグループ会社を立ち上げる

北陸サンライズはどのような経緯で創業したのですか?

現在会長を務める父の木村 竹芳(きむら たけよし)が、証券会社や印刷会社の勤務を経て1975年に創業しました。当初は自宅にあった2坪の納屋兼倉庫を改装して事務所とし、印刷の仲介を主な仕事にしていましたが、2年後に社屋を新築し印刷機械を導入。さらに社屋を建てた地区が区画整理されたのをきっかけに現在地へ移転し、本格的な印刷業をスタートさせました。

北陸サンライズとしての強みはなんですか?

当社では、デザインの提案から印刷、後加工まで、一貫して行うことができます。お客さまのニーズに応え、柔軟な対応ができるのも、グループ会社との連携によるものです。1985年に「日乃出紙工株式会社」を立ち上げ、2007年には「株式会社サン・ファーストプリンティング」を立ち上げました。それぞれのグループ会社の特徴を活かし、商品の提案を行っています。

それぞれのグループ会社にはどのような特徴がありますか?

「日乃出紙工」の創業時、厚みのあるボードやダンボールなどへの印刷ができる機械を導入しました。当時、北陸で厚物印刷ができる機械を持っている印刷会社は殆どなく、積極的にお客様に提案していきました。1985年頃はパッケージ印刷の需要が伸びている時期でもあり、パッケージや紙加工に特化させることで、お客様から高い評価を得られました。

「サン・ファーストプリンティング」では、B3型の高速輪転機を導入しています。B3というのはチラシの印刷に特化したサイズであり、2007年当時、石川県内はパチンコ店の全盛期でもあったので、順調に需要を伸ばすことができました。チラシ印刷はこれから縮小していくと考えられていますが、グループ会社の強みを組み合わせて今後の展開を考えていきたいと思います。

印刷の経験と現地の人脈を活かしたミャンマー進出

ミャンマー進出のきっかけはなんですか?

きっかけは、会長が友人を訪ねてミャンマーに遊びに行ったことでした。そこで、ミャンマーの人たちが温厚で勤勉であったことに心を打たれ、ビジネスもきっとうまくいくに違いないと考え、合弁会社「A.B.C SUNRISE PRINTING PRESS」を立ち上げました。

A.B.C SUNRISE PRINTING PRESSはミャンマーでも有数の規模を誇る印刷会社に成長しているとお聞きしました。

北陸サンライズでの経験をもとに、的確な設備投資ができたと思います。ミャンマーの印刷業界は当時とても遅れており、20年遅れの印刷機械が現役で使われているような状況でした。そこで、当社で15年使っていた機械からはじめましたが、会長の友人の紹介からどんどん仕事が舞い込んできました。現在では8台の印刷機と4台の紙器加工機を稼働させ、ミャンマー随一の企業に成長しています。

アナログとデジタルの転換点に印刷技術を学び、印刷業務の無駄に気づく

木村さんにとって、印刷業の原点はなんですか?

大学時代は「広告研究会」というサークルに入っていました。サークルの活動を通して、印刷業界に面白さを感じるようになり、両親と相談した上で、大学を中退して印刷の専門学校に通うことにしました。この2年間の経験は大きかったと思います。専門学校のカリキュラムは、午前が講義、午後が実習で、私が配属になったグループは企業の販促をテーマにした情報誌を作っていました。グループで協力して企業の販促に関する情報を仕入れ、企業にアポを取り、取材を行いました。

専門学校ではどのようなことを学びましたか?

当時はちょうど印刷技術がアナログからデジタルへ移り変わる時期であり、実習を通して印刷業界の無駄な部分も見えてきました。専門学校で最新のデジタル技術印刷を学ぶと、自社でやっている業務を効率の悪いものに感じました。自社でも最新の印刷機を導入していましたが、印刷時の位置合わせを手動で行い、何度も試し刷りをするような作業が行われていたのです。バブル時代ということもあり、社員は夜遅くまで残業を行うのが当然だと考えていました。最新の機械を導入するだけでなく、社員の意識も変えていかないといけないと感じるきっかけになりました。

実用新案・意匠登録を通して社員のモチベーションを上げる

商品を売り込むために会社で取り組んでいることはありますか?

北陸サンライズとしての強みを前面に出す時、一番の売りは後加工です。後加工の技術を活かした新商品を提案するため、社員にも様々なアイデアを出すことを求めています。社員のアイデアから生まれた商品は多々ありますが、商品化されなくても実用新案や意匠登録を勧めています。登録には費用がかかりますが、社員のアイデアが特許庁の長官からお墨付きをもらったとなれば、スタッフのモチベーションにも繋がります。

北陸サンライズが独自にデザインした商品はどのようなものですか?

昨年は私立学校の制服を印刷して服の形に切り取ったうちわを作成し、学園祭で販売しました。うちわの内側には学園祭のプログラムが書いてありますが、持ち帰って棚に飾ることもできるデザインとなっています。在校生よりも卒業生の反響が大きく、印刷した分はその日のうちに売り切れてしまいました。また、社員の名刺も長方形のものは殆どありません。葉っぱの形やハート型に切り抜くことで、貰った人の印象に残ることができます。

社員の方にはどのような言葉を送っていますか?

日頃から社員には「もの作りの集団であれ」と伝えています。現在、私たちが何気なく見ているものも、もっと掘り下げていけば新たなアイデアが生まれるかもしれません。現状に満足せず、視点を変えてみたり、工夫を重ねたりすることによってお客様の心に訴える商品が生まれると考えています。そのためには、社員からのアイデアに対しては絶対に否定から入らず、「いいね」と同意した上で、さらに改善案を出していくことを呼びかけています。変化を恐れず、アイデアをどんどん進化させていく、社員にはそういったチャレンジ精神を持って仕事に取り組んでほしいと考えています。

取材日:2017年4月17日 ライター:加茂谷慎治

株式会社 北陸サンライズ

  • 代表者名(よみがな):代表取締役社長 木村賢一郎(きむら けんいちろう)
  • 設立年月:1975年4月
  • 資本金:1,000万円
  • 事業内容:商業印刷関連全般(オフセット印刷、高速輪転印刷)、パッケージ紙器加工(抜き、貼り、箔押し)、印刷関連企画、Web制作
  • 所在地:〒924-0014 石川県白山市五歩市町424-1
  • URL:http://hokurikusunrise.co.jp/
  • お問い合わせ先:TEL:076-275-3535 FAX:076-276-9878
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