映像2020.05.08

映像の基礎って?――編集ソフト編

埼玉某所
映像企画・編集
秘密のチュートリアル!
野辺五月

コロナでStay HOMEともなれば、勉強のチャンス。
ただ「具体的に何からしていいの?」という方も多いと思います。

まして、映像の勉強ともなると……前回取り上げた「撮影」~「編集」まで工程は長く!
その前のシナリオ・コンテ…おおもとの演出などもあり。
もちろん、音/音楽のこと(これもまたちょっとずつ担当が違う?!)もあり。
兎に角「パート」が多いのです。

他にも
・出演者が必要なときのために「演技」についても知っていたい…
・イラストや写真など「素材」の基本も知りたい……
・モーションも学びたい
・3DCGもある……
・YoutubeのSEO?
・AR? VR?
・Vtuber? 

ETC

勉強いっぱい!!

全部なぞやってられるか!
というわけで、前回は「撮影基礎」の話をしました。
今回は 基礎も基礎に戻って
自己流ではありますが、「編集のソフトウェア」についてちょっとだけまとめてみます。

今や編集ソフトというと、ちまたに溢れています。
Adobe もプロユースだけでなく、気軽にVlogの編集ができるソフトをPremiere以外に出していますし(Rush)、無料ソフトもだいぶ発展し、価格も下がり……始めることへの障壁はだいぶ下がっています。
今回は軽く、
プロが現場で何を、どんな用途で使用しているかまとめてみました。

【プロが使う編集】

・Adobe Premiere Pro CC
今一番使われてるんじゃないかと思われるソフト。After EffectsやPhotoshopなどとの連携が簡単なので、なおのこと拍車がかかる。価格も下がってきている。
映像編集と行ったらこれという声も多く、基本の「切る」「はる」他ちょっとしたカラーコレクション(風味付け・色替え)タイトル・字幕いれもこれ一本でOK。
簡単ではあるが汎用性は高く、多くのポスプロ・制作系会社で使われている。今始めるのなら無難にこれ。

・DaVinci Resolve
大分広がってきた高機能編集ソフト。無料版があり、制作元がカメラで有名な「ブラックマジックデザイン」なので、撮影関連とセットになりやすい。そのため、もともと「カレーグレーディング」の工程に長年用いられてきたため、カラー関連には兎に角強い。ただちょっと癖がある&基本テロップワークは機能がかなり限られるため、デザイン関連はPhotoshop(連携可能)でやりたい方向け。

・Avid Media Composer
ボヘミアンラプソディ・アベンジャーズ・スターウォーズや、ラ・ラ・ランドなど、ハリウッド映画の編集にはかなり使われている動画ソフト。無料版が出て更に話題に!
テレビ含め、現場では割と使われているが、初心者向けの説明はあまりなくて、現場実地で覚えざるを得なかった猛者が使っている感じもする(偏見)
映画業界はご用達であり、Premiereやda Vinciが増えているとはいえ、まだこれからも使われていくだろうことから、海外映画業界を狙おうという人ならチャレンジを進めたいソフト。

・Vegas pro

日本での知名度は低く、SONYがリリースしていたが現在はドイツのMAGIXから出ているソフト。
ただし、海外でのシェアは高く、書き出しや読み込みのファイル形式が多いこと/音楽ソフトとの連携が強いなどの良さもある。
ソースネクストが定期的にとんでもないセールをしてくれるため、お安く手に入るのも魅力。

・Edius pro

報道やブライダルなどの「編集速度命!」な現場において、メインで使われているソフト。
近年Premiereに少し画面を寄せてきている感はあるが、他ソフトとの連携も簡単。
操作自体も非常にわかりやすいが、何より「書き出し速度」は、他のソフトの追随を許さない。
圧倒的な速さ!軽さ!が売りという印象。

・Final Cut Pro
Appleの映像編集ソフト。旧バージョンは日本の映像業界で圧倒的なシェアを誇っていたが、バージョンがあがって、必要な機能や書き出し設定などが削られユーザーが他所へ流出。(Premiereへ移動した人が非常に多い印象)。ちょっと悲しい感じになっている。一応は生きているが、今から始めるのならば、他のソフトの方がという声も多い。

さてここまでメイン(本編)編集ソフトを紹介してきましたが、ちょっとだけ番外。
こちらはサブ。

・Adobe AfterEffects

編集の中でも、どちらかというとCG制作をするソフト。また効果を載せる意図の方が強い。
上記のソフトがあっても、なお追加でこれは使う ないし、この部分は別の制作会社や制作者に任せるということが多い。
モーショングラフィックや効果……簡単にいえば「タイトルが動いてるよ!」「オープニングのかっこいい演出!」がある場合、このソフトでの制作頻度が極めて高い。
3DCGも、デフォルトで、CINEMA4D LITE版が付属しているため、最低限作れる。

たとえばこんな桜が舞う画像もAfter Effects
映像関連を勉強する中で、しばらくメイン編集機での操作になれると、AEに移る人が多いのは、こういった理由があるからなのですが、
更に3DCGや3DアニメーションをとなるとCinema4D・Blender……
またゲームや建築などに用いられるリアルタイム性が必要になるとUnityやUnreal engineなど……ソフトは山ほどあります。またAfter EffectsやPremiereだけでも「プラグイン」といって、更に外部の会社などから追加機能が売り出されていることもあり、追求すればさながら「沼」。
ただ、まあ大雑把にいうと、上記ソフトのうちのどれかから手を出す人が多いのではないでしょうか。
また開発元や出てきた歴史から強みがそれぞれちがいますので、例えば自分がもともと写真畑ならばda VinciかPremiere、イラストアニメーションならaftereffectsのように(厳密にはイコールではありませんが)組み合わせて考えてみてもいいかもしれません。
在宅での仕事が増えているいま、勉強できる今……みんながチャレンジしはじめていますので、より自分にあったソフトや分野へ流れて勉強を深めていくことをお勧めしたいです。

プロフィール
映像企画・編集
野辺五月
学生時代、研究の片手間、ひょんなことからシナリオライター(ゴースト)へ。 HP告知・雑誌掲載時の対応・外注管理などの制作進行?!も兼ね、ほそぼそと仕事をするうちに、潰れる現場。舞う仕事。消える責任者…… 諸々あって、気づけば、編プロ・広告会社・IT関連などを渡り歩くフリーランスと化す。 2015年結婚式場の仕事をきっかけに、映像畑へ。プレミア・AE使い。基本はいつでもシナリオ構成!のひと。趣味は飲み歩き。

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