スペース2019.12.04

アート作品の導入でレンタルスペースの価値を向上。ArtScouterによる共同実証実験を実施

東京
株式会社スペースマーケット

株式会社スペースマーケット、株式会社クルトン、アートアンドリーズン株式会社は、株式会社NTTドコモの協力のもと、「アート作品設置によりシェアスペース価値が向上するか」について実証実験を行いました。

アート作品は、ドコモの画像認識エンジンを活用し、トップギャラリーが厳選した作品から、空間の目的にあうアートを選出できる「ArtScouter(アートスカウター)*」より選出。その結果、対象スペースの成約件数が、前月比195%に伸長、スペースマーケット内の対象スペースページのCTRが前月比1.8%伸長しました。いずれの数値結果もスペースマーケットの全体の平均より高い伸長率であったため、選ばれるスペースとなるためにアートが効果を持つことが確認できました。

 


 

会議室や宿泊施設など、空間を簡単に貸し借りできるスペースシェアのプラットフォームサービスが急成長しています。レンタルスペースでは、会議、撮影、パーティーなど多くの利用用途がある中で、会議での利用件数は年々増加しています。中でも、オフサイトミーティングや勉強会、セミナーなど活発なコミュニケーションやクリエイティブな時間を求めて、レンタルスペースを活用される方も多く、特徴のある会議室が人気の傾向があります。
プラットフォームサービスの拡大に伴い、数多くのスペースが登録されていく中で、スペースを提供するオーナーにとって選ばれるスペースを作ること、リピート利用を増やすことはビジネスを左右する大きな課題となります。
スペースの特徴を出すために、大規模な予算や手間をかけてリノベーションができない場合も、持ち運びと取り付けが簡単なアート作品を活用することで、選ばれやすいスペースとなる可能性が確認されました。

■本実証実験の概要
[実施期間]
2019年8月29日(木)〜9月30日(月)

[内容]
株式会社クルトンがスペースのオーナーから運営受託してスペースマーケットに掲載しているスペースのうち4箇所に、ArtScouter(アートスカウター)から選定されたアート作品を設置しました。設置日より前後1ヶ月間のページビュー数推移や、他のスペースとのコンバージョン率の比較などをSPACEMARKETにてデータ分析しました。

[結果] 
設置日より前後1ヶ月間のコンバージョン率の変化、利用件数比較をスペースマーケットとクルトンの利用実績を元に分析をしました。

・対象スペースの成約件数が、前月比195%に伸長
・スペースマーケット内の対象スペースページのCTRが前月比1.8%伸長
*CTR=ページビュー数/クリック数

いずれの数値結果もスペースマーケットの全体の平均より高い伸長率であったため、選ばれるスペースとなるためにアートが効果を持つことが確認できました。

 


【写真左:アート作品設置前 写真右:アート作品設置後】

 

■慶応義塾大学文学部・川畑秀明教授(感性心理学)のコメント
アートは「無用」なものではなく,もはや私たちの生活の一部となっています。私たちの想像以上に,アートが人に対して与える効果が様々なかたちで明らかになってきました。

例えば,アートが人の幸福感や生活満足度,さらには精神的健康などに与える影響が示されつつあります。また,店舗におけるアート作品の有無が小売店における消費者の購買に与える影響などについても明らかになっています。今回の実証実験の報告は,アート作品を活用することで,シェアスペースの良さの認知を引き起こし,コンバージョンや満足度を向上させる可能性を示しています。これまでの研究をもとに解釈すると,アートの存在がスペースの高級感やその良さに影響したということでしょう。

一方で,消費者(ユーザー)には様々に異なった属性があり,属性によって好まれるアート作品の傾向があることや,消費に影響を与える作品の傾向があること,さらには好まれる労働環境も様々であることも研究されています。研究がすすむことで、今後ますます多方面でアートの活用が活発化されるのではないかと期待されます。

※『脳は美をどう感じるか―アートの脳科学 (ちくま新書)』の著者である川畑教授の寄稿記事はART HOURSに掲載されます。( https://arthours.jp/ )



■今後の取り組み
ArtScouterは今後もシェアリングエコノミーにおいてスペース価値向上に寄与する最適なアート作品の活用を進めていくと共に、科学的アプローチによるデータドリブンなアートの効果分析を進めていきます。ArtScouterは今後もスペース価値向上に寄与する最適なアート作品の活用を、スペースマーケットを始めとするシェアリングエコノミー領域のサービスと検討していくと共に、科学的アプローチによるデータドリブンなアートの効果分析を進めていきます。

同時に、インテリアとしてのアートに留まらないよう、アートフェア東京2020への協賛、ブース出展を通じて、アートの活用を検討しているビジネスパーソンをアートコミュニティーへ接続する営みを実施し、本質的なアートの理解促進に努めてまいります。



■(参考)今回の実証実験に参加したスペースマーケット掲載スペース
・トーチ会議室

https://www.spacemarket.com/spaces/metro_mita02/rooms/EQgAtVzPHAd9QkYI

・八重洲会議室

https://www.spacemarket.com/spaces/HJ7mqDA9nkQic_18/rooms/euiizuczW1o9Eoyv

・リバーサイドebisu

https://www.spacemarket.com/spaces/riverside-ebisu/rooms/cBatVaJM0X9UxTVd
※リバーサイドebisuのアート作品はすでに撤去済み
・オアシス会議室

https://www.spacemarket.com/spaces/metro_mita01/rooms/w_r-6xo4XQEg2JeK
・クリエイティブ会議室

https://www.spacemarket.com/spaces/tokyo24-kanda/rooms/vXUYhkN7FIeP_w_h



■株式会社スペースマーケット
https://spacemarket.co.jp
2014年1月創業。スペースシェアリングプラットフォーム「スペースマーケット」を運営。掲載スペース数は1万件を超え、時間貸しプラットフォームサービスの中では掲載数において日本最大です。スペースのジャンルは、イベントスペース、会議室、撮影スタジオ、映画館、住宅等、多岐にわたり、法人・個人の多様な利用事例を多数生み出しています。

■株式会社クルトン
2015年5月に青山豪輝、森実勇樹により創業。レンタルスペースの運営代行、コンサルティングを事業ドメインとして全国でレンタルスペースを展開。現在全国で250カ所を超えるレンタルスペースを管理しており、不動産投資としてのレンタルスペース活用から、企業所有の会議室や飲食店の遊休時間を収益化した実績も多数。



■「ArtScouter(アートスカウター)」とは
https://arthours.jp/artscouter/
ArtScouterとは、AIを活用して国内トップギャラリーが取り扱う作品のなかから、空間に最適なアート作品を客観的に安心して選べるプラットフォームです。ArtScouterは、NTTドコモの新規事業プログラム「39works」にて生まれたサービスで、NTTドコモからの技術提供を受け、株式会社アートアンドリーズンが提供しています。
※「39works」は、パートナー企業と協創し、企画から開発、運用・保守までを一体で進めながら、高速PDCAにより改善を繰り返し、新ビジネスを創出し、育むプログラムです。(39worksホームページ https://www.39works.net/)ビジネスとアート思考の関係に関心が集まっていますが、生活時間の長い”はたらく場所”ではアートと接する機会は限られています。

ArtScouterは、オフィス管理者や空間デザイナーにとってアート選定の難しさと、良質な作品をどこで購入すればよいかわからないという課題を解決するためのプラットフォームとして開発されました。
キュレーターの目利きを学習したAIによる作品の絞り込み、東京画廊+BTAP、小山登美夫ギャラリー、ANOMALYなど国内著名ギャラリーによる作品提供、法人企業様がお取り扱いしやすい手続きが特徴です。

また、アート作品の購入、レンタルのほか、ウォールペインティングや空間プロデュースなど協力ギャラリーのネットワークを活かした提案も可能です。自社へアート導入をご検討の方はこちら、クライアントへのアートご提案をお考えの方はこちらまでお問い合わせください。

Facebook: https://www.facebook.com/arthours.jp/
Twitter: https://twitter.com/ART_HOURS
Instagram: https://instagram.com/arthours.jp

 

 

 

本記事に関するお問い合わせ:株式会社スペースマーケット

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