職種その他2019.05.22

20代が集う、次世代型・編集プロダクション

京都
株式会社かえでプロダクション 代表取締役
Daisuke Hane
羽根 大介
“非凡な才能”という花言葉を持つ「楓」を元に名付けられたという株式会社かえでプロダクションは塾や学校で使用する学習用教材の編集プロダクションとして、まさに非凡な輝きを放つ会社です。社長を除く社員はほぼ20代で構成され、和気あいあいとした雰囲気の中で、日々、制作・編集が行われています。「私はほとんどタッチしていません。」と話すのは40代で、同社の代表を務める羽根大介(はねだいすけ)さん。今年でちょうど10周年。かつて教育学部で学び、塾の講師として従事されたのち、編集者として経験を積まれ、同社を設立されました。今回、会社設立までの経緯と将来のビジョンに至るまでを羽根さんにお話を伺いました。

 

塾講師としての経験を活かし編集者の道へ

まずは、会社設立までのキャリアを教えてください。

塾の講師を辞めた後に学習塾用教材の制作を行う出版社に入社しました。これまでの経験が活きたのか、私が作った中学生向けの教材がシリーズ年間5万部以上の売り上げ、つまりこの業界で言う“ヒット”を達成し、幸運にもその後に編集長を務めさせていただきました。しかし、自分としては本の編集技術をより高めたいと思うようになり、他の出版にも関わりたいとの思いで独立を決めました。前職でさまざまな教科を担当させていただいただけでなく、編集をはじめ、営業や在庫管理など複数の業務を行なっていた経験が今につながっているのだと感じています。

独立されてからはどのように仕事を広げられたのでしょうか?

独立と言ってもはじめはたった一人だったので、まずは前職からのつながりでお仕事をいただいていました。しかし、これでは業界の成長につながらないと思い、営業で仕事を増やしながら、徐々に雇用を進めていきました。この業界では若い世代の育成が進まずに高齢化している現状があるので、独立した時からその改善に務めたいと考えていました。

営業先としてはどちらに行かれるのですか?

出版社が多いです。我々の業界は塾用教材と学校用教材の2つあって、設立当初は塾用教材のみを扱っていたため、営業先としては塾用教材の出版社が主でした。塾用教材と学校用教材は作り方が違うので、学校用教材を扱う出版社へのアプローチは困難を要したのですが、初めてご縁をいただき編集した学校用教材を高く評価していただき、そこから学校用教材を扱う出版社へも営業に行く機会が増え、受託も増えました。おそらく、塾用教材と学校用教材の両方を扱っている編集プロダクションは、それほど多くないと思います。

学校用教材としても評価が高かった要因は何だと思われますか?

塾用と学校用の区別をせず、子どもたちにとっての成績が伸びる教材を制作することに徹したことが要因だと思います。私は常に、教育の最前線の根底には教材があるという考えています。たとえ素晴らしい先生がいても教材が悪ければ良い教えにつながらない。だからこそ、教育の指導要領についても出版社よりも先に把握し、先導して制作していく必要があるのです。

優れた人材の確保には「考え抜いた工夫」が必要

採用についてどのように人材を確保してこられましたか?

今の出版業界は未経験者ではなく即戦力を採用する傾向がありますが、将来のことを考えたときにはそれは先細りにしかならないと思うんです。だから、当社ではこれまで未経験者の採用を積極的に行ってきました。その結果、私以外の編集社員はほぼ20代。基本、私は制作に関して何にも言わないようにしています。若い世代の人たちが自分たちで考えて、自分たちで責任持って、制作していく。万が一失敗したときにはもちろん私がすべて責任を取ります。失敗しない人なんていないので、遠慮せずに失敗できる環境を作ってあげる。つまり、信頼してあげることが大切だと思っています。それが、引いてはいつか業界の発展につながっていくはずです。その環境づくりのおかげもあって、このようなニッチな業界にも関わらず、当社には1~2人の採用枠に100人を越える応募があるんですよ。

人材不足が言われるご時世にすごい倍率ですね。採用に関して、どのような工夫をされているのですか?

採用に関してはたくさんの工夫を施しています。その一つは、長く働き続けられる環境づくりです。それは「横のつながり」を作ってあげること。つまり、同期を作ってあげることです。中小企業でありがちな、一人抜けたから一人入れるという発想ではありません。この業界に飛び込みたい人たちが集まる時期に、効果的な呼び込みを行い、横のつながりをつけられるような状態で採用を行うのです。またHPにもかなりの工夫を施しています。今の時代の採用は考え抜いて工夫している会社とそうでない会社の差が歴然と出ると思います。当社は考え抜いてきたからこそ今があるのです。

将来的なビジョンを教えてください。

私はこれまでの経験をすべて今につなげてきました。それも、この業界が教育の最前線として未来永劫続いて欲しいとの思いがあるからです。今後においてもつなげていくことが大切だと思っているので、若い優秀な人材をしっかり育てて、早くバトンタッチしていく考えです。

仕事選びは「好き」を優先すべき

当サイトをご覧のクリエイターの皆さんにアドバイスをお願いします。

社会人になると生きている時間の大半を仕事に費やすことになります。日本社会の教育は、学校卒業後、社会に貢献するのが大前提です。つまり、社会人としての時間がとても大切なのです。そうであれば仕事を自分の「向き・不向き」で選ばずに、「好きかどうか」で選んでいただきたい。そういう意味では当社の仕事はこれまでの勉強を最大限に活かせる仕事です。そして、私の方針として、「自分の仕事をまずは好きになろう」、「楽しんで仕事をしよう」と環境づくりを大切にしています。だからこそ、若い世代の人たちが集まっているのではないでしょうか。ぜひみなさんも「向き・不向き」「給料の高い・低い」で仕事を選ぶのではなく、「好き」な気持ちを優先していただければと思います。

取材日:2019年4月22日  ライター:大垣 知哉

株式会社かえでプロダクション

  • 代表者名:代表取締役 羽根 大介
  • 設立年月:2009年9月
  • 資本金:1,000,000円
  • 事業内容:幼小中高塾用教材編集、学校教材編集、テスト作成、執筆、校正、組版、印刷、文字おこし
  • 所在地:京都オフィス 〒600-8471 京都府京都市下京区四条通西洞院東入ル新釜座町716-1 四条平野ビル602
        東京オフィス 〒104-0033 東京都中央区新川1-3-21 BIZ SMART 茅場町
  • お問い合わせ先:京都オフィス 編集部:075-746-3884 音声部:075-746-3885
            東京オフィス 編集部・音声部:03-6869-3682
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