「エアー書道」で「リアル書道」がもっとうまくなる!

東京都
書道家・ライター
Tohku
桃空

11月4日(月・祝)と5日(火)の2日間、『Edvation×Summit 2019』というイベントが千代田区立麹町中学校にて開催されました。

その開催の一部である「STEAM展」は麹町中学校体育館で展開され、VRでのバーチャル学校体験で授業が受けられるブース、思考力を育むことを目的とした算数ゲーム、ドローンプログラミングのワークショップなどもあるという空間で、「エアー書道」は一番奥の正面舞台を使ってプロジェクションしの体験コーナーが設置されました。

この「エアー書道」は、FabLab(本部・広島、東京支部は品川)主導で、KINECTを使って手のひらの動きを読み込んで、空間の軌跡が文字や絵になるといったものです。

身体全体を使って手のひらで空中に描いていく、その身体の動きは普段文字を書くときには現れない行動です。予想外に難しいのも「もう一回!」と挑戦したくなるもので盛り上がりを見せていました。

普段は書道などやってはいない人たちが、手で空中に書いていくという運動をするということと、潜在的に文字や絵を書くことに興味をもっていることもわかりました。低学年のお子さんには、ゲーム感覚でやれる書道なら飛びついて何度もやってしまうという。

そしてその横には「リアルな書道道具」を設置。このリアル書道コーナーも大人気で、エアー書道のあと、実は30分くらい離れない人も多かったのです。なによりも、身体をつかったあとに筆をもったら上手に書けるようになっている。それは本人もびっくりな減少でした。

不思議ですね。でも、これは「理に適っている」ことなのです。書道を体験しているひとならわかっていることですが、書は腕で書くものでも、頭で書くものでも無いのです。

書は身体でかくもの、身体を使わないと書けないものなんです。

普段設置している場所もないので、「エアー書道」はこのような場でしか体験できませんが、書道の基本に通じた、有効な体験だと思いました。

そして、毛筆を手にしたときも、その母体の息遣い、身体の中心の動き、一揃いで書けるのが書道です。ペンなどの硬筆では腕、もっというと手首と指で書けてしまう事があると思いますが、書は身体を使わないと書けないものです。

これがやっぱり書(毛筆)の面白くて、長い「道のり」のひとつなんじゃないかな〜。

身体は腹筋を使う、股関節を使う、など、筋肉痛になりますが、本当に楽しく有意義な時間でした!

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