清水崇監督最新作、映画『樹海村』彼女の目に映るもの、あなたも見えた?恐怖が今、再び解き放たれる。

Vol.3
モデル・ライター
satoko
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ストーリー

天沢響(山口杏奈)には昔から人には見えない物が見え、人には感じられない事が感じられ、時にその物体から恐怖におびやかされる日常を送っていた。

他の人と違う自分。他の人どころか祖母や姉、家族とも違う自分。

自然と人と距離を置く様になり部屋に引き籠る様になっていた。

そんな響に、母(安達祐実)は唯一の理解者であり側にいてくれた。

響が不安になりそうな時、優しく声を掛け、安心感を与えてくれていた。

とある日、響はネットで富士樹海の中にある「樹海村」について知る事になる。

何故だろう。その村に吸い込まれるように惹かれる。どうしてだろう。まるで訪れた事があるような。自分を呼んでいるかのように。

 


©2021「樹海村」制作委員会

 

富士樹海それは迷い込んだら最後、未だかつて帰ってこれた者は一人もいない。

また自ら命を絶つ為にそこへ訪れる者も絶えない。

しかし昔ここは、自ら命を絶つ者ではなく無理矢理置いてけぼりにされ、命を捨てさせられ、死にきれなかった者達がいた。

その者達が作った集落、「樹海村」がそこにはあった。

 

ある日、響は姉の天沢鳴(山口まゆ)と一緒に、幼馴染の片瀬美優(工藤遥)、阿久津輝(神尾楓珠)の引っ越しを手伝う事になった。

すると家の軒下から謎の箱「コトリバコ」を見つけてしまう。

響達は「樹海村」と「コトリバコ」二つの恐怖の共鳴から逃れる事ができるのか⁈

 


©2021「樹海村」制作委員会

 

映画に込められた思い

本作では、排泄的な人間が生み出した‘目に見えない’歪んだ恐怖が映し出されている。

 

清水崇監督は

『ホラーと聴くと、世間的にはネガティブに捉えられるし、苦手な方は見向きもしてくれない。そうでなくとも「怖いかどうか?」だけで質や内容を計られがちですが、

『樹海村』では自然と動植物、そこに紐づく人間の行いや感情の連鎖を裏のテーマに置いて描いたつもりです。

コロナ禍の自粛中に脚本を練ったことも影響しているかもしれませんが、それ以前より東日本大震災をはじめ、昨今多発している地震や台風などの災害に関する人間の在り様を取り混ぜてみたかったのです。

人間の開発や開拓に自然が猛威を振るい、結局…感情や世界の移ろいに‘恐ろしい歪みの恐怖’が次々と生み出されている。自然の一部であるはずの人間そのものが排他的存在の恐怖となっている。

どう対処すればよいいのか?恐らく完全な正解などないでしょう。それでも僕らは生きていてもがかねばなりません」と語った。

 

まとめ

怖いかどうかだけで判断されがちな従来のホラー映画とは異なり、本作は“自然”と“動植物”、そこに紐づく人間の行いや感情の連鎖が裏のテーマとして描かれている。

人と樹木が溶け合う姿は不思議と、とても美しくまるでカラヴァッジョの絵を見ているかの様だ。

 


©2021「樹海村」制作委員会

 

興行収入は14億円超えを記録した前作「犬鳴村」に続く恐怖の村シリーズ第2弾、映画『樹海村』は202125日(金)公開。

 


©2021「樹海村」制作委員会

 

 

出演:山田杏奈 山口まゆ
神尾楓珠 倉悠貴 工藤遥 大谷凜香
山下リオ 塚地武雅 黒沢あすか 高橋和也
安達祐実 原日出子
國村隼

監督:清水崇
脚本:保坂大輔 清水崇
企画プロデュース:紀伊宗之 

映画『樹海村』公式サイト

©2021「樹海村」制作委員会

 

 

プロフィール
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茶の道をたしなむアラフォーモデルsatoko。 美しい日常に敏感な為、超感覚的知覚が常に刺激され振り回される日々。猫・茶・アート・ファミリー&個性豊かな友人達に支えられ生きている

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