永遠の命

死は誰でも平等にやってきます。
病気や老衰といった予測できるモノから、事故や事件など急なモノなどそれは多種多様です。
死んでしまったら遺産や遺書は形に残り、残された人達には死者の想いが受け継がれます。
そういった中で大分県にある「書肆ゲンシシャ」で『永遠の命展』が開催されます。
展示されるモノは19世紀から20世紀初頭にかけて撮影された「死後写真」です。
単純に亡骸を撮影するのではなく、死体に化粧を施し洋服を着させ目を開かせるなどといった装飾を施して、まるで生きているかのような錯覚を我々に与えます。
亡くなった子供との写真、笑顔の死者、死んだ愛犬を抱く飼い主…一見すると幸せに見える写真ですがその実には色あせない悲しみも写されています。
しかし死後も美しく写真を撮られ、そしてそれを後世に残す事で写真ですが、彼等の姿は永遠に残されます。
最初に述べたように死は平等にやってきます。
この『永遠の命展』で皆様にも今一度「生と死」の在り方を考え、命の儚さと美しさを感じてみてください。
クリステ編集部 竪山直希