ゲーム2017.10.14

ローカライズの必要性

日本は約2兆円のキャラクター市場を持っています。

一つの作品/キャラクターを軸に派生させ相乗効果で購買を喚起する「ワンソース・マルチユース型」の商品展開が一般的で、子供から大人まで幅広い層に受け入れられています。

その一方で、近年は少子化の影響もあり、玩具の売り上げが伸び悩むなどの問題が懸念されており、今後は<海外市場>にも目を向けていく必要があります。

 

海外で展開する際、日本で売れているキャラクター商品やビジネスモデルをそのまま持っていったとしても上手くいくケースはごく僅かです。

では、どのようにすればよいのでしょうか・・

重要だと考えられているのが【ローカライズ】です。

 

ローカライズとは、

ある国を対象に作られた製品を、外国でも使用できるように、

外国の言語に対応させることです。その国の言語に翻訳することはもちろんですが、<法律・文化や慣習に合わせた修正・改訂>が必要になります。

 

(↑上の画像は「ミラキュラスレディバグ」というキャラで、日本の女児にも人気戦闘要素をおさえつつも、キャラクターデザインや魅力的なアクションシーン、商品展開で成功した一例です)

 

 

代表的なローカライズの例としては、

【アニメ:ドラえもん】

(C) 藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK

 

上がアメリカ、下が日本で放送されたシーンです。

どこが変わっているのかというと、手に持っているお箸がフォークに変わっています。

別のシーンではオムライスがパンケーキ変わっていたり、

十字架の形に貼った絆創膏が消されていたり、

しずかちゃんがボーイッシュな性格で描かれていたりと文化に合わせた改変がされているそうです。

 

【妖怪ウォッチ】

(C)LEVEL5、テレビ東京

 

アメリカでは肌の露出に対しての規制がされているのか、同じシーンでもマッチョな体型の男性→料理番組シーンに差し替えがされています。他にも、北米で発売されているゲームにおいては、日本の独自の妖怪文化やギャグが伝わるような翻訳の工夫がされていて、差異に注目してみると、その国の背景が見えてきたりします。

 

ほんの少しの違いではありますが、ユーザ側に違和感を感じさせないためには、もともとの世界観を残しつつも、その国の慣習について資料集めや聞き込みを行い、画面に映り込むものをその都度再考する必要がありそうです。

 

 

参考:

記事① 記事②

バンダイ 

クリステ編集部 坂本江里華

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