職種その他2020.07.03

黒、をかし!

新潟
ライター&コピーライター
いと、をかし。
丸山智子

いろいろなモノはもちろん、「色」に対しても、日本ならではの文化を読み取ることができるもので、その一部を、今回調査してみました。

 

 

 

お歯黒

歯を黒く染める風習で、魏志倭人伝の頃にはすでに存在し、平安時代に流行してからなんと明治初期まで続いていました。

むし歯予防の効果もあった化粧品の一種で、当初は男女ともに成人の証として17-18歳で染めていましたが、江戸時代に既婚女性が染める風習に変化。しかし明治時代に政府のお達しで禁止され、大正時代にこの風習は終わりました。

 

黒帯

武道の世界で、有段者になると締めることを許される「黒帯」。元々、帯は道着と違って、ほとんど洗うことがない→年季を経るごとに色合いが変わっていく→最終的には黒ずむ=黒い帯は初心者とは違う、という証だったのです。

 

 

喪服

調べてびっくりしましたが、もともと喪服は「白」だった歴史があります(確かに時代劇で切腹する人は白ですね)。

まず日本書紀に「白」の記述があり、その後平安時代の律令が起点となり「黒」が広まり、そこから室町時代に「白」になります。

今のように喪服=黒が定着したのは、明治維新後の西洋化の影響だったようです。。

 

黒髪

女性の美しい髪色を讃える「濡烏(ぬれがらす)」という言葉があるように、これまで日本人はツヤがあって美しい黒髪を『烏の濡れ羽色』と呼んで、日本人女性の理想としてきました。そう、大和撫子の髪色!

 

 

現代では、コムデギャルソンやヨージヤマモトなど、黒を重用している世界的な日本人デザイナー、山口小夜子や栗山千明、冨永愛など、美しい黒髪が印象的なモデルなど、「黒」は日本人の美意識に欠かせない色と言えるようです。

 

プロフィール
ライター&コピーライター
丸山智子
新潟市出身、進学を機に上京し東京で広告制作会社や編プロなどに勤務。2014年Uターンと同時に独立。新聞、雑誌、WEB、イベント広報等での執筆や、定期的なラジオ出演など。趣味は観劇と、生ハムの原木を一本持ってピクニックをすること。 現在、毎日違うプリンを食べる100日チャレンジ実施中! https://note.com/marutomo025

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