職種その他2021.02.12

SDGsの視点で見るオススメ映画(3)目標5:『オフサイド・ガールズ』『The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛』

東京都
編集ライター
映画とラテンと音楽と
JUNTO

サッカーのクラブ世界一を決める「クラブワールドカップ」は毎年12月に開催されていましたが、今年はコロナの影響で2月に開催され、バイエルンが見事世界一のクラブになりました!

中南米びいきの私としては残念でしたが…
今頃、ミュンヘンの町は、歓喜で湧いていることでしょう。

そこで今回のSDGsの視点で見るオススメ映画は、サッカーを題材にしたイランの女性映画『オフサイド・ガールズ』(ジャファル・パナヒ監督)をご紹介しようと思います。

この作品は、スタジアムでのサッカー観戦が禁止されているイランの女性たちが、男装してサッカー場に潜入するコメディ映画。
イランについて正確なことはわかりませんが、女性たちは人前で歌を歌えないなど、様々な差別があるようです。
「好きなものは止められない!」と、あらゆる手を使ってサッカー場に潜入する勇ましさに元気をもらえる映画です。

この映画は2006年に制作されましたが、2019年にはスタジアム観戦を望む女性の抗議の自殺というショッキングな事件も起こっています。
今は、女性のスタジアム観戦は徐々に解禁されてきているようです。

女性映画でもう一作、ご紹介したいのが『The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛』(リュック・ベッソン監督、ミシェル・ヨー主演)です。

この映画は、ミャンマーの民主化運動を率いるスーチー氏の激動の半生を描いた物語。
ミャンマーの政治的な側面ではなく、一人の女性の生き方に焦点を当てていますので、政治映画が苦手な人でも見やすい内容になっています。

スーチー氏は、先日起こったクーデターにより、再び軟禁されてしまいました。
一刻もはやく解放されることを祈るばかりです。

女性の権利にスポットをあてた2作品は、SDGsの視点では、目標5「ジェンダー平等を実現しよう」が当てはまります。

日本では森会長の女性蔑視発言が世界中に伝わり、SNSでは「#わきまえない女」が話題になっていますが、この2作品の主人公たちも、愛すべき「わきまえない女たち」。

性別に関わらず、古い慣習やしがらみを打ち破って新しい世界を拓くのは「わきまえない人間たち」とも言えるでしょう。

プロフィール
編集ライター
JUNTO
普段は固めの記事広告ライター。ときどき映画やラテン絡みでもお仕事してます。 10年前に2年ほどブラジルに滞在して以来、ラテンカルチャーを日本で広めようと奮闘中。 写真は建築家オスカー・ニーマイヤーが設計したリオのニテロイ現代美術館。 http://officejunto.org/

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