古本屋のワクワク

東京
ライター
来た、見た、行った!
かつらひさこ

新年度に入り、新しい生活になった。

子供の進学、引っ越し準備などでバタバタしつつ、自分の仕事環境も生活もがらりと変わった。

4月からこっち、朝、子供を見送るとダッシュで職場に向かい、仕事が終わるとダッシュで家に帰る毎日の繰り返しで、とにかく使える時間が少ない。

さすがに心が萎れそうと思った帰り道、小さな古本屋さんを見つけた。

 

そっと入ってみると、薄茶けた本の背表紙、古めかしい装丁、独特の古書の香りに囲まれて、テンションが一気に上がった。

 

本は、その時代を切り取るものでもあるので、「ああ、こういう本もあったなぁ」とか「うわ、懐かしい」という感情が揺さぶられて、しばらくぼーっと眺めてしまった。

 

本屋での楽しみに「知らなかった本と出会い」があるが、注文すれば取り寄せ可能な本と違い、古本屋に並ぶ本は大げさにいうと、運命に近いものがある。

古本屋というのは、一般の本屋よりもワクワク度がなぜか高い。

時代や歴史のかけらとの出会いの場だからかもしれない。

 

ずっと古書に囲まれる生活をしたくて、将来の夢のひとつに「古書店の店主」が本日追加されたのだが、さてどうやったらなれるのか、あとで調べてみよう。

それはさておき、今度の休みには神保町の古書店街に行って、ぶらりと買い物をしながらじっくりと本を読みたい。

心の栄養摂取だ。

プロフィール
ライター
かつらひさこ
1975年札幌市生まれ。自分が思い描いていた予定より随分早めの結婚、出産、育児を経て、7年前からライティングを中心とした仕事を始める。毒にも薬にもならない読みやすい文章を書くことがモットー。趣味はクイズと人間観察。

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