週末野心手帳

金沢
ライター
いんぎらぁと 手仕事のまちから
しお

ひとのものでのぞいてはいけないもの。

おサイフのなか、冷蔵庫のなか、そして手帳のなか。

手帳って使い込む人なら、その1年のすべてが詰まっている。

2021年元旦。まだみなさんのページがまっさらなうちに、手帳の話をしようと思う。

わたしは10代の頃からずっと手帳を日記代わりに使っている。

子どもが生まれてからは毎日とはいかなくなったが、いまだに大切な日や忘れたくないことを手帳に書いている。

歴代の手帳を見返すことはほぼないけど、捨てられない20冊以上のそれは、もはやわたしの自叙伝だ。

だからこそ、手帳を新調するときは、毎年胸が高まる。

「手帳使う派です!」とかいうくせに、毎年購入する手帳にはとくに決まりがない。

「ほぼ日手帳しか使いません」とか、そーゆーの憧れる…と思いつつ、毎年不思議と「わたしが求めていたのはこれよ!」と思える手帳が現れて、フォーマットもなにもかも、てんでバラバラなのだ。

でも、それがまた「来年のわたしはこれでいく!」みたいな感じがして、好きなのである。

そんなわたしが2021年の相棒として選んだのが、「週末野心手帳」だ。

週末野心手帳はライフスタイルプロデューサーの村上萌さんとブロガーのはあちゅうさんが手掛ける手帳なのだが、正直そこに興味を惹かれたわけではない。

毎年秋に誕生日プレゼントを贈る友人へ今年はなにをあげようかとLOFTへ立ち寄ったときに、ふと帯に目が留まったのだ。

-小さな「やってみたい」と向き合って、人生をもっと楽しむ手帳。

その友人はいわばあわせ鏡のような存在で、「妻でもママでもわたしたちはこういようね!」という向上心や目指すところが似ているので、なんとなくその売り文句がピンときた。

さらに手に取り開いて、最初の方にあった「いい週末にするためのチェックリスト」に目をとおしたとき、1番に「嬉しくなるような飲み物を用意する」とあったのが気に入った。

わたしはお酒が好きだが、もちろん今は飲みにも出られないし、ダンナは「ビールキライ!あったかいカフェオレちょうだい!」という人なので、平日はほぼ飲まない。

その分、週末はNetflixを見ながら大好きなハイボールを飲むのがわたしの楽しみなのだ。

そんな些細な、人にすればちっぽけなしあわせだが、この身の丈の「いい週末」がしっくりくる。

そして、友人へのプレゼントと自分の分、2冊を買った。

週末野心手帳のおもしろいところのひとつに、まずは1年後のなりたい自分を書き、さらに3年後、5年後、10年後の自分まで想像して、そうなるためにこの1年どう生きていくか、抽象的だが書き込み欄を埋めていくだけで、なんとなく考えさせられるしイメージができるというページがある。

とはいえ、今からNiziUに加入したいわけでも、億プレイヤーのアスリートになりたいわけでもない。

ちいさな夢だったり、もっと仕事ができる自分だったり、子どもの成長だったり、そんな日常のこうなりたい、こうしたいを書き込んでいく。

それが1か月単位、1週間単位で振り返ったり見直したり、軌道修正したりできる工夫もあって、ちいさくてもしっかり光っていたいひとにはぴったりだ。

今年はいつもよりもずっと、悪い意味で「どうなるか、何が起こるかわからない1年」だけど、ポジティブな願いで手帳を満たして、前へ前へ進む毎日でありたいと願う。

こんな夢も叶う日常がくるといいなぁ。

とりあえず、なりたい自分の項目の一番上に「せめて5キロやせたい!」と大きく書いた。

プロフィール
ライター
しお
ブランニュー古都。 ふるくてあたらしいが混在する金沢に生まれ育ち、最近ますますこの街が好きです。 タウン情報サイトの記者やインターネット情報のまとめ記事などを執筆しながら見つけたもの、感じたことをレポートします。 てんとうむししゃ代表。

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