Audibleでは、人気俳優・田中哲司さんが朗読した、直木賞受賞作『理由』を3月より配信していますが、今回は山本周五郎賞に輝いたミステリー史に残る傑作、『火車』を8月16日（金）より配信し、同時に『ソロモンの偽証 第I部 事件（上）』及び『模倣犯１』の２作の予約注文を開始いたします（いずれも８月30日（金）09：00AMより配信開始予定）。『火車』は、日本を代表する俳優の一人である三浦友和さんの朗読でお届けいたします。

• 作品情報① 『火車』

“他人事ではない！クレジットカード社会の怖さをリアルに描くミステリー小説”
第六回山本周五郎受賞作。消費者金融の仕組みや多重債務者たちの運命をテーマにしており、2011年には上川隆也、佐々木希、寺脇康文によりSPドラマ化（テレビ朝日）もされた、今もなお絶大な人気を誇るミステリー小説。2008年には「このミステリーがすごい！」ベスト・オブ・ベスト第1位にも選ばれている。
本作品では、どこにでもいそうなごく普通の人を題材にしていることで、決して他人事ではない“誰しもに起こりうるクレジットカード社会の闇”の怖さに気づかせてくれます。また本作品はミステリー小説として楽しめるだけではなく、“お金を借りることの重み”を通して金融や経済について考えるきっかけを与えてくれる作品です。

■『火車』のあらすじ
休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。自らの意思で失踪、しかも徹底的に足取りを消して――なぜ彰子はそこまでして自分の存在を消さねばならなかったのか? いったい彼女は何者なのか? 謎を解く鍵は、カード社会の犠牲ともいうべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていた。

■Audible版  『火車』
サイトURL：
https://www.audible.co.jp/pd/B07W11H8F7
https://www.amazon.co.jp/dp/B07VZYPN1W

• 三浦友和さん朗読ポイント

本作品では複数の人物が登場しますが、ひとりひとりを声によって演じ分ける三浦友和さんの朗読は聴者を物語の中へ導き、まるで聴者も物語の一員として事件の真相を突き詰めているような気持ちにさせてくれます。ぜひこのハラハラドキドキな体験を名優の声と共にお楽しみください。

■三浦友和さんからのコメント
Q.作品についての感想を教えてください。

 A.ひとりひとりの個性がはっきり際立っていて、（普段生活していて）僕たちが気づかないような、人が持つ個性や悩みを深くとらえていてそれらに気づかせてくれる作品です。また、カード破産する人って「その人が悪いだろう」って思いがちですが、この本は、「もしかしたら自分にも起こりうる話かも」と他人事ではないような気持ちにさせる本でした。ミステリーとしても最上級の作品だと思います。

Q.言葉の力を感じた時などありますか？
A.この仕事をして48年になりますが、振り返ってみると上手くいってないときのほうが多いんです。人生って誰しもそうなんだと思います。むかし、先輩から言われた「俳優の価値というのは、顔で決まる。調子の悪い時の顔で決まるんだよ。」というのがすごくささりました。「いい仕事に取り組めているときや、うまく行っているときは、皆いい顔をできる。でも、そうでない時に、どういう顔でいられるか。」については心がけています。

Q.初挑戦の朗読はいかがでしたか？
A.黙読と朗読の差を思い知りました。声を出すことがこんなに重労働なんだ、と初めて気づきました。首や肩のこりがすごくて（苦笑）。（一度の朗読時間が）4時間が限度だった僕から見ると、プロフェッショナルの方々は本当にすごいと実感しました。

 Q.リスナーへのメッセージをお願いします。
A.自分が朗読したものをおすすめするのは気恥ずかしいのですが、原作が素晴らしいので、聴いていただけたらと思います。

■ナレータープロフィール：三浦友和（みうら　ともかず）さん
1952年1月28日山梨県生まれ。
1972年にデビュー。二枚目俳優として、絶大な人気を誇る。
その後も、硬軟いずれもこなせる俳優として、映画・テレビ・CMなど確実に活動の幅を広げる。近年では、日本アカデミー賞優秀主演男優賞、ブルーリボン賞、報知映画賞など、数々の賞を受賞。2012年には、紫綬褒章を受章している。「ミスターインクレディブル」「借りぐらしのアリエッティ」「インクレディブルファミリー」など声優にも挑戦。今後も話題作の出演を控えている。

• 作品情報② 『ソロモンの偽証 第I部 事件（上）』（※８月30日（金）より配信開始予定）

宮部みゆきさん初の法廷小説である『ソロモンの偽証』は、小説新潮にて2002年から2011年まで連載されたのちに刊行された超長編推理小説です。本作品は『事件』『決意』『法廷』の3部構成で、第1章では『事件』をテーマに物語の発端である中学校内で発生した同級生の転落死から新たな犠牲者が出ていく過程を追っていきます。「週刊文春ミステリーベスト10」及び「このミステリーがすごい！」で第2位にランクイン。
また、2015年には2部作として映画化もされ、第40回報知映画賞と日刊スポーツ映画賞で作品賞を受賞と多数の賞を受賞しました。

■『ソロモンの偽証』のあらすじ
クリスマス未明、一人の中学生が転落死した。柏木卓也、14歳。彼はなぜ死んだのか。殺人か、自殺か。謎の死への疑念が広がる中、“同級生の犯行"を告発する手紙が関係者に届く。さらに、過剰報道によって学校、保護者の混乱は極まり、犯人捜しが公然と始まった――。ひとつの死をきっかけに膨れ上がる人々の悪意。それに抗し、真実を求める生徒たちを描いた、現代ミステリーの最高峰。

■Audible版  『ソロモンの偽証 第I部 事件（上）』

サイトURL：
https://www.audible.co.jp/pd/B07WDDW7FL
https://www.amazon.co.jp/dp/B07WJRQF42

• 作品情報③『模倣犯1』（※８月30日（金）より配信開始予定）

“天才”を自称する犯罪者の暴走を描いた『模倣犯』は、1995年11月から1999年10月まで週刊ポストに連載され、３部構成により刊行された長編サスペンス小説です。2002年には中居正広・木村佳乃・伊東美咲主演の映画が公開され、また2016年には中谷美紀・坂口健太郎・杉本哲太など豪華俳優陣出演のSPドラマが（テレビ東京）放映されました。長年にわたって愛されている大ヒット作品です。
文学作品としての評価も高く、第55回毎日出版文化賞特別賞、2002年芸術選奨文部科学大臣賞文学部門賞を受賞しました。

■『模倣犯』のあらすじ
墨田区・大川公園で若い女性の右腕とハンドバッグが発見された。やがてバッグの持主は、三ヵ月前に失踪した古川鞠子と判明するが、犯人は「右腕は鞠子のものじゃない」という電話をテレビ局にかけたうえ、鞠子の祖父・有馬義男にも接触をはかった。ほどなく鞠子は白骨死体となって見つかった――。未曾有の連続誘拐殺人事件を重層的に描いた現代ミステリーの金字塔。

■Audible版  『模倣犯1』
サイトURL：
https://www.audible.co.jp/pd/B07WQ38G51
https://www.amazon.co.jp/dp/B07WDF52MZ

• 作家プロフィール：宮部みゆき（みやべ　みゆき）さん

1960年生まれ。東京都出身。東京都立墨田川高校卒業。
法律事務所等に勤務の後、87年『我らが隣人の犯罪』でオール讀物推理小説新人賞を受賞してデビュー。1992年 『龍は眠る』で第45回日本推理作家協会賞長編部門、1993年 『火車』で第6回山本周五郎賞を受賞。1999年 『理由』で第120回直木賞。2001年 『模倣犯』では、毎日出版文化賞特別賞、第5回司馬遼太郎賞、第52回芸術選奨文部科学大臣賞文学部門をそれぞれ受賞。その他多くの作品で受賞している、日本を代表するミステリー作家。

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