MENU

時代が生んだ経済メリットを みなさんにご提供できればと考えての活動

東京
株式会社ネクストデザイン考房 代表取締役 早野彰浩氏
 
一級建築士である早野彰浩さんが立ち上げた株式会社ネクストデザイン考房は、まず建築設計事務所としてスタートし、その後CG制作部門を設立、さらに海外、おもに東南アジアの商材、人材とマーケットを、日本に紹介するインキュベーション(起業支援)業務にまで進出した企業である。技能者としての経験とビジネスマンとしての広い視野、行動力を持ち合わせた早野さんのユニークな活動は、中小企業には心強いパートナーに、起業を志す若者には理解しやすい模範になるはずだ。
imageimage2image3

時代の要請だと思います。どんな分野にも、時代の要請で付加的な要素が生まれるのです。

お忙しそうですね。

CG制作とインキュベーション、そして建築設計の分野でも活動しています。現状、日本で会社を切り盛りしているのは私ひとりなので、かなり忙しいです。先日も上海を含め数都市に出張してきたばかりです。

ネクストデザイン考房は、CG制作会社?

基本的にそう考えくださってけっこうです。美術大学を卒業した私がもっとも得意とする分野はCGですし、実際の業務もそれが柱です。

image4

インキュベーションの活動は、何かきっかけがあって始まったのですか?

1998年に、休業中だったシルクホテルをインキュベーションセンター/シルクビルにリニューアルした事業、2002年には同ホテルの経営の立て直し的な事業に参加したのがきっかけです。現在経営からは退いていますが、ネクストデザイン考房は現在もシルクビルに本社を置いています。

海外に目を向けたきっかけは?

知人が中国進出にまつわる設計の依頼をしてくれて、深土川(しんせん)という街に何度も足を運びました。その時に開眼したと言っていいですね。それまで私の商圏は横浜がベースで、せいぜい関東圏の中でした。インターナショナルに活動すると、どんな経済メリットを生み出せて、どんな新しい構想に可能性を感じられるのか。そういうことについて、大きなヒントをもらったと感じています。

CG制作とインキュベーションの接点には、中国などにおけるCG制作者との協力関係にもとづく制作活動があるわけですね。

image5

そうですね。有り体に言えば、中国は日本に比べて圧倒的に人件費が安いです。雇用採用時からしっかり就労条件に同意を得ておけば、スケジュール的な無理もかなりきくので、日本国内の制作会社ではギブアップするような予算や時間の仕事も仕上げられることが弊社の強みです。そういうメリットを少しでも多くの企業に、特に中小企業に利用してもらえたらと考え、人的資源等々に橋渡しをするつもりでインキュベーション事業活動もしています。

CG制作会社を運営しながら、そういう視点を持ったことに少々驚きを感じます。

時代の要請だと思います。どんな分野にも、時代の要請で付加的な要素が生まれるのです。2006年の現在が10年前と決定的に違うのは、たとえばインターネット環境。コンピュータの性能も10年まえに比べて格段にハイクオリティなものが、格段に廉価に手に入るようになったに。そのふたつを使うと何が起こるかというと、コミュニケーションの革命です。同じオフィスにいなければできないということが、どんどん少なくなっています。特に制作において、それは、これまでのやり方を根本から変える可能性を秘めています。私は、その、時代が生んだ経済メリットを、みなさんにご提供できればと考えて活動しているのです。

同じビルの違う部屋の部署とやり取りするのとなんの変わりもなく、情報のやりとり、納品の作業ができます。

経済メリットを提供する方法は?

いろいろあります。当社が制作を請け負って、低い制作費、速い納期を実現する。あるいは、海外での制作者や制作会社を紹介し、労務管理、品質管理などの形でお手伝いする。現在、実現に向けてもっとも力を注いでいるのは、日本企業の海外現地滞在オフィスです。日本のユーザーさんが、好きなだけ現地に滞在し、言語の壁を感じないで納得のいく打ち合わせなどをこなしながら現地スタッフと仕事ができる環境整備ですね。

中国の制作スタッフは上海在住ですか?

いえ、済南(ジーナン)という街に制作を含めた中心的拠点を置いています。ここの幹部スタッフと出会えたことで、私の構想が一気に現実味を帯びました。たまたま知人がこの土地に人脈があったのがきっかけでしたが、今の幹部とは幸運な出会いだったと思います。

image6

今後の展開は?

済南で獲得したようなスタッフを、中国国内では天津、蘇州、南寧で、タイではバンコック、ベトナムではハノイ、フィリピンのマニラで探し、済南のような制作スタジオ展開をし、さらには中国国内では上海、深土川、北京に、タイではバンコック、ベトナムではハノイ、フィリピンのマニラに日本企業の滞在オフィスを置いていきたいですね。

展開する先には、何かバックグラウンドの共通点があるのですか?

制作スタジオ展開では、人件費が安いこと、教育レベルが高いこと、インターネットインフラが整備されているということ、その3つが条件になりますね。日本企業滞在型オフィスではその国の一番の経済発展都市であることが条件です。

現在のインターネット環境は、そういう遠方のスタッフが携わる制作案件でも時間のストレスを感じさせない?

静止画に関しては、もうまったくありませんね。同じビルの違う部屋の部署とやりとりするのとなんの変わりもなく、情報のやりとり、納品の作業ができます。動画(大容量データー)が日常的に同じ条件になるのも、そう遠い先のことではないでしょう。

たとえば中国のスタッフを使うという場合、日本のユーザーがリスクを感じることはないのですか?

もちろんあります。いわゆる「安かろう、悪かろう」ですね。確かにCGに求められる品質の水準は、日本は世界のトップクラスです。中国は習慣が違う、言語が違う、そして品質への思想性が違う。そう判断するユーザーさんは多いですし、ある意味それは事実です。ですから当社では、単に橋渡しするだけでなく、スタッフの教育にも責任を持っています。放っておけば中国の人は中国流に、やり方や要求水準を判断してしまいますが、熱い思いで諦めずに教育さえすれば、ちゃんと理解できるものです。私たちは現地スタッフに、「日本市場では」という教育と情報提供を徹底し、日本のユーザーさんが求めるクオリティを確実に担保しています。

信頼できる人さえ見つかれば、2~3ヶ月で拠点は構築できます。

事務所風景

事務所風景

指導風景

指導風景

品質会議風景

品質会議風景

一番の苦労は?

人材育成ですね。

海の向こうに、日本で通用する人材を作っているわけですからね。

そうですね。すでに、済南スタジオでは日本でのミドルレベルの要求には応えられるようになりました。次はハイレベルへの対応で、育成は順調に進んでいます。次のステップに移るチャンスを伺っているところです。

拠点展開は順調ですか?

地道に努力しています。特にアジアの場合、単に進出して開業すればいいというわけではありません。信頼できる人と出会うことがとても重要。そして、現地の人の持つ信頼関係の価値観は、たとえば親戚関係が何よりも強いというような特色があります。それを掴み、キーになる人と通じて後に、人材の確保を始める。そういうプロセスが大事なんです。幹部候補者と信頼関係が構築さえできれば、2~3ヵ月で拠点は構築できると思います。

将来展望は?

現在は生産市場、人材市場を海外に求め、日本の消費市場に提供しています。いつか、それが逆転する時もくるはずです。事実、上海などはそうなりつつある。今後は、消費市場としての上海のような都市も眼目に置いた活動をすることにもなると思います。少なくとも当社は、来年中には中国市場を相手にしたビジネスを開始する予定です。

取材日:2006年6月29日

株式会社ネクストデザイン考房

  • 代表取締役:早野彰浩
  • 業務内容:
    • アニメーションCG動画・静止画制作
    • 建築コンピュータグラフィクス動画、静止画、CAD制作
    • SOHO施設事業企画、実行、運営、経営サポーティング
    • 経済的人材環境提供事業
    • 空間プロデュース
    • 建築設計・デザイン・監理
  • 本社所在地:〒231-0023 神奈川県横浜市中区山下町1番地 シルクビル909
  • TEL:045-681-7791
  • FAX:045-681-7793
  • E-mail:info@nextdesign-s.co.jp
  • URL:http://www.nextdesign-s.co.jp/
続きを読む