トータルな提案力に自信、 ワクワク感あふれるゲームを届けたい。

大阪
株式会社サファリゲームズ 代表取締役 岡展宏氏
 
エンターテイメント性あふれるゲームにはユーザーの心をとらえる魅力が詰まっています。株式会社サファリゲームズは、大手ゲーム会社の有名タイトルやモバイルコンテンツ制作などを手掛ける会社です。海外展開にも注力し、受託案件のみならずオリジナル商品も開発。成長段階にある事業の現状と今後の展望について、代表取締役の岡展宏(おかのぶひろ)さんにおうかがいしました。

大手の受託からオリジナルまでジャンルは多彩

会社を設立された経緯をお聞かせください。

前職はゲームメーカーで、株式会社SNKの海外部に所属し、4年間ブラジルに駐在していたこともありました。退職後も海外市場にかかわりたいと考えていたところ、ブラジルの会社からゲームソフト開発のオファーをいただいたのです。それをきっかけに旧知のゲーム開発者を集めて2002年にサファリゲームズを立ち上げました。 しかし、ブラジルのパートナー的存在だった会社が倒産してしまい、ブラジルでの事業継続が難しくなったため、国内メーカーの受託開発業務へシフトしようと営業活動を始めました。けれど、国内での実績が少なかったため、なかなか受注に結びつかず、半年から1年間は暗中模索の日々でした。海外営業ひとすじでやっていましたから、国内の、それも開発の仕事を受託するためのノウハウがなかったのです。経営についても資金調達など一から勉強でした。

大変だったのですね。転機を迎えられたきっかけは?

転機となったのは、2005年に株式会社ディンプスと資本提携を行ったことです。 株式会社ディンプスに営業に行ったところ、海外市場を開拓したいと考えていて、当社のブラジルでの実績が買われたのです。提携したことでディンプスから安定的に仕事をもらえるようになりましたし、そこから徐々に軌道に乗せていくことができました。

環状FAST BEAT LOOP RACER 筺体デザイン

アジア市場に展開中の
「環状FAST BEAT LOOP RACER」

現在は主に3つの事業を手掛けられているそうですね。

一つ目は家庭用および業務用ゲーム機のソフト開発です。基本は受託制作ですが、現在は台湾メーカーと業務提携し、オリジナル商品を中国市場とアジア諸国に提供しています。 二つ目はぱちんこ・パチスロです。映像演出部分の企画から映像制作までトータル開発しており、今は当社が最も自信を持てる分野です。オリジナルから版権タイトルなど多数の企画案件に携わっています。 三つ目はSNSアプリやスマートフォン向けのコンテンツ制作です。売上高が昨年対比200%と飛躍的に伸びており、今後は更にこの分野で必要とされる技術向上に力を入れていく方針です。

将来はゲームメーカーを目指して邁進中

御社の強みや海外事業に対する意気込みをうかがえますか。

受託開発の競合他社は多数あるのですが、企画力を活かした提案型の受託開発ができることが当社の強みです。 クライアント様から依頼されたことをただ単にこなす開発では無く、もっとこうすれば面白くなるのでは、と積極的に提案し議論を重ね、一緒になってより良いものを創っていくスタンスを大切にしています。 海外展開については、やっぱり日本の会社なので、日本製のゲームコンテンツをどんどん海外に販売して、ゲームビジネスという分野で日本の経済発展に貢献したいです。

将来的にはどのような方向を目指されているのでしょうか。

受託開発だけに留まらず、将来的にはメーカーになりたいので、当社の色を出したオリジナル商品をもっと開発して行きたいですね。自分たちで生み出したキャラクターやコンテンツを世の中に発信し、ユーザーに楽しみや感動を与えられる存在になりたいです。 だからこそ、現段階でのメイン事業である受託開発でも、「受託」という意識では無く、自己資金で自社製品を作るのと同じくらいの責任感を常に持って業務に取り組んでいます。これを積み重ねることで、いつか世界で勝負できるタイトルを生み出せる力がつけられると信じています。

会社もスタッフも成長段階だから面白い

異業種出身でゲーム業界未経験の方も多数採用されているそうですね。

現在のスタッフ48名のうち、異業種出身者は10名ほど。プログラマーなど募集職種の専門性は必要ですが、やる気があってゲームが好きであれば業界経験は問いません。受託のラインに入ることで経験値は積めますし、異業種ならではのフレッシュな視点から得られるものもあります。実際、どのスタッフも情熱を持って取り組んでくれています。 また、あまり業務を固定化せず、一人のスタッフに家庭用ゲームやぱちんこ・パチスロやソーシャルゲーム、海外案件など、本人が希望すればさまざまなキャリアを積める環境は準備できていると思います。

幅広い能力を身につけられる環境なのですね。作品作りにおいて大切なことはどのようにお考えですか。

少し精神論的になってしまうのですが、「プレイヤーを楽しませたい、喜ばせたい!」というエンターテイナー精神を常に持ち続けることです。 やはり、ゲームやぱちんこの企画・制作作業というのは色々な意味で大変ですし、エネルギーを使うものです。その大変な作業を乗り越えてでも良い作品を創るためには、やはり「プレイヤーを楽しませたい」という気持ちが強いモチベーションになると考えています。 この気持ちがベースに無ければいい作品は生まれないと思っています。

次にゲームやぱちんこをたくさん遊び、且つ分析することが大切だと思います。 他の素晴らしいクリエイター達が苦労して生み出した作品は、最高の教科書だと思います。そういったものを遊び、何かを感じ、そして分析して、自分の知識として吸収し、新しいアイデアを生み出して行くというプロセスは非常に大切だと考えています。

今後の展望について目標などはおありでしょうか。

ゲーム部門は、オリジナル商品をどんどん海外で売ることですね。2011年11月に中国で発売した「環状FAST BEAT LOOP RACER」も好調で、現在は2013年4月発売予定の新商品の開発に取り組んでいるところです。 ぱちんこ・パチスロ部門は、映像制作の会社として日本でトップクラスと評価されるよう、スキルの向上に努めていきたいと思っています。 SNSやスマートフォン向けコンテンツ部門は、これから当社の売上の中心になっていくことが予想されるので、時間はかかってもしっかり成長させていきたいです。

環状 FAST BEAT LOOP RACER

環状FAST BEAT LOOP RACER 全キャラクター

©2011 SAINT-FUN INTERNATIONAL CO., LTD
SAFARIGAMES CO.,LTD

 

最後に、岡社長にとってゲームとはどのような存在ですか。

パートナーです。小学生時代にスペースインベーダーを機にTVゲームブームが始まり、その頃は毎日と言っていいほど遊んでいました。駄菓子屋の10円ゲームです。ほんとうに楽しかったなぁ。そして、中学生時代には親にせがんでPC(FM7)を買ってもらい、BASICでゲームを作ったりしていました。学校の勉強は全くしないのに、BASICは本を読んで勉強していたのを思い出します(笑) ぱちんこ・パチスロにふけっていた大学生時代。はい、朝から晩までふけっていました。 そして就職時。色々な選択肢があったのですが、結局ゲームメーカーのSNKに就職。 そしてブラジルへ。ブラジル以外にも、そうですね、恐らく20カ国くらいは出張等で訪問していると思います。とてもいい経験をさせてもらいました。 そのメーカーを卒業して自社を設立した。今の仲間達と夢を見て、ゲームメーカーを目指している。 振り返ってみると、私の人生ってゲームの影響力がすごく大きい。

子供のころは毎日の遊び友達。社会に出てからはゲームが20カ国もの世界へ連れて行ってくれた。今ある人脈もほとんどがゲーム絡み。そして、サファリゲームズの仲間達ともゲームが引き合わせてくれたんです。

ゲーム業界に飛び込んで、辛く苦しいこともたくさんありましたが、やはりゲームを仕事にして本当に良かったと思っています。 これからもゲームとともに夢と勇気を持って、世界の市場へチャレンジして行きたいなと思っています。

取材日:2012年12月

株式会社サファリゲームズ

  • 代表取締役:岡展宏(おかのぶひろ)
  • 事業内容:
    • 家庭用ゲームソフトの企画・開発
    • アミューズメント機器のソフトウェアの企画・開発及び販売
    • アミューズメント機器のハードウェアの企画・開発及び販売
    • パチンコ・パチスロ遊技機映像部の企画・制作
    • 携帯電話用ゲームコンテンツの企画・制作 等
  • 所在地:〒532-0011 大阪市淀川区西中島7-4-17 新大阪上野東洋ビル10F
  • TEL:06-6838-8178
  • FAX:06-6838-8179
  • URL:http://www.safarigames.com/
  • お問い合わせ:上記ホームページの「お問い合わせ」より
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