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仕事に昇華させた「映像」に惚れ込む思いーー これを次世代に繋げていきたい

仙台
株式会社テレモアドットコム 代表取締役 遠藤 誠 氏
テレモアドットコムは仙台にある映像制作会社です。映像に関する企画立案から撮影、編集、MA(Multi Audio)までをすべて社内で完結させることを強みとする同社は、TVCM、ドキュメンタリーなどのコンテンツにおいて、数多くのアワードを受賞されています。映像にとどまらず、Web・紙媒体・イベント企画と幅広く事業を展開され、多数の団体で役職を務めるなど、精力的に活動されている代表取締役の遠藤 誠 氏にお話を伺いました。

たまたま出会った職が生涯の仕事になりました

映像業界へ入られたきっかけについてお聞かせください

宮城県の石巻市で育ち、将来の方向性をいろいろ模索していたとき、知人からたまたま仙台でカメラマンの募集があるよとご紹介していただいたので、面白そうだなと応募したことが、映像の世界に携わるきっかけとなりました。1975年にカメラマンとしてキャリアスタートしたのですが、途中で一度地元を離れようと思い、1980年(昭和55年)に東京へ行きました。1984年仙台へUターンして、2002年に独立して起業しました。

あえて地元を離れたとのことですが…

仙台市内にあるプロダクションに所属して、5年ほど宮城県の民放局で報道カメラマンとして働いておりましたが、続けているうちにこの仕事に惚れ込んだんですね。「映像の業界で一生やっていく」と決めたことから、将来のために一度地元を離れようと思いました。そのときの自分が一番欲していたのは全国に広がる人脈だったからです。とにかく東京にいる間は寝る間を惜しんで遊ぶことも含めて、人とつながることを意識して過ごしていました。このネットワークは後の独立時、仕事に繋がるありがたい存在となり現在も活きています。

同時に、事件件数やドキュメンタリー番組の多様性、取材対象先が海外まで広がるなど、様々な経験ができるキー局を含む中央と言われるところの仕事をしてみたかったのです。当時のNTV映像センターで、情報系番組と日本テレビの報道カメラ、ドキュメンタリーを担当しました。因みに当時報道された大きな事件には、ホテルニュージャパン火災、日航機羽田沖墜落事故などがありました。

仙台に戻ってからはどのような仕事をされたのでしょうか

以前とは違う会社に所属して独立まで在籍しました。カメラマンとして宮城県の各民放局で情報番組や旅番組、スポーツ番組の制作を担当し、ディレクター、監督といった制作の仕事だけでなく、クライアントとの打ち合わせや交渉を行うプロデューサーとしての業務、さらには会社の管理系の仕事など、幅広く経験を積める環境に身を置かせていただきました。

カメラマンという職から遠ざかることに抵抗感はなかったのでしょうか

われわれ技術者は職人気質で、映像を作ること以外に発生する様々な交渉事や、制作コスト管理などが苦手な人が多いのですが、たまたま私にはそれが無理なく行えたということに加えて、カメラマンでなくても映像制作の一環としての仕事ですから、抵抗感というものはありませんでした。これは後に独立するにあたって、必要かつ貴重な経験だったと思っています。

映像が好きという理由は「ゴールがないこと」

映像制作に携わるうえで大切にされているこだわりや魅力というものはなんですか?

映像の評価の一つにTV視聴率があります。視聴率5%とは宮城県の人口が約200万人として、その5%の10万人の方がその番組を見ているという状況です。報道カメラマン時代に先輩から「お前はその10万人の代表として取材しているという緊張感をもって現場に臨め」と映像を撮ることに対する気概というものを叩き込まれました。 また、「10人の方が全員いいねというのは嘘、6~8割のいいねで成功だ」と言われて育ちました。素晴らしい作品を作っても、10割がいいというものには個性が無く、私の個性が加われば必ず反対する人がいるから、6割がいいということを目標にすればいいのだと。結局、ものづくりにはゴールはないからそれが魅力なのだと思います。

会社を立ち上げたのは社内一貫で完結する制作を行うため

社内で一貫して完結させることが御社の強みとのことですが

カメラマンの多くは会社を辞めてから、フリーランスになることが多いのですが、すでに40代でしたから、フリーランスでスタートするには遅いと思っておりました。また、クライアントからの発注を受け、企画立案から制作、納品までをフリーランスの立場で行うのは難しいので、一貫した映像制作を行える環境を作るため、会社を立ち上げるに至りました。

現在の事業内容についてお聞かせください

TV番組・CMの映像制作をはじめ、ホームページや紙媒体の制作、イベント企画も行っています。当社の特徴は映像制作会社としては珍しく営業担当者とデザイナーが在籍することです。営業担当はクライアントの開拓とともに、企画立案を行うチームです。デザイナーはWeb制作からパンフレットなどの紙媒体も担当しています。過去はTVと新聞が主な媒体でしたが、現在は多岐にわたっています。ひとつの媒体に特化していくよりも、幅広く対応できることが、勝ち残るキー(鍵)であると思っています。

そのうえで映像が御社のコアスキルとのことですが

例えば、ある企業に「CM制作をしませんか?」と営業に伺っても、9割9分門前払いです。しかし、ホームページはみなさんお持ちなので、そのリニューアルの提案であれば門戸を開いていただけます。そこでホームページリニューアルをきっかけとして、パンフレット、チラシも作り直したいというご要望が出たりと、クライアントにお応えしていくなかで、ホームページ内の映像制作やCM、VP制作のご提案をしていきます。あくまでも最終的な目的は当社の最大の強みである映像制作なのだという意識を、社員にも共有してもらっています。

社内一貫で完結するメリットについてお聞かせください

何をしている会社なのと聞かれれば、地上波・紙・インターネットなどの媒体に載るものは全てコンテンツですから、コンテンツ制作の会社ですと答えます。質の高い技術によるコンテンツを、自信をもってお客様に届けるために、編集スタジオなどハード面を整え、オペレーティングも社員が行うという、社内で一貫してコンテンツが制作できる体制を整えています。結果として、外注費を抑え製作期間を圧縮しコストを抑えられることと、重要である技術者やプロデューサーの人材育成も行えるというメリットが生まれます。

社員はいつでも独立出来るスキルを持ちなさいと伝えています

人材育成についてお聞かせください

人材を育成するということは、いろいろな経験ができる環境を用意する、分からないことは徹底して教えるということです。当社では、TV局の各番組制作をはじめ、CM制作、編集、MAや、プロデューサー業務など、いろいろな経験をとおして、何が一番好きか、向いているかを考えて分野を選ぶことができる環境があります。そこで技術を磨いてスキルを向上させ、もっと高みを目指してほしい。フリーランスになったとして「テレモアドットコム出身だったら大丈夫」と言われる状態になるまで育てるのが私の仕事です。

経験を広げることの重要性についてお聞かせください

一例ですが、現在海外に向けた東北の観光情報番組を制作すると同時に、仙台に海外の撮影クルーを招聘するという海外展開を行っています。担当する社員は、相手の仕事の進め方を尊重することや、自分たちの進め方との違いを知り、今がベストではないということが分かります。また、海外のレポーターやディレクターとのネットワークを作るチャンスだとも言ってます。かつて地元を離れた私自身の経験から、次の世代の方にもぜひ自分自身のネットワークを作ってほしいと伝えたいですね。

これが好きだと思う仕事に出会ったら3年は続けてみてほしい

クリエイターを目指す方たちにメッセージをいただけますか

カメラマンだと一人前と言われるまで10年かかりますが、どのような仕事でも3年経験したところから、面白みややりがいが生まれてくると思います。こと映像づくりに関して言えば、映像が好きな人には楽しいはずなのです。学生時代の学びと仕事現場のギャップはあって当然という心構えが必要ということと、本人には経験していないので見えないですが、先輩からは「あと少し進めば分かる」と見えてますので、好きならば続けていくと楽しくなってくるから頑張れと言いたいです。

私の時代は可能性を広げるためには、なんでもかんでも東京に行かなければできませんでした。しかしいまWebを使えば、どこにいても世界を目指すことができます。日本を超えていけるのです。実際に、世界的規模の企業からWebに関する新商品を試用してほしいと依頼されるほどのクリエイターが仙台にいます。当然ですが努力は必要です。好きなことをあきらめず追い続け、経験から生まれる可能性に挑戦し続けてほしいですね。

取材日:2018年10月26日 ライター:桐生由規

株式会社テレモアドットコム

  • 代表者名:代表取締役 遠藤 誠
  • 設立年月:2018年6月
  • 資本金:2,000万円
  • 事業内容:
  • · 映像コンテンツ制作、CM制作、番組制作、企画から撮影、編集、CG合成、MA等映像に関する総合制作プロダクション業務
  • · イベントの企画・運営や海外を含めたグローバルなコンテンツ発信の制作業務
  • · 大学を主とした産学連携推進のためのコーディネート、研究プロジェクトなどの広報戦略業務
  • · WEBコンテンツやWEBサイト制作、広告全般に関わる企画立案及びデザイン・制作代理業務
  • 所在地:〒980-0811 宮城県仙台市青葉区一番町2丁目8番10号あいおいニッセイ同和損保仙台一番町ビル5階
  • TEL:022-261-9481
  • FAX:022-261-9482
  • URL:https://www.tele-more.com/
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