MENU

撮影技術やインテリアも都会の流れを積極的に導入 高いクオリティのフォトスタジオ展開を目指す

富山
合同会社コトリ 代表取締役・坂本麻衣さん
映画監督 坂本欣弘さん
迅速な行動力と決断力で映画の道へ入り、初監督作品「真白の恋」公開を地元の富山県で叶えた映画監督、坂本欣弘(さかもとよしひろ)さん(写真左)。衝撃を受けた映画作品「スワロウテイル」の監督の元へ足を運ぶことから始まり、映画監督への道を自分自身の手で切り開いてこられました。そして、今年(2018年)2月には、フォトスタジオや映画出資業務を行う「合同会社コトリ」を、妻の麻衣(まい)さん(写真右)と共に立ち上げました。映画製作に集中する坂本監督、その資金をつくるため、「合同会社コトリ」では一般のお客様に向けたサービスを提供しています。映画を切り口にしたビジネスの成功、そして映画監督としてさらなる結果を目指す坂本監督にお話を伺いました。

「真白の恋」公開後、約1年後に「合同会社コトリ」を設立されました。どのような経緯があったのですか?

自主制作の「真白の恋」は、「なら国際映画祭」のインターナショナルコンペティション部門観客賞をはじめ、「高崎映画祭」でも3冠受賞の評価をいただき、結果を残すことができました。そして、県内では先行上映の際から多くの方に鑑賞していただき、舞台挨拶も満席になりました。映画についての口コミやフェイスブックでのPR効果もあり、映画を見たり知ったりした方から、フリーで請け負っていた写真を撮影してほしいという問い合わせが増えてきました。このことが「合同会社コトリ」設立のきっかけとしては大きいです。

映画を見た富山の方たちの反応が「合同会社コトリ」の設立を後押ししたのですね。

撮影はオール富山ロケということもあり、立山や岩瀬浜、射水市の内川のエリアなど県内のあらゆる場所がロケ地となりました。その土地で地域の方たちに差し入れをしていただいたり、エキストラを務めてもらったり、撮影時から本当に助けていただき、公開してからも地元がスクリーンで上映されることを喜んでもらえたようです。富山での活動は、このような地域の協力を得られることにも大きな意義があると思います。私自身は映画製作に集中しますが、それ以外の業務を切り分け、一般のお客様に向けて提供していきたいと思ったことも大きいです。一番ニーズの高いフォトスタジオをメインに、お客様の要望に対応する色々な事業を展開させ、ビジネスとして成功させたいと思っています。

具体的な業務内容を教えてください。

フォトスタジオやテイクアウトコーヒーの販売、映画の出資業務などがあります。中でも、需要の高いフォトスタジオの存在は大きく、整備にも力をいれています。映画製作は企業間のビジネスになりますが、写真撮影は一般のお客様がターゲットになります。設置するオブジェやインテリアなどの見せ方も工夫していますし、撮影も映画のスチール撮影の実績を持つフォトグラファーが担当します。映画の公開で「真白の恋」を撮った監督がやっているフォトスタジオ」というイメージがあるので、家族写真や記念写真のためにスタジオを探していたお客様には強く響いているようです。映画の公開後、スタジオには即日予約が入り始めました。一般のお客様への広がりに、ビジネスの展開としても大きな期待を感じています。

次第に実感しているのは、効果的な役割分担

映画への出資業務については、ご自身の作品についても検討されていくのですか?

そのような方向へ進めばよいと思います。他の監督映画作品でも話があれば対応できる環境を準備し、出資につなげていきたいです。最近では、色々な映画プロデューサーと出会う機会も増えてきました。出資してもらうばかりではなく、出資してほしい話がきたときに動かせる資金力があり、ギブアンドテイクの関係を築けると互いに得る部分も増えていきます。そのための土壌を整えることが重要だと考えています。

コーヒーの販売については、フォトスタジオの充実につなげる目的もあるのですか?

 もちろん、フォトスタジオに来てもらうためのサービス面の充実としては位置づけますが、質のよいコーヒーを提供することも重要視しています。写真を撮影しようと思うお客様は、おしゃれで自身のこだわりを持つ層が多いと思います。オーガニックなど素材にもこだわり、フォトスタジオに来たことへの満足感を感じてもらえるようなコーヒーや豆を準備しています。

社名の由来はありますか?

覚えてもらうためにも、動物的なものをモチーフに入れることを考えました。カモメ案と最後まで迷いましたね。青いロゴのかわいらしさも気にいっています。

現在は何名のスタッフ体制ですか?

2名の正社員と1名のアルバイトです。正社員はコーヒー関連業務とフォトグラファー、アルバイトは写真も編集も担当しています。

設立して約半年が経過しました。順調ですか?

2作目について、来年(2019年)の3月公開に向けて撮影が始まっているため、「合同会社コトリ」の業務も正直そちらに集中している部分はあります。ただ、自分がいなくてもフォトスタジオとして業務を行えるようになっているので、仕事の役割分担ができている感触はあります。

富山では「コトリ」だけ 他にはない価値あるサービスを常に目指していきたい

「合同会社コトリ」の目指す未来像や新たな事業展開についてお聞かせください。

 第一には、写真業務にもっと力を入れ、フォトスタジオの規模拡大を図ります。将来的に映画製作のための俳優撮影やメイキングブック、フォトブックも制作したいと思っています。スタジオも県内で3つに増やし、写真の利益を映画に出資する資金に充てていきたいです。そのためにカメラマンの人材育成にも取り組む予定です。経験を積んでコミュニケーション能力を高めて活躍してほしいです。

ビジネスを成功させるために、今なにが必要だと思いますか?

富山でやっていないことをやる。このことが重要だと思います。成功している金沢のスタジオや人も参考にしましたが、人がやっていないことをやっている人が成功しています。ビジネスの世界で、真似をしたら負けだという考えもあります。ただ、富山でやっていく上では、県外でやっていることなのに富山では新しい、まだ誰もやっていないことを取り入れるのは成功への近道だと感じています。「合同会社コトリ」についても、全国で流行している新しいことを次々に取り入れ、普通の写真館よりお客様に密着したスタジオを目指します。現在も、技術面や機材について最先端のものを都会から取り入れています。他のスタジオにはない強みだと思います。

今後の「合同会社コトリ」の展開はどのようにお考えでしょうか。また、映画監督として叶えていきたい夢を教えてください。

「合同会社コトリ」については、設立から半年が過ぎましたが、第一にはフォトスタジオとして収入を増やしていきたいです。将来的には映画製作とフォトスタジオ、コーヒーの3業務それぞれを独立させ、ビジネスとしての成功につなげることが目標です。映画監督としての夢はカンヌ国際映画祭で賞を取ることです。最初は映画を撮れたら幸せだと思っていました。けれど、「真白の恋」が評価されるうちに自分でも闘っていける力を持っていると気づかされ、欲が出てきました。富山は地方ですが、街や人の協力を仰げる点や自然の多いロケーションのことを踏まえても、十分やっていけると思います。奈良県在住で尊敬する河瀬直美監督もカンヌで賞を受賞しています。都会、田舎は関係ありません。都会から映画のスタッフを呼ぶために費用はかかりますが、富山でもやれないことはない。必ずやっていけると信じています。海外で評価される映画を富山でつくり、しっかり発信していきたいです。

取材日:2018年7月5日 ライター:杉本絵理

合同会社コトリ

  • 代表者名:代表取締役 坂本麻衣(さかもとまい)
  • 設立年月:2018年2月
  • 資本金:100万円
  • 事業内容:フォトスタジオ・写真撮影、テイクアウトコーヒー販売、映画企画製作、TVCM、PV等映像制作、司会アナウンス業務
  • 所在地:〒939-8087 富山県富山市大泉町2-4-16 浜忠ビル1階
  • お問い合わせ先:TEL/ FAX)076-461-5793
続きを読む