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信頼関係は本音でのお付き合いから。本気で向きあわないと関係性は続きません

仙台
有限会社KAKAZU企画 代表取締役 毛利美菜子 氏
有限会社KAKAZU企画は、宮城県仙台市に本社を構え、主に飲食店、美容室に広告物・販売促進ツールの提案・制作を行う会社です。顧客と誠実にお付き合いする姿勢は、長期に渡るお取引を支えています。これまでの経験と、顧客との向き合い方について、代表取締役の毛利美奈子さんにお聞きしました。

初めての就職が仕事の基礎体力を作ってくれました。

これまでのキャリアについて教えていただけますか

東京の大学へ進学し、国際学部で主にインド経済を専攻しました。クリエイティブとは直接結びつかない学部でしたが、アナウンス研究会というサークルで活動したり、スチール撮影のアルバイトを行ったりする中で、いずれはクリエイティブな仕事をしたいという思いを持つようになりました。東京のCM制作会社をはじめ、さまざまなクリエイティブ系の企業へ就職活動を行いましたが、知人から紹介された仙台の会社の採用試験を受けて、最終的に地元へUターンし、就職することにしました。

最初に就職した会社の仕事についてお聞かせください

入社した会社は、コンサート制作やアーティストプロモーション、ラジオ・テレビ番組、CM等の企画制作を行っている、地元では人気の企業です。ラジオ番組の企画制作部署に配属され、新人でもどんどん仕事を任されるという社風で、膨大な業務量と知識を広げるために必死で努力しながら、厳しい上司にひたすらついていく毎日でしたが、入社1年後にはディレクターとして生放送番組でキュー出しをするまでになっていました。

制作会社の仕事を通じてどんなことが得られましたか?

ときに9時始業で翌朝の4時まで制作に追われ、合間を縫って仲間と飲み、そしてまた朝から出勤。当時の1年には、2年分くらいの濃度があったかもしれません。かなり過酷なスケジュールの日々でしたが、振り返ると仕事の基礎体力、メンタルタフネスが作られた、現在の仕事観にもつながる大切な時期でした。同じ会社の出身で現在独立して活躍している先輩がたくさんいます。そんな職場環境にいられたことは、いま考えるとラッキーだったと思います。

人とのご縁が今のキャリアに繋がっています。

独立されるまでの歩みはどのようなものでしたか

制作会社を退職後、知り合いの中古車売買会社の社長から、飲食店などに看板やのぼり旗、メニュー作成といった店舗演出を企画・提案する新規事業の立ち上げメンバーとして来てほしいと誘いを受けました。

業務としては、営業がメインで、制作、納品までの一連のデザイン業務を行いつつ、請求書の管理や、入金確認、給与計算の経理業務も一人で行っていました。広告の作り方や営業方法については、コンサルティング会社から指導を受けられる環境があり、1から勉強し知識を蓄えることができたので、今のキャリアに繋がる大きな機会になったと思います。営業して獲得してきた広告を、帰社して制作し、午前2時くらいに仕事が終わるという日々で、1人で1から10まで仕事を行う環境で、営業→制作→納品→請求・集金業務と全てのスキル?を習得することができ、とても充実していました。

一人で業務を行っていて、苦労もあったのではないですか。

営業の成果も上がり売上高は徐々に増えたものの、結局は一馬力。さらに大きな成果を望むならば、組織力だと感じ始めていました。今後は従業員を新たに雇用したいと社長に提案し、賛同を得られたため、新たにデザイナーも採用して新体制をスタートさせました。

将来の独立構想はありましたか

その時点で独立は全く考えておりませんでした。新体制は軌道に乗り、部門成績は順調に伸びていたので、そのままその仕事を続けたいと思っていたのですが、会社全体の業績が不振で、倒産が避けられない事態に追い込まれました。その一方で広告企画・制作事業部門では頼りにしてくださるお客様がいたため、業務を止めることはできず、結果として事業部門を本体から切り離し、私が代表となり独立するという決断をしました。給与の代わりに必要機材をもらい受け、思い切って独立しました。

顧客と深く長く向き合い続けていくと決めています

現在の仕事についてお聞かせください

地元のメディアや放送局が主催するクラシックコンサートやイベントのポスターやチラシなどの制作が多く、中には長く担当することになったアーティストもいます。また宮城県の専門家派遣事業に参画して、生産者のアドバイザーとして活動しています。農家の方が生産した野菜や果実を加工し、ドレッシングやジャムとして商品化する際、ラベルやパッケージ作りで上手くいっていないと思われることが多いので、そこに専門家としてアドバイスをする仕事です。

一番印象に残っているお客様について教えてください

以前、老舗で立地も悪くないのに集客がうまくいかないという蕎麦屋の店頭演出を受注しました。看板やのれん、お品書きなどすべてに関して刷新する提案を女将さんは承知してくれて、設置が完了した次の日「すごいわよ!あなたのおかげでお客さんがどんどん来るわ!」という電話を下さいました。長年使われていたデザインを全て変更する提案に不安も抱えていましたが、お客様の懐に入り提案し、成果が出たことが本当に嬉しく、地元のお客様に貢献できたと感じました。

目の前のお客様に、本音で本気で向き合うことを何より大事に考えているんですね

幼いころから自立心と曲げられない信念というものが強く、たとえ親や社長がこうしろと言っても、理由を聞き納得しないと動かないタイプでした。一番苦手なのが自分の気持ちに嘘をつくことで、お客様に本当に必要だと思えることを提案し、不要なことは不要と言う正直なやりとりが私の武器ですので、そのマインドは独立してからも社内・外に対して貫いています。 私の考える信頼関係は本音で付き合うことです。何かあった場合は全て責任をもって対応すると決め、飾ることなく、深く、ウェットに、泥臭くお付き合いしていくと決めています。

妥協しない姿勢が、今の御社を支えているのでしょうか

そうですね。たとえ仕事の受注につながったとしても、効果の望めないものに投資をさせる必要はないので、お客さまに「それは不要なのでは?」と臆することなく意見を伝えてきました。作りたいという顧客に作らなくていいということは勇気がいることで。これが可能な関係を作るには時間が必要です。まずは既存の顧客を大切にし、狭くても深く長いお付き合いができる顧客に必要とされる企業であり続けたいと考えています。

「正直」「成長」「挑戦」「プラス思考」「コミュニケーション」がうちのキーワードです。

今後の展望について教えてください。

現在、会社は私とデザイナーの2名ですが、デザイナーがさらにスキルアップをして独立したいと考えるようになった時に、新規事業として投資が出来るよう体制を整えていきたいと考えています。私自身、キャリアを重ねる上では、「その仕事が好きかどうか」という基準を大事にしてきました。好きでやっていうることはうまくいっていない時でも「楽しく」頑張り続けることができます。一緒に働くデザイナーにも、同じ気持ちで何事にもチャレンジして欲しいと思っています。

取材日:2018年6月1日 ライター:桐生由規

有限会社KAKAZU企画

  • 代表者名:代表取締役 毛利美菜子
  • 設立年月:2005年6月
  • 事業内容:グラフィックデザイン・ブランディングアドバイス
  • 所在地:〒980-0801 仙台市青葉区木町通2丁目1-7-203
  • TEL:022-725-2546
  • FAX:022-274-2533
  • URL:現在リニューアル中
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