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仕事もプライベートも楽しめる力がチームワークという船を動かす

大阪
サニーデイズ株式会社 代表取締役 森本敦子氏
プロデューサー 小野千鶴子氏
様変わりするゲーム業界において、スピード感をもって様々なことにチャレンジし、揺るぎないスキルと感覚を身につけてきたサニーデイズ株式会社の森本敦子取締役と小野千鶴子プロデューサー。森本代表は管理系、小野プロデューサーは開発系で、株式会社カプコンをはじめとする大手ゲーム会社で勤務していた頃から、独立し現在にいたるまでの20年あまり、共にキャリアを積んできました。業績を伸ばしながらも、チャレンジ精神は今も尽きません。ゲーム制作に限らず、自社の高い技術を駆使し、映像、2D、3DCGのアート制作、プログラミングなど仕事の幅を決めず、「決めない、という事を決める」という無限の可能性を秘めた会社づくりを目指しています。また、今回は、お二人と仕事をする中で、仕事の面白さを知ったというスタッフや、仕事への価値観が変わったというスタッフにもお話をうかがいました。

長年のキャリアを支えてきたもの

これまでのキャリアについて教えてください。

森本さん: 私はカプコンで、経営企画、経営管理、経理など管理系を担当していたのですが、東京の開発拠点立ち上げ時には、開発のサポートとして人事、総務などもしていました。小野は同社他で開発を担当しておりまして、二人ともそれぞれの分野でこの業界に20年あまり従事しています。気づけば「管理系と開発系」という最良の組み合わせが出来ていました(笑)。

もともとゲーム業界に興味があったのですか?

小野さん: いえ、まったく(笑)。私は外大卒で英検資格を取得していたため、就活時は外資系の仕事を探していました。たまたま受けたゲーム会社にトントン拍子で入社できて喜んでいたのですが、その後が大変でした。当時は、今のような研修やOJTはなく、仕事は自分で探すことが当たり前でした。入社までゲームに対して興味も知識も無かったので、最初の頃は会社に行くのが苦痛でした。しかし、もともと私は体育会系なところがあり、「よし、せっかくやるなら“雑用のプロ”になってやろう」と考えるようになり、今誰に何が必要なのかということを把握するようにして仕事を覚えていきました。その経験が今のマネージメントにも活きていると思います。それでもゲーム制作は苦労の連続ですから、3日後にはやめよう、1年後には違う業界にいこうとずっと考えていました(笑)。

でも辞めなかった。その理由は何でしょうか。

小野さん: 達成感ですね。リリースされた時の喜びは、それまでの苦労を一瞬で吹き飛ばします。市場に自分たちの作品が出回った時や、お客さんの反応を目の当たりにする瞬間など、すべてがこの仕事の醍醐味です。あの時もっとこうすればよかったと振り返り、「今回できなかったことを次に結びつけよう」といった反省も原動力につながっています。

誰にでも初めてはある

ゲームだけではなく、遊技機も扱われていたのですか?

小野さん: 受託開発会社勤務時に、ゲーム業界も下火になり、リーマンショックのあおりも受け倒産に追い込まれたんです。まだスキルのないスタッフたちの就職先をどうするかと悩んでいた時に、当時勢いを増していた遊技機の映像制作の話をいただきました。もともと遊技機に興味があって、ゲームの開発とは別に企画書等も作成していたことから、シフトチェンジしました。

小野さん: 最初は仕事もない、コネもない状態でしたので、初めて営業活動をしました。順調に業績も伸び、ちょうど日本でカジノの話が出てきたこともあって、スタッフの学びの場として、アップル社等があるアメリカのシリコンバレーにサテライトオフィスを立ち上げたんです。森本も私も1年ほどそこで働いていたのですが、映像関連をはじめとした様々なことに刺激を受けて貴重な体験になりましたね。

初めてのことに対しても躊躇なく取り組まれていますね。

小野さん:誰にでも初めてはあるので、それを今やるのか、10年後やるのか。結局下準備に時間をかけてもハプニングは起こるときは起こるものじゃないですか。ノウハウは失敗して身につけていくものだと思っているので。新しいことを始めるときはぶつかって進んでいくしかない、と何事にも積極的に取り組んでいます。

会社の核はチームワーク

もともと会社を立ち上げようと思われていたのですか?

森本さん: さまざまな経験をするうちに、自分のフンドシで仕事をしたいという想いに行きつきまして、小野とこのサニーデイズを立ち上げました。ちょうど社名を考えていた頃、設立のための煩雑な業務に疲れ切っていたところ、たまたま太陽の光を受け輝く海を目にして、きれいだなと笑顔になった自分がいて、「そういえばお日様の下って皆笑顔だな」と思い、私たちに関わる、お客様、スタッフ、ユーザー全ての人々が笑顔になれるようにという想いを込め「お日様の日々」という社名にしました。

素敵な社名ですね。そういえば社内の雰囲気も明るい感じですね。

森本さん: 私たちの1番の強みはチームワークだと思っています。開発会社ってチャットツール等でのコミュニケーションが多いと思うのですが、ここではツールだけに頼らず声掛けをするようにしています。同じ修正のお願いでも、チャットなど文字だけで伝えるより、「ごめん、これ急ぎで出来るかな」と一言添えてお願いするのとでは受ける側の印象も全然違ってきますよね。また「同じ釜の飯」「共通の話題」を大切だと思っていて、月一回「サニーデイ」と呼ばれる食事会を開催しています。始めは、こちらから呼びかけていたのですが、今では若手が率先して仕切ってくれています。お客様との会食の練習にもなっているようです。

作り手として魅力ある仕事とは

順調に業務拡大をされていますが、仕事上でこだわっていることはありますか?

小野さん: クライアントに言われたことだけをするのでは作り手として魅力がないので、自分たちなりのブラスαを必ずつけるようにしています。先方からA案とB案が欲しいと言われたら、プロとして自社のカラーを出したC案をつけるといった事をやっています。

クライアントの要望と提案に大きな差があった場合はどうされているのですか?

小野さん: 当然、先方の要望を受けます。しかし、会社として自信を持った提案しかクライアントには提出しないので、こちらの意図をはっきり伝えます。そうすると、「じゃ、やっぱりそっちがいいね」となることも多いです。

増員をしていく中で、育成面はどのようにされていますか?

森本さん: 「自走力」を大切にしています。受け身ではなく、自分から何かをするという姿勢が大切だと思っています。ある程度のレールは敷くのですが、スタッフが良かれと思って必死で作ったものに関しては、「どんなことがあってもこっちが責任持つよ」という姿勢で1番のパフォーマンスを引き出すようにしています。チャレンジとそういった成功体験の積み重ねが自走力につながっているみたいです。

小野さん: その代わり、手を抜いたり、いい加減にやってきたりしたらキッチリ怒るので(笑)。良いものは誰が見ても良いですし、作ることに妥協してしまったら作り手としての存在の意味がないと思っています。

森本さん: また、皆で一緒の船に乗っているということも意識づけています。一人がこけると、皆もこけるし、何かあった時に一人じゃなく皆で助け合って乗り越えていこうといった姿勢が自然と身についている感じです。当社のクリエイターはとても素直で、サポートすればするほど吸収して輝いてくれます。

小野さん: 森本自らが電話の配線、パソコンの設定とかも率先してやっているので、代表の何でもやってやろうというその背中を見て余計にスタッフの自走力が育つのかもしれません。

積み重ねた実績×新しい風

スタッフはどんな層が多いのですか?

森本さん: 若手からベテラン層まで幅広くいます。小野も、私も、遊技機については実績があり強いのですが、ソーシャルゲームになると、若手がコアユーザーだったりするので知識がまだ薄いです。私たちも分からないものは若手を頼るし、そこにプライドは必要ないと思っています。ゲームと遊技機って「エンターテインメント」というところで共通することも多く、それぞれに強いスタッフがいることで互いの仕事にも良い影響を与えていると思います。

仕事を拡張される中、社員教育はどのようにされていますか?

小野さん: 昨年から一定のスキルを持った社員に、オンラインレッスンを実施しています。講師は外国人、日本人問わずピクサーなど業界の一線で活躍されている方に講師をお願いして、私も長年この業界にいますが、技術面等は目からウロコ的なことが沢山あります。

森本さん: 研修も含め、画面の前に座っている時間だけでなく、普段から、映画でも、ゲームでも、色んな新しいものを見て見聞を広めてもらうことも良い仕事につながりますから。

どのような人材を求められていますか?

小野さん: 未経験でもいいんです。純粋に作りたいという強い想いがある方ならオッケーです。私も専門学校には通っていないですし、未経験でしたから。デザインを作ること、企画を立てること、プログラムを組むことだけがゲームを作ることではありません。自分のできることでチームを支えることが大事なのです。ゲームが出来上がった時に皆で一緒に心からバンザイができるかどうかが一番大事なんです。

今後の展望をお聞かせください。

森本さん: 現在、2018年の冬にリリース予定のソーシャルゲームの大きなプロジェクトに取り組んでいます。でも、だからと言ってゲームに特化している訳ではなく、「決めない、という事を決める」という方向で事業内容も広げていこうと思っています。私たち幹部が知らないからやらないのではなく、スタッフがいろんな意見や新しい情報を提案すると、すぐに社内に共有しています。仕事の時間って1日で1番長い時間を占めているので、スタッフには、「あんな仕事をしたい」「こんな仕事ができるんだ」とワクワクしてもらいたいんです。「人生も仕事も一生懸命楽しんでもらいたい」と思っています。

今回は、社員の方にも、お話をうかがいました。

Aさん(職種:アニメーター・2015年入社) 「これもしたい、あれもしたい」といった希望が言いやすく、レスポンスも速いため、とりあえずやってみようと、新しいことにも積極的になれます。ですので、自分のやりたいことをしっかり発信できる人にはこの会社は向いていると思います。自分のしたことが世に出る仕事なので、リリースされた時の感動とか、それを皆で語り合えることがモチベーションにつながっています。今後も妥協をせずに、「これを私が作りました」と自信を持っていえるものをこだわって作っていきたいです。

Mさん(職種:アシスタントディレクター・2016年入社) 前職では、とにかく目の前にある仕事をこなしていくばかりでしたが、代表から、パソコンの画面を見ているだけではなく、映画や他のゲームなどに触れることも大切だと言われたんです。始めは半信半疑なところがあって、「こんなんじゃ間に合わない」って不安に思いながらも信じてやってみたら、本当に良いものができたので、仕事をする上での価値観がすごく変わりました。これからも常日頃から何でも見て触れて楽しんで、どんどん吸収し仕事に活かしていこうと思っています。

取材日:2018年5月28日 ライター:川原珠美

サニーデイズ株式会社

  • 代表者名:代表取締役 森本敦子(もりもと あつこ)
  • 設立年月:2014年9月
  • 資本金:800万円
  • 事業内容:遊技機、ゲーム、アプリの企画・開発
  • 所在地:大阪市北区曽根崎新地1—1-49 梅田滋賀ビル7F
  • URL:http://www.sunny-days.co.jp
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