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浮き沈みの激しい業界だからこそ、堅実に真摯に制作し続けることが何よりの強み

福井
株式会社 バージョンジャパン 代表取締役 田賀 祐輔 氏
福井県のみならず、同じ北陸圏内の石川県はもちろん、東京や大阪、静岡など他県にもクライアントを持ち、右肩上がりの成⻑を続けているWeb制作会社の株式会社バージョンジャパン。「制作をする上で地方であることは全く問題ない。各地の様々なニーズに真摯に取り組むことが大事」と語る田賀祐輔(たがゆうすけ)社⻑。堅実に10年の歩みを刻んできた会社の社⻑というとさぞかし堅いイメージを持たれそうだが、その経歴は破天荒。同社ホームページのキャッチにもあるように「カジュアルに真剣勝負」な人生を歩んで来られたことが会社の雰囲気から伝わってくる。常にその時代の空気感を捉えながら、制作への情熱と真剣さを忘れない田賀社⻑にお話を伺った。

バブル期のNYやシカゴでWeb制作を経験

まず、社名にジャパンとありますが、世界展開を見据えてのことですか?

もともと、アメリカでWeb制作を学び、向こうでフリーのWebデザイナーをしていました。アメリカから帰国後、会社を立ち上げたのですが、当初、アメリカのクライアント向けに日本バージョンのWebサイトを制作するという趣旨から当時のパートナーが提案した社名です。

アメリカにいらしたのは、いつ頃でしょうか?

今から12年ほど前のことです。フリーに転向した直後に9.11のテロが起こりました。当初は語学留学を目的として渡米したのがきっかけです。その後シカゴにある、写真や映画製作等のクリエイティブ/メディア系で有名な大学に入り、そこでニューメディア・デザインに出会いました。卒業後、NYのマンハッタンへ。タイムズスクエアに拠点を置き、ニューヨークタイムズを含む新聞社やラジオ局、金融機関等、大手ばかりをクライアントにもつIT会社に就職しました。

クリエイターとして、マンハッタンでの生活はいかがでしたか?

マンハッタンで就職した会社がまさに、その当時(96年〜00年あたり)のITバブル経済情勢もあって10人程の会社が数年で100人を超えるような状況で、結局はつぶれてしまうのですが、そういう移り変わりの激しい業界で20代を過ごしながら人脈も広がり、フリーに転向したわけです。が、9.11直後のNYCではフリーの 仕事が減少し、そんなときに元大家さんでもあったシカゴの親友がシングルファーザーとなり、そうであれば、シカゴに戻ってきて自分の子供の面倒をみてほしい、と声をかけられたんです。 自分はもともと都会すぎるNYCよりも田舎へのアクセスが良いシカゴが好きだったので、子供の面倒を見ながら自宅でできるWebデザインの仕事を継続しました。

アメリカから福井へ。クライアントに「仕える」姿勢をもって制作に集中

シカゴでの仕事はいかがでしたか?

フリーランスでは1人ですから、数件の案件があれば暮らしていけます。しかも、その当時は1プロジェクトで7~800万円ほどいただいていました。それを何件か数ヶ月で制作してあとは遊ぶという生活を繰り返していたことも……。稼いだお 金もパーティーで使って、また働くみたいな生活もありました。30歳近くまでそんな生活をしていたので、普通に生活する感覚が狂っていたかもしれません。

それで福井に戻られて起業されたのですか?

この生活も続けたくないな……と思っていた時に、実家の福井の祖母が亡くなったとの知らせを受けました。結局アメリカには大学留学から16年ほどいましたが、最後の7年は一度も帰国せず、自分を振り返って反省をしまして、せめてもの親孝行の意味もあり、福井に戻ってきたわけです。5年程いるのかなとも考えていたのですが、フリーの流れから会社を立ち上げることになりました。そして、結婚もして子供を授かり現在に至ります。

福井とシカゴ、NY。制作する上で環境のギャップは感じませんでしたか?

全く感じませんでした。シカゴといっても車でちょっと行けば田舎。福井でも手に入らないものはほとんどないです。ただ、展示会やイベント等は、都会の方が多いですし規模も大きいものにはなると思います。つまり、そういった刺激が地方は少ないのは事実です。しかし都会で、Web業界の第一線で活躍している人の制作物でもダサいな、と感じるものもあります。例えば小さいころに絵が得意な人ならば、Webデザインに通じるものがあると思います。Webデザインに対する興味と良いセンスがあれば地方だ都会だ、はあまり関係ないと思います。

Web制作は浮き沈みの激しい業界だと思います。アメリカでも目の当たりにしてきた通りで、着実に実績を積んできた、信頼の高い取引先実績の多さがうちの強みと言えると思います。数年でなくなってしまう会社も多い中で、福井では10年以上続いている数社のひとつといえるようになってきました。そして、今では会社を継続させるノウハウや資金繰り、クライアントへの『細かい配慮』など必要なことがわかってきました。

クライアントへの『細かい配慮』とは、具体的にどんなことですか?

クライアントに対しては、一言でいうと「家来になる」ことを意識しています。具体的には、サービス業での接客を見て、素晴らしいなと思うことを真似しながら取り入れてやっています。ひと昔前の接客と今の接客は違うのを見ていて感じるので、今現在の接客を参考にして自分なりの工夫をしながら、その姿勢を見せることを大事にしています。丁寧に一つひとつのヒアリングを重ねながら、随時フォローすることなど、クライアントと真剣に向き合って制作することに集中しています。

急激に発展することよりも 会社の耐性をつけてチャンスをつかむ

最後に、今後の事業展開や展望をお聞かせください。

祖父も父も経営者で、祖父は堅実なタイプのようにおぼえています。父は今でも 根っからの商売人でパワーがあります。2人を手本に自分のやり方で事を進めます。基盤ができていないのにステップを上げようとはしません。なので、展開や拡大を急ぐ気持ちはありません。確実にクリアできる目標を立てて行っていくことです。しかしチャンスを逃さないように会社としての耐性をつけていくこと、その時のために準備をしておくのを忘れないようにしています。そして、今一緒に働いているメンバーとともに、いいチームワークで仕事ができるよう、制作現場を楽しくする一員として参加したいと思います。新しい仲間が増え、バージョンジャパンとしての一体感をもっと持てたらと考えています。

取材日:2018年3月1日 ライター:谷口宏美

株式会社バージョンジャパン

  • 代表者名:代表取締役 田賀 祐輔
  • 設立年月:2017年8月(2008年5月)
  • 事業内容:Webサイトの企画/制作/メンテナンス、アプリケーション・ソフトウェアの企画/開発/制作/販売、グラフィックデザイン、ロゴマーク作成、映像制作、ネット広告の管理/運用代行、ネット通販、ネットビジネス・コンサルティング、企業・商品ブランディング/コンサルティング
  • 所在地:福井県福井市花堂中1-8-15
  • URL:www.versionjapan.com
  • お問い合わせ先:上記ホームページお問い合わせよりお問い合わせください
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