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STORY風雲会社伝

地元企業として沖縄の良さを生かしたグッズを製造

沖縄
琉球ワークス株式会社 岩月 昭雄 氏
沖縄の人気観光スポットのグッズ制作をしている琉球ワークス株式会社は、那覇市から車で2時間ほど離れた名護市に本社があります。愛知県出身の岩月昭雄(いわつき あきお)さんが沖縄の名護市で創業した経緯や、沖縄でビジネスを行う上でのこだわりなどを伺いしました。

「地元とともに」を目指して名護市で起業

愛知県ご出身ということですが、沖縄に来るようになったきっかけを教えてください。

私はもともと全国の水族館・動物園のグッズやプロ野球の球団グッズを制作する名古屋にある会社で専務をしていました。2000年ごろに沖縄の大型観光施設がリニューアルするというので、営業のために来たのがきっかけです。最初に、担当者の方に「沖縄県内の業者を大切にしたいので、沖縄で作れないようなものであれば、採用するかもしれないが、今は付き合いがある業者がたくさんあるので、御社にお願いする予定はない」と断られました。このようなことを言われたのは全国を回っていても初めてでしたし、これまでの実績から、絶対にいいものを提供できるという自信があったので、この壁はなんだろうという疑問が残りました。
そうは言っても、大型観光施設と仲良くさせていただくためには、今ないものを提案するしかありません。売り上げを上げて満足していただくため、沖縄で作られていなかったものや、あったらいいなというものを作って提案しました。全国で事業展開し、全国的な売れ筋を把握しておりましたので、売れ筋のもので沖縄にないものをいくつも提案していきました。

那覇から離れている名護市で会社を設立されていますが、設立までの経緯と名護市を選んだ理由を教えてください。

夜は1人で居酒屋へ行くようになり、その店の店員さんが様々な人を紹介してくれました。沖縄の居酒屋では名刺交換をよくしますが、東京とか大阪の居酒屋で名刺を出すことはほとんどありませんよね。例え、名刺を交換しても、その場限りの付き合いというのがほとんどです。ですが、名護では、「次、来たら連絡してね」と言ってくださって、実際に連絡をすると会ってくださる方がたくさんいました。名古屋の会社に沖縄から突然パイナップルが送られて来たこともありました。こんな風に、その場限りの付き合いではないというのが嬉しくて、来るたびにいろんな人とお会いしていました。仕事の話をして名護の人の温かさに惹かれていきました。
そうした出会いの中で、沖縄の方が「地元とともに」ということをとても大切にしているのがわかりました。「共存共栄」ということを大事にしているのです。名古屋に帰っていては、沖縄に何も貢献できない、と思いました。それが嫌だったので、琉球ワークスを沖縄の会社にして、地元に税金も払って、地元で雇用もして、地元で制作していきたいと思いました。それで沖縄の名護市で会社を設立しました。

沖縄らしさを出しながら買いたいと思ってもらえるグッズを製造

現在はどのような事業を行なっていますか?

主に沖縄のお土産品の企画・製造を行っています。自分たちがあったらいいなと思うものをデザインして、現在は空港、国際通り、ホテルなど離島を含め200店舗くらいに卸しています。他にも、「美ら海水族館」とか、「首里城」とか、「オリオンビール」、「ブルーシール」グッズや沖縄のイベント用販促品なども製造しています。
また、名護市場の中でセレクトショップを運営しています。私たちは小売の経験がなかったのでぜひチャレンジしたいと思っていた時に、タイミングよく名護市でセレクトショップの公募があり、すぐに応募しました。セレクトショップでは名護市内とやんばる地域の作家さんが作ったものを置くようにしています。例えば、オーガニック商品やグルテンフリーの食品など少し珍しい商品、地元でないと手に入らないものや、私たちが作れないようなものを発掘して売っています。

沖縄でグッズ開発をする上で苦労されたことはありますか?

「美ら海水族館」は、全国的に人気の水族館で多くの競合他社がグッズの提案をしています。その中で私たちが提案したグッズを採用していただくというのはとても大変で、何十個もグッズの提案を行って、数個採用されるかどうかという世界です。いいデザインのグッズを作ることはもちろん、グッズの魅力をしっかりとわかりやすく水族館側に伝える必要があります。
また、全国各地、地域によって好まれる色が違います。沖縄は原色好きで、派手な色を好んで使います。例えば、泡盛のラベルも原色が好まれる傾向があり、サンプルを作って、現場の人に見てもらった時に、色が「禿げてる」と言われたことがありました。それは県外の人間である私たちから見たら淡いトーンのデザインで、弊社としては良いと思って制作した絵や色でした。でも沖縄の人からはもっと鮮やかに、原色に近づけてほしいというリクエストがありました。商品のデザインを決めるのは地元の人ですが、実際に買うのは県外から来た観光客。そういう感覚の違いを根気強く説明して納得してもらうのが大変です。

グッズを製造される時のこだわりはありますか?

私は沖縄に来るようになってもう17年くらい経っているので、結構ディープな沖縄を知っているつもりです。ただその分「これ新しいね。」という新鮮さを感じることが少なくなって来ました。しかし、ほとんどの観光客は、初めて、もしくは2回目の沖縄という方がほとんどです。そういった方にマニアックな沖縄のグッズを売ろうとしてもなかなか売れません。本当に売れるのは、シーサーのような、「沖縄」と言われて想像できるものです。ですので、誰が見ても沖縄らしさがでている商品を作るというのを常に心がけています。

沖縄が好き・沖縄に貢献したいという気持ちを大切に

一緒に働くスタッフにはどのようなことを求めますか?

沖縄が好きという気持ちを大切にしてほしいです。沖縄や名護の文化や風土を吸収することで、いいアイデアが生まれてグッズの製造にもつながります。
実際、皆、積極的で、先日は市場の運動会に参加するということで盛り上がっていました。地元の人と触れ合って、もっと沖縄のものを知ってもらいたいです。触れ合いの中で見つけたいいところをグッズに反映してもらえれば一番いいかなと思います。

現在は何名のスタッフが在籍されていますか?

このオフィスには4名です。セレクトショップや他の地域も合わせると16名ほどいます。このオフィスは出来たばかりで、今月から入ったスタッフが2名と、今年の夏から台湾出身のスタッフが1名在籍しています。

海外とのやりとりも多いのですか?

台湾人のスタッフを採用した理由の一つに、台湾人向けのグッズを作ってほしいという思いがあります。というのも沖縄へ観光に来るアジア系外国人の中で一番多いのが台湾人の方だからです。私が名古屋から来て、県外の目線で沖縄の観光土産を作るように、台湾人のスタッフには台湾人の目線で沖縄の観光土産を作ってもらいたいと思っています。また、今後は沖縄で買ってもらう商品だけでなく、台湾で販売する商品を作りたいと思っています。名護市商工会さんの企画で、台湾での販売会に出展をする予定です。

今後、どのような事業に挑戦されたいとお考えですか?

お菓子を作って販売するということを行いたいです。沖縄は土地が狭いため工場が少なく、空港に置いてあるお菓子の半分以上は実際の製造は県外で行なわれており、ほとんどの商品が逆輸入のような形になっています。結局それでは地元に貢献できていないと思いますので、沖縄で、1から10まで製造できるものを作りたいと思っています。

取材日:2017年9月28日 ライター:小南光

琉球ワークス株式会社

  • 代表者名:岩月昭雄
  • 設立年月:2015年3月
  • 資本金:10,000,000円
  • 事業内容:お土産の製造及び、小売業
  • 所在地:沖縄県名護市大東2丁目13番2号
  • URL:https://www.nagogrocerystore.com/
  • お問い合わせ先)TEL 0980-43-5191
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