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「デザインにはこだわりを持たない」お客様の課題解決を提案するビジネスマンでありたい

金沢
株式会社プログレ 代表取締役 宮下 竹則 氏
「デザインには、それほどこだわりを持っていないんですよ」。「わたしたちはクリエイターではありません」。株式会社プログレ代表取締役の宮下竹則(みやした たけのり)さんは言い切ります。販売促進や情報発信といった課題を抱えて悩むお客様に対して、ウェブサイト制作やポスター、パンフレットのデザインなどの解決策を示すビジネスマンでありたいという宮下さんに、事業への思いを伺いました。

ダム工事現場に配属され、1日で退社を決意

デザインの仕事に就いたきっかけを教えてください。

高校まで金沢で生活し、名古屋の大学に進学、卒業後は大阪に本社のある建設コンサルタント会社へ就職しました。入社後一か月間の研修は楽しかったのですが、5月になってダムの建設工事現場へと配属になり、華やかな都会暮らしを楽しんでいたところに突然、携帯電話の電波も届かない山奥での生活を余儀なくされ、これはたまらないと思い、3日間で退職を決意します。いや、休日もありましたから、実質は1日で決断しましたね。

そこですぐに、退職されたのですか?

当時、付き合っていた同郷の彼女と11月に結婚することが決まっていました。母親から「せめて、結婚するまでは仕事を辞めずに頑張りなさい」と説得され、年が明けるまで、山に通って仕事を続けました。退職と同時に出身地の金沢へ戻り、妻の父が経営していたデザイン会社へ入社しました。

そこからデザインの勉強をされたのですね。

はい、そうです。デザインは未経験でしたので、1年間は見よう見まねでやってみました。その間に、この仕事でやっていきたいという気持ちが芽生えてきました。この頃、子どもが生まれたんですが、デザインを勉強しようと、単身で二年間東京へ修行に行きました。

東京へデザイン修行に 基礎を作った2年間

東京での修行時代、デザインのセンスや技術は磨かれましたか?

銀座4丁目にあったデザイン事務所に頼み込んで仕事を請け負いながら、アートディレクターの養成講座に通いました。昼夜問わず仕事をしていた時代です。一から鍛えられましたね。旅行会社、食品メーカー、ハウスメーカー、外食産業。さまざまな企業のパンフレットやポスターのデザインを担当しました。クライアントは、大企業が多く、ディレクターやカメラマンとともにチームで進めていく案件ばかりでした。

どんなことが印象に残りましたか?

業界内のいろいろなルールやクリエイティブな仕事の進め方を知ることができました。地方都市の金沢でスタンダードだと思っていたルールが、東京では全く通用しませんでした。随分、恥ずかしい思いをしました。仕事の厳しさとドライな面を知らされました。なれ合いがなく、結果で判断される一方で、ギャランティも半端ではない(笑)。関わる人もたくさんいて、分業も確立されているが、競争相手も大勢いる。東京での2年間が自分にとっての基礎を作ってくれました。

新空港開業コンペで新たな道

プログレが制作したパンフレット類

その後、金沢に戻られたのは何かきっかけがあったのですか?

妻と子どもを金沢に残し、東京では単身赴任で仕事をしていたのですが、二人目の子どもが生まれることになりました。妻からの知らせに喜んでいると、双子を授かったことが分かりました。すでに一人目が誕生していたので、一気に子どもが三人に増えることになりました。さすがに、妻一人では子育ても大変だということになり、金沢へと戻ることを決意しました。金沢に戻った後も東京の案件があると、新幹線開業前ですから、片道4時間かけて打ち合わせに行き来したりしていました。ちょうどその頃、能登空港開業キャンペーンの広告コンペがあり、代理店と組んで提案した内容が認められ、大きな案件に取り組むことになりました。

新しい案件は、順調に進みましたか?

東京では、ディレクターとして仕事をしていましたが、金沢に戻ると分業も確立されておらず、またデザイナーのポジションに就きます。その時に代理店の方から、「君はディレクターになりたいんだろう。だったらもっと自分のビジョンやデザインを明確にしなさい」と厳しく指導されました。「お前、その言葉(コピー)をどこに配置するんだ?」。「コピーライティングというのは、さらっと書くだけではダメなんだ」。レイアウトやコピーについても、徹底的にしごかれました。あまりのダメ出しに、当時は「コノヤロー」と思いましたが、今となっては足を向けて寝られない恩人です。

今度は自分の手で経営を

そこから、新たにプログレを創業されたのは、なぜですか?

案件の一つひとつに対応するうち、自分の手でお客様を開拓し、自分の考え方に共感しくれるスタッフと仕事を進めたいと思うようになり、私が会社を飛び出して、新たに「プログレ」を立ち上げることになりました。2010年のことですね。会社の進むべき方向性も定めようと3年前にはビジョンを作りました。「私たちはお互いを認め合い、成長進化し続け、社員とその家族の幸福、事業の安定と発展を目指します」と方向性を掲げました。

プログレの目指すところはどこにあるのでしょうか、教えてください。

特にデザインに対してはこだわりをそれほど持っていなくて、理想を言えば自分に関わるすべての人が良くなったらうれしいと思っています。一人でできることは一馬力、それが二人になると四馬力にも六馬力にもなるはずです。つながりが積み重なっていって、融合してシナジー効果が産み出されていきます。ただそんな中で、自分一人が独り勝ちはしたくないと思っています。携わってくれる全ての人に、よかったなと思ってもらいたいし、相手を思いやる気持ちもなくてはならないと思います。お客様の売上が上がり、雇用も増え、「プログレに頼んでよかったね」と満足してもらえる会社を目指します。

「ありがとう」と感謝される仕事を

新たな事業の展開は考えていますか?

自分たちの業種をもっと身近に感じてもらいたいと願っています。以前は事務所を訪ねてくる方がお客様でしたが、お客様になりうる方は、潜在的にまだまだたくさんいるんだと考えるようになりました。ですので、今後の展開のヒントはここにあると思っています。

若手クリエイターの方に何かアドバイスはありますか?

人として当たり前のことですが「ありがとう」と言われたら、誰でもうれしいですよね。そういう仕事をしようと言いたいですね。お金儲けにはいろんな方法があると思いますが、僕はありがとうと言われる仕事をしていきたいと思っています。そんなことを思うのは、東京時代に仕事がなくて、必要とされてない時期があったからです。お金よりも、「必要とされる」ということが生きていく源泉だと思っています。必要とされる人になりましょう。

取材日:2017年6月13日 ライター:加茂谷慎治

株式会社プログレ

  • 代表者名:代表取締役 宮下 竹則(みやした たけのり)
  • 設立年月:2010年6月
  • 資本金:200万円
  • 事業内容:PCサイト/モバイルサイトの企画・制作・運営・SEO対策・CMSカスタマイズなど、パンフレット、新聞広告、雑誌広告、ポスター、企業のキャンペーン、PR雑誌、営業ツール作成、ノベルティなど
  • 所在地:石川県金沢市広岡1-17-20 3F
  • URL:http://www.progres2010.com/
  • お問い合わせ先:TEL)076-255-6680
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