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アプリ「Payke」開発のキッカケは 沖縄県の魅力のある商品のストーリー

沖縄
株式会社Payke (右)代表取締役 古田奎輔さん、(左)取締役 花城昂平さん
今回訪問した株式会社Paykeは総務大臣賞を獲得した「Payke」というアプリを開発している会社です。「Payke」では商品のバーコードにスマートフォンをかざすだけで商品の詳細を多言語化、つまりそれぞれ自分の国の言葉で表示することができるアプリです。「Payke」の開発に至るまでの経緯から、今後の展望まで代表取締役の古田奎輔(ふるたけいすけ)さんと取締役の花城昂平(はなしろこうへい)さんに伺いました。

消費者に商品のストーリーを伝える仕組みを作るために「Payke」を開発

古田さんは、東京出身ということですが沖縄に来たきっかけはなんですか?

古田さん:僕は高校を中退していて、東京で悶々とした日々を過ごしているうちにこの生活を変えたいと思うようになりました。当時、都内の有名大学に進学した同級生と高校を辞めた僕とは違う価値観の違う人生を歩んできたのに、一年遅れて同級生と同じような道に進むというのはつまらないと感じ、生活を変えるために北海道か沖縄どちらかに行こうと思いました。実際に両方に行ってみて、沖縄に魅力を感じたので沖縄に来ることを決めました。

沖縄に来てから起業までを教えてください。

古田さん:琉球大学に入学し沖縄に来ました。その後、沖縄の商品を中国に販売したり、中国の商品を日本で販売する貿易のような仕事を個人事業で始めました。個人事業を運営していくなかで、ビジネスのいろはを学び、その頃感じた課題感が今のPaykeの根底になっています。そうしたなか、自分に稼ぐ能力があるという自信が持てたので、万が一失敗したとしても最悪生活していくのには困らないだろうと思い、もっと大きなビジネスをするために今の会社である株式会社Paykeを設立しました。

「Payke」というアプリを作り始めたきっかけは?

古田さん:沖縄県には日本の中でも独特な商品や魅力のある商品がたくさんあります。しかし、ただもずくを中国に持っていったとしても、中国人にはもずくが一体どういうものなのかわからないので売れません。じゃあどうすれば売れるようになるのかを考えたときに、その商品のストーリーをしっかり伝えることで消費者が商品の価値や魅力に気づき購入に繋がるのではないかと思いました。 一般的にメーカーと小売店、それから消費者の間にはすごく距離があります。全ての商品に開発秘話やこだわりがあるはずなんですが、小売の現場にはそういったストーリーは一切お客さんに届いていません。無機質な情報しかもたない商品が棚にずらっと並んでいるだけなんです。ストーリーを知ることが出来れば買っていたかもしれないのに、ストーリーを知らないことで棚の前をスルーされるこの状況は沢山の機会損失を生んでいると思い、この機会損失を減らすための仕組みを作ろうと「Payke」の開発が始まりました。

多言語データベース化した商品情報を元にサービスを展開

(左)アプリを使ってバーコードを読み取る様子(右)商品棚にはめ込まれたタブレットを使ってバーコードを読み取る様子

会社設立から2年ほど経ちましたが現在もアプリ開発がメインの事業ということでしょうか? 

古田さん:弊社はアプリ開発をしている会社と言われることが多いのですが、実際には違います。アプリというのはあくまでツールの1つで、メインで行っていることは商品情報の多言語データベース化になります。例えば、「この商品はこういうものですよ」という説明やストーリーを多言語で保持し、それをバーコードに紐付けてデータベース化するというのがメインの事業です。データベース化したデータを元に小売店、メーカー、飲食店へサービスを展開しています。

具体的にどのようなサービスを提供しているのですか? 

古田さん:「サービス内容は小売店の場合、アプリを持っていない消費者でもその場で商品情報を調べることが出来るように、商品棚にはめ込むタイプのタブレットの導入を推進しています。

また、どの店舗でどういう商品がよく手に取られているのかというデータが取れるので、それを活かしたレポート事業も行っています。具体的な例を挙げると、A店で人気の商品が、その付近にあるB店では全然スキャンされていないとします。この原因を探ったところ、B店ではA店で人気の商品を取り扱っていないということがわかったので、B店でも入荷してみてはどうかといったような提案をこのサービスでは行っています。
メーカー向けのサービスでは、例えば、化粧水をスキャンした人に対して「この商品のラインアップには、化粧水の他にも乳液やローションもある」というようなレコメンド広告を行うことができます。他にもメーカーは自社の商品が他のどの競合商品と比較されているのかを知りたいので、自社の商品を手に取った人が他にどういう物をスキャンしているかを解析してメーカーに報告しています。このように、アプリというのはフロント側の一つの見え方でしかなく、裏側ではデータベースの仕組みを作ったり、スキャンデータ、我々は興味指数データって呼んでいるんですけど、その興味指数データの解析をしたりしています。

スタッフが自由に働ける環境を提供し、規模の拡大を目指す

起業からこれまでに苦労されたことはありますか。

古田さん:苦労とは思っていませんが、仲間集めには時間がかかっています。仲間(志をともにするメンバー)には妥協せず、オールスターチームを作ることには常に注力しており、今もPaykeにジョインする最高のメンバーを追い求めています。最初はサービスもない、お金もない、人もいないという状態でしたが、誰とやるかというところで妥協はしたくなかったので、いい人を見つけるのに時間をかけています。

現在は何名のスタッフが在籍しているんですか?

花城さん:沖縄本社に8名、東京支社に7名おります。弊社は自由に働ける環境が整っていて、特に沖縄で働きたいという人にとっては最高だと思います。先日も沖縄県北部のコテージを貸し切ってすごく眺めのいいところで2泊3日の開発合宿を行いました。東京からIターンなどで沖縄に来た場合は弊社で住宅を用意しますし、たまに東京に帰って東京で仕事をすることも可能です。また、小さなお子さんがいるけどバリバリ働きたいという女性もいるので、赤ちゃんと一緒に出勤できるように事務所にベビーベッドを設置したりもしています。

古田さん:「バリューさえ発揮してくれれば自由に働いてもらって問題ないと考えています。今後はいいエンジニアをどんどん採用して仲間を増やし、会社の規模を大きくしていきたいです。

2つのビジネスモデルを完成させて、2020年までに海外のシェアをとる

今後の課題はなんですか?

古田さん:早々に沖縄でのシェアを取り尽くしもう沖縄県でやることがないという状況にする必要があると考えています。また、東京支社では売上をあげるのは当たり前と思っています。
僕たちは今、沖縄と東京で別々のビジネスモデルを作り、その2つの軸を元に事業の展開をしています。なぜなら沖縄県で出来たビジネスモデルは、東京では通用しないからです。ターゲットが大きく違うと営業のノウハウやお金の取りどころが全然違うので、沖縄県のようないわゆるローカルな地域で作れるビジネスモデルはローカルな地域で横展開していくべきだと考えています。よく「東京から地方へ」とか「地方から東京へ」というのは聞きますが、「地方から地方へ」というのはあまり聞かないですよね。こういうビジネスモデルは「地方から地方へ」の方が価値があると僕たちは思っています。それをするためには早急に沖縄でローカルのビジネスモデルを完成させる必要があります。そしてそのノウハウと知見を活かして、他の地方にどんどん広げていくことがこれからのミッションです。

それぞれのビジネスモデルを完成させて日本全国でシェアをとっていくということですね。

古田さん:そうですね。ただ、日本だけというのは全然考えていなくて、2020年までに海外のシェアも取るという気持ちでやっています。実は現在の「Peyke」の利用者は95%が外国人です。今後、グローバル展開には、もっと力をいれていきたいです。

取材日: 2017年4月17日 ライター: 小南 光

株式会社Payke

  • 代表者名(ふりがな):古田 奎輔(ふるた けいすけ)
  • 設立年月:2014年11月
  • 事業内容:外国人向けアプリ「Payke」の運営・物販・商品開発のコンサルティング
  • 所在地:沖縄オフィス 〒900-0004 沖縄県那覇市銘苅2-3-1 なは市民協働プラザ産業支援センター411号室 東京オフィス 〒106-0041 東京都港区麻布台1-4-3 エグゼクティブタワー麻布台 501
  • URL: http://payke.co.jp/
  • お問い合わせ先:沖縄 098-943-7308 東京:03-6441-2339
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