職種その他2020.11.27

ディエゴ・マラドーナは永遠なり

東京都
編集ライター
映画とラテンと音楽と
JUNTO

サッカー界の至宝ディエゴ・マラドーナの訃報に動揺しています。
追悼の意を込めて、2009年、アルゼンチン代表監督となったマラドーナをブエノスアイレスで見た時の観戦記を転載いたします。

2009年3月28日土曜日、夢にまで見た憧れのサッカー・アルゼンチン代表の南米予選「アルゼンチン対ベネズエラ」を、本場ブエノスアイレスのリーベル・プレート・スタジアムで観戦してきました!

泣く子も黙るマラドーナが監督となっての初公式戦ということで、盛り上がらないわけはありません。

アルゼンチン代表のユニフォームを着た子供連れのファミリー、サッカー命!の大応援団、そしてサッカー好きの外国人(私たち)などなど、
観客層は様々ですが、みんながマラドーナ率いるアルゼンチン・イレブンの晴れ舞台にワクワクし、気分は自然と高まっています。

競技場前の道では、一時、人があふれ、すし詰め状態になったものの、入場してからは終始和やかな雰囲気。

1年前に見にいったブラジル代表戦に比べて、アルゼンチンの観客は、のんびりしているなあ、というのが第一印象です。

それでも、選手たちの練習が始まり、マラドーナがピッチに姿を見せた途端、会場は一つになり、拍手喝采、アメアラレ~!!みんなでマラドーナのテーマ曲を大合唱!

マスコミのカメラ&マイクに囲まれながら、手を後ろに組み、ノッシノッシとゆっくり歩くマラドーナの御姿。この目で拝めただけでも夢のようです。

試合前には、アグエロ選手が生まれたばかりの赤ちゃん(マラドーナの孫)を抱いての記念撮影もあったり…
と、大出血のファン・サービス。このまま、イベントだけで終わっちゃったりして?!

などなど、試合前は、終始マラドーナ一色だったのですが、7時のキックオフと同時に雰囲気はがらりと変わり、主役はやっぱりアルゼンチン代表イレブン!

前半26分には、新10番を背負ったスター選手メッシが、早い切り込みで、ゴーーール!

相手が格下ベネズエラとはいえ、手を抜かないメッシのプレーに惚れボレ。

大人も子供も老人も、みんな食い入るように試合を見ていて、前に立ったりムダ口でも叩こうものなら、叱られそう。

真剣に見ながらも、やたら声が大きくて口数の多いブラジルの観客とは、少々雰囲気が違います。

惜しいシーンには、一同が溜息、好プレーにはみんなで拍手、と、誰が音頭を取るわけでもないのですが、見事にそろっています。

後半開始早々には、ちょっぴり男前になった?猛者テベスがあーっという間の2点目。

モタモタせず、あれよあれよ、という間に点が入ってしまう早送り並みのスピード感。

同じ人間とはとても思えない…。

アルゼンチン代表は小柄な選手が多いので、セットプレーからのヘディング攻撃はほとんどないのですが、
その分、動きが速くて、ボール&選手の動きを目で追うのが忙しいったらありゃしない。

まるでテニスの試合を見ているようです。

後半6分には、ロドリゲスが技ありー!の3点目、
そして、28分には、マラドーナ監督の娘婿アグエロが華麗にゴーール!

終わってみれば、圧勝の4対0。

マラドーナ監督もご満悦で、ピッチを去って行きました。

 

サッカー選手としてだけでなく、面白言動や問題行動、社会的発言など、世界中の人を楽しませ、冷や冷やさせてくれた、唯一無二の存在Maradona。

ディエゴ・マラドーナは永遠なり。アディオスとは言いません!

ディエゴ・マラドーナ 二つの顔』は来年4月に日本公開予定。

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