映像2020.12.08

ディレクション&ラフ向きiPad活用法

都内某所
映像編集&シナリオ
秘密のチュートリアル!
野辺五月

先月のAppleの発表でAirと普通のiPadの新規バージョンが発表されたことを受け、興味がわいてきた私は「サブマシン」として、iPad proを購入しました。
編集のサブとしてもありますが、実は期待する役割はディレクション・指示だし側としてのツール。
コンテと企画書用途で購入に踏み切りました。
それだけならば実はAirやノーマルタイプの新バージョンでも構わなかったのですが、この機にラフな編集にも使えそうだということでProにしました。
編集については、メインマシンは相変わらずデスクトップ。
外でも基本のサブはノートPCです。なぜならばなんだかんだ私の今のベース編集がAfter Effectsに頼っていて、PadではまだAEはでていないからなのです。ただマスク抜いたり、素材側の用意をしたりする際には、マウスでやるよりApple Pencilの方が楽なんじゃないかなぁという淡い期待は抱いています。(この実験についてはまたの機会にと思います)

さてコンテ……ですが、
その前にお話したいのが「私がiPadに興味を持った動機」。
実はこれ、昨年のAdobe Frescoリリースにあります。
「絵を描ける・しかも簡単に……私の使いやすいタイプの絵を!」というのが第一の感想でした。
もともと水彩と油を少々やっていたのですが、デジタルアートはさっぱりなひとです。Frescoはまさに水彩と油絵表現に長けているツールでした。
本格的に実装になり、使う人が増え、その中で、今年MAXでIllustratorがiPad版として登場したことが後押しになりました。

 ※Frescoで購入後遊びがき・使える幅は広い。 

その際、「Frescoでの絵(ラフ)を組込んで、コンテをミーティングの場所で軽くみせられないか?」と考えたのです。
私にとってiPhoneはとにかく実ははじめてのPadなので、ちょっと調べてみたのですが、その結果思いのほかにお絵描きツールが発展していて、かつ、手書きがしやすいこと。ことコラージュ的や簡単な取り込み・スクラップについて……操作が想像できたことで決めました。

幾つかのツールやパターンをYoutubeとWeb記事を参考に決めることにしました。
もともと私はコンテとして、無印の四コマノートと、昔の現場で先輩から託されたコンテシートを使っていました。がお恥ずかしい話ですが、
〇塗りベースな描き方が好きなのもあって線画が非常に苦手(自分で見たくないのもあり、スクラップを使う方がいいが、貼り付けるのが大変)=取り込んでInDesignで作るというややこしい手法をとってたときもあります。
〇文字を書くのが苦手(アイディアスケッチをさっくりしたいので、ますます汚くなる)
この2点がなかなか乗り越えられる図、StoryBoad系のツールもあれこれ使いましたがしっくりこなくて、この数年痒い所に手が届かない感じでした。
そもそもパワポで企画書を作るときですら、仕事として企画書を作ることも多いため得意なのですが、本当はAdobe製品の方が絵の部分でなれているのもあり(提出の形式が求められない場合)地味にInDesignでPDFという流れで作っている人間です。
企画書・コンテともにiPadでノートアプリ→PDFというやり方が可能で、簡単に必要な画像を取り込んだり切り抜いたり、元から絵を描ける……
これは非常に魅力的でした。

ラフ絵についてですが、Adobe Frescoはもちろん、いくつかiPad作業の人を漁るうちに、Procreateというアプリを知りました。
有料アプリですが、How toを見ていて非常に簡単かつ、コンテとの連動制もよいので、こちらも試してみることに……。

正直ラフがかければよく、かつ、最悪写真取り込めばいいわけです。
いろいろ映りこんではまずいものを消したり、現実にないものについてはかるく描いたり……操作性がよく、難しくないもの。チュートリアルが多いモノを中心に見ました。

例えばamity_senseiの動画は本当に参考になりました。下のYoutube画面でみてるのは【こちら】

購入後 チュートリアルを見ながら作業もしてみたのですが、
完成までゆるっといけるのでこのアプリは初心者にお勧めです。

アレコレ調べ、コンテについては元からよく使うデフォルトを自分用につくっているものとお絵描きツールとの連携でいけそうだということがわかりました。ラフや、ディレクター向けのツールとしての需要の方が高くなっていくと思います。

また、ありがたいことに……私は本当にマスクで抜く作業やレタッチが苦手なんですが、Apple Pencilならいける!!
これも、購入前に試して希望を持てたことの一つです。
PhotoshopもiPad版がパワーアップしてきているので、ラフで、PC立ち上げるほどでは~と億劫な気持ちになるとき、暫くPadベースでいくつもり。

そして、文字の問題についてですが、指示を出すためには綺麗な文字が必要……ここもノートアプリで解決できました。
幾つかのアプリでは、手書きを検索したり、手書き文字をテキストに変換できるということがわかったからです。
必要ないときは、手書きのまま。必須なときは変換をしていこうという構えでいます。

今のところ、肩慣らしに軽くお絵描きツールでラフを書いている以上に、「勉強」用途と、「企画書」のベース資料作りに使ってみています。
まだ一か月たっていないので、本当に肩慣らしなのですが。


Youtubeを見ながらメモを取り…スクリーンショットをスクラップに加えたりという例ですが前回のAdobeMAXのMEMOはこの形式で取りました。
また次以降読了したらまとめようと思っているドキュメンタリー本についても、以下のような状態で使っています。


実際のコンテについてはちょっと現行の仕事上お見せできないのですが、またそのうち一番馴染む形やお勧めの活用法を披露できればなぁと。
投資した道具でどれだけ速度を上げられるか、暫しトライしてみます!

プロフィール
映像編集&シナリオ
野辺五月
学生時代、研究の片手間、ひょんなことからシナリオライター(ゴースト)へ。 HP告知・雑誌掲載時の対応・外注管理などの制作進行?!も兼ね、ほそぼそと仕事をするうちに、潰れる現場。舞う仕事。消える責任者…… 諸々あって、気づけば、編プロ・広告会社・IT関連などを渡り歩くフリーランス(コピーライター)と化す。 2015年結婚式場の仕事をきっかけに、映像畑へ。プレミア・AE使い。基本はいつでもシナリオ構成!のひと。趣味は飲み歩き。

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