職種その他2020.07.09

愛すべきマイナーフルーツ

沖縄県
ライター
Jun Nakahama
仲濱淳

沖縄は、もうすっかり夏。こうなってくると、スーパーの青果コーナーに並び始めるのが、ご存じマンゴー。ねっとり甘くて、どぎついぐらいの豊かな香りは、いかにもトロピカルフルーツだが、沖縄で育つトロピカルフルーツの多くは、マンゴーほど「濃ゆい」ものは少ない印象がある。

例えばパパイヤは、黄色く熟す前のさっぱりとした青パパイヤを野菜として食べるのが一般的だし、スターフルーツという断面が星形のフルーツは、見た目のかわいらしさだけで使われているようなものだし、ドラゴンフルーツもしかり。イマイチ主体性のない薄い味なのだ。そんな中でもパッションフルーツは、味も香りもよく、フルーツ界(?)では健闘しているが、何せ種だらけで食べずらいと感じる人も多いはず。

極めつけが、「レンブ」というフルーツ。時折ファーマーズマーケットなどに並んでいるこれは、ローズアップルという美しい英語名も持っているらしい。香りは爽やか、見た目も愛らしいが、味は・・・甘さの少ない梨という感じ。しかもちょっと渋い。

このようにマイナーなフルーツが、沖縄にはけっこうある。全国区にならない理由は、味の面でそれなりにあるように思う。が、せっかくの夏だし、という謎の言い訳で、あえて食べてみる。やっぱりイマイチ。でも、これも沖縄の夏の風物詩なんだよね。

プロフィール
ライター
仲濱淳
雑誌・WEBマガジン編集職を経て、3年前よりフリーランスライターとして沖縄県で活動中

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