いつも新しいことに挑戦していけるような 現場にしていきたい

東京
株式会社Skymill 代表取締役 屋良マーティン氏
業界で経験を積んだ制作者3人が集まって独立、CG・映像制作会社Skymillを結成したのが2013年の暮れでした。設立したばかりでまだ規模は小さいものの、これから多方面に進出していきたいという熱意に溢れたフレッシュな会社です。今回は、設立メンバーである代表取締役・屋良マーティン氏(写真中央)、取締役・曽根良洋氏(同左)、取締役・窪内純一氏(同右)のお三方にお話を伺いました。

それぞれの別の道に進みながら、独立の夢を持ち続けた仲間が再結集

設立メンバーのお三方はどちらでお知り合いになられたのでしょうか?

曽根 以前所属していた会社の先輩・後輩として知り合いました。そちらもCG・映像の制作会社で、ゲームや遊戯機、CMの映像制作などを手がけていました。

そちらから独立して会社を設立されたわけですね。

曽根 いえ、実はその後にそれぞれみんなバラバラの会社に行きまして。

屋良 自分はしばらく派遣で仕事をした後、CG制作のデザインスタジオを経て、そこから独立という流れです。

曽根 僕は家の事情で4年ほど地元に帰っていまして、そこで制作会社に所属していました。

窪内 僕はフリーランスでしたね。

それぞれ一度は別々の進路に別れた後、また集まって事業を始めようと思ったきっかけは何ですか?

曽根 元々3人とも独立願望がすごく強くて、一緒の会社に居た頃からいずれ自分たちで会社を設立しようといった話はずっとしていたんですけど、なかなか実現できずにいたんです。その会社は辞めたわけですが、地元に戻った僕の方で家の事情が解決しまして、東京に戻ってくることになったんですね。そこで、本格的に始めようかということで、また3人で集まったんです。

みんながひとつのチームとなる一体感のある職場を目指す

これからどんな会社にしていきたいかといった何かビジョンのようなものはありますか。

曽根 いまはまだ人員が少ないので、ひとつのコンテンツの一部分だけといった形で担当しているんですが、それをコンテンツまるまる一本担当できるところまでまずは拡大していこうと思っています。最終的には自社コンテンツを制作できるところまで成長させていきたいですね。

屋良 いまはキャラクターとモーションぐらいしかやっていませんが、今後は背景なども手がけて、将来的にはもっと人数を増やしてプログラミングまでできるようになれればと。

曽根 あと、以前仕事で精神的に追い詰められた経験があり、とても辛かった記憶があるので、僕らはお互いに、そういうことはしないように監視しあう形にしているんです。そうやって社員を大切にしていきたいと思っています。もちろん仕事ですから、時には厳しくなりますけど、理不尽な厳しさだけは絶対にやめようと3人で決めています。

屋良 なるべくスケジュールの厳しいプロジェクトが続かないように調整できればと考えています。先月までは次世代機のタイトルを受けていて結構忙しかったんですけど、かなりハードだったので、次はそのペースが続かないように調整していく感じですね。以前の会社だと重たいプロジェクトの次に休み無しでまた重たいプロジェクトが連続したりして、そんなペースだと体調を崩してしまいます。プロジェクト休暇など工夫して、なるべくそういうことがないようにしていきたいです。

曽根 「これ終わったら休みくれるって言ってたのに、休みがなかった!」みたいな経験もしてきているので、社員に同じ思いは味合わせたくはないですね。

そういった会社を作っていくにあたって、来て欲しいスタッフ像はどういったものを求めているのでしょうか。

曽根 この業界は内にこもるタイプというか、個人プレイに走りがちな人が多いんですが、僕らはチーム一丸となってスタッフ同士助け合う形を考えています。たとえば一人で泊まりが続いているような人を放置したりせず、できるだけ仕事をシェアし合ったり。そのためにはやはりコミュニケーション能力が重要になってきますね。

チームワークを重視する会社にしていきたいと。

曽根 スポーツをやっている人ならわかると思うんですけど、たとえばサッカーならディフェンダーがミスしてもフォワードやミッドフィルダーがフォローにまわるじゃないですか。それって当たり前だと思うんですよね。いままで僕らが経験した会社はそういう部分があまりなかったので、そういう所はきちんとしてきたいという思いが強いんですよ。

屋良 そういった人の面での体制も作りつつ、同時にテクニカルな面もきちんと整備していこうといったことも考えています。いままで作った成果物をきちんとアーカイブに管理したり、最新ツールを研究したりといったことをおろそかにせず、仕事の効率を上げていければと。そのために、スタッフ間でより良い方法を教え合うといったナレッジの共有などにも力を入れていきたいですね。

一緒に成長していけるということを楽しめる人に来てもらいたい

さきほど最終的には自社コンテンツを制作したいというお話がありましたが、オリジナルで作っていくとしたらどういった方向を考えていますか。

曽根 僕が地元の会社にいた頃、その会社もCG制作の会社だったんですが、自社で3DSのダウンロードソフトの開発も始めたんです。僕はその部署でデザインリーダーをやらせてもらいました。その経験を活かし、小さい所から少しずつ実現していければと。

そうすると今後はゲーム開発なんかも視野に入れているわけですか?

屋良 Unityとかもあるので少人数でも何か作れるんじゃないかと。下請けでもゲームをまる受けできるスタッフが集まったら、オリジナルコンテンツにも挑戦してきたいですね。

曽根 僕はいただいた設定画を3Dに起こす作業をメインにしていたので、ゲーム開発の仕事をすることになって、新しいものを自分達で生み出すことになった時にはとても苦労しました。でも、それがすごく面白くて。新しいことに挑戦することでリフレッシュされたんですよ。そういう、いつも新しいことに挑戦できてスタッフが活き活きと仕事ができるような現場にしていきたいですね。

そういう環境で一緒にやっていきたい人に来て欲しいと。

屋良 常に新しいことをしたい人がいいですね。

曽根 まだまだぜんぜん小さい会社なので、これから入ってきた方が会社を変えられる、一緒に作っていける規模なので、それを楽しめる人がいいかもしれませんね。まだ出来たての会社で、僕らも今いるスタッフも手探りでやっていますので、そこで会社を作っていく楽しみを共有できる人ならきっとお互い良い刺激になると思います。それこそ、僕らのことを否定してくれてもいいんですよ。

窪内 一緒に成長できる場所を作っていけたらいいですよね。社員が独立したいと言った時にも、応援できるような。 辞めた後も良好な関係を築ければ、その後もお仕事で繋がっていけると思うんですよね。

屋良 みんなで楽しく成長していけるのがいいですよね。

取材日:2014年3月20日 取材:齋藤直樹(文芸工房スカイロケット)

株式会社Skymill

  • 代表取締役:屋良マーティン
  • 事業内容:
    • 3DCG制作
    • プランニング
  • 所在地:東京都渋谷区千駄ヶ谷2-34-8 テラス外苑
  • URL:http://www.skymill.co.jp/
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