グラフィック2020.04.15

創るコトを楽しみ、その先を想像することがデザイン

福岡
合同会社BeGraph- ビーグラフ- 代表
Shintaro Shimizu
清水 慎太朗

子供の頃から絵を描くことが好きだった少年が大人になって作り上げたのは、誰かの夢や未来を描くための場所。それが広告全般の企画・デザインを手掛ける合同会社BeGraph(ビーグラフ)です。 「デザインはその先にある集客を考えること」と話す代表の清水慎太朗(しみず しんたろう)さんに、会社設立までの経緯と今後の展望、そしてデザイナーとはどうあるべきかを語っていただきました。

いつかは独立を。夢に向かって何事にもチャレンジ

清水さんのこれまでのキャリアを教えてください

幼いころから絵を描くのが好きで、広告チラシの裏に絵を描いたり、中学生時代には漫画を描いたりしていました。高校卒業後は、漫画家になりたくて専門学校に進んだのですが、間違ってグラフィックデザインの専門学校を選んでしまい、そこからデザインの道に入ったというわけです。正直、専門学校のときはあまり勉強していなかったので落ちこぼれでした(笑)。

では、グラフィックデザインを仕事にしたきっかけは?

専門学校を卒業してすぐに入社したのがパチンコ店の企画室でした。そこで販促物や店内の装飾全般をやることになったのですが、部署に販促を考える上司はいてもデザインを教えてくれる上司はいなかったので、自分で試行錯誤しながら勉強しました。ところが、26歳で任された部門長の仕事が忙しく、2年くらい頑張りましたが心身ともに疲れ切って会社に行けない状態に…。育ててくれた会社には感謝していましたが、いつか独立したい思いもありましたので、そのためのキャリアを積みたいと考えて転職を決意しました。

転職先ではどのような仕事をしましたか?

「パチンコデザインで日本一」と思っていた会社に転職したのですが、独立するならデザインの勉強はもちろん、経営など会社の組織運営も知りたいと思っていました。経営について学びながらスキルアップすると同時に、東京営業所設立メンバーに立候補し、社外セミナーなど様々な研修も積極的に受けて、できることは何でもチャレンジしました。
半年後にはディレクターとしてチームをまとめる立場になり、もともとパチンコ店にいたから、営業もきっとできると思って「営業もやらせてほしい」とお願いして両方やっていました。

そこから独立までの経緯は?

転職した会社を3年半で辞めて、先輩の会社を手伝いながら独立準備をしていた時期に、最初に勤めた会社の社長から「うちで働きながら準備しないか?」と声をかけていただき戻ることに。そのうち、前社で取引があった方から依頼を受けましたが、まだ個人で仕事を受ける基盤が整っておらず迷いました。ですが、覚悟を決めて無事に仕事をやり遂げることができ、そこから少しずつ個人の仕事が増えて独立を果たしました。

自らの経験を強みにしたデザインで勝負

現在の事業内容を教えてください

パチンコ店の販促物と広告デザインの制作がメインです。実は、パチンコ店のデザインは一般的なデザインとは違い、一目ですべてを伝えなければいけないから専門知識が必要になります。デザイン全般に言えることですが、商品を知らないとデザインできないように、パチンコを詳しく知らないと作れません。言葉の表現や使用できない文字など規制が多く、店側が求めるものを理解する必要があり、それらをくみ取り、デザインにして伝えるのは難しいと思います。弊社のようなパチンコ専門のデザイン会社は全国的にも少ないですね。現在はホームページを通じて北海道、東北、関東、関西の会社と取引させていただいてますが、どこも専門のデザイン会社を探していると感じています。

御社の強みを教えてください。

デザインをする私がパチンコ会社にいたことが強みです。グランドオープンやリニューアルなど、お店が力を注ぐ大きな仕事に、お客さまが意図していることをくみ取りやすいと自負しています。さらに、転職した会社はパチンコ店から仕事を受ける側でしたので、両方を知っているというのも強みになります。

デザインするうえで心掛けていることは?

「ちゃんと集客できるものを作る」ことを常に考えています。私のお客さまはお店ですが、デザインしたものが店側に伝わるだけでは意味がないんです。その先にいるお客さまたちに伝わらないといけません。だからお店と意見がぶつかることもありますが、これまでの経験をもとに自分の考えを貫きます。それが成功かどうかは、集客の検証が難しい業界なのではっきりとは分かりませんが、手応えはしっかり感じています。
実は、もとはパチンコ店専門のデザインをするのを迷っていたんです。でも、時代が専門を突き進む流れだったので、それに乗りました。結果としてちゃんと仕事が増えているので、その選択は間違っていなかったし、ひとつのことを突き抜ければ他の業界でも通用すると思っています。

デザインの領域を超えて自分に付加価値を付ける

これから目指していることや今後の展望を教えてください。

今とはまったく違うことをやってみたいですね。できることなら、バーやスナックといった飲食店の経営を。というのも、すべてがデザインとつながっているからです。デザインは集客することが目的。現状では試験的なトライ&エラーができませんが、自分たちで店を経営すればそれができるし、反応を直に感じることもできます。

これまでに何か試したことはありますか?

昨年、初めて観光地の阿蘇で赤牛ハンバーガーの移動販売をやりました。SNSで告知したり、チラシを配布したりしたなかで思ったのは、お店があるという「認知」と「立地」が大事だということです。結果としては利益が出ず失敗でしたが、独立したことでいろんなことに挑戦できるようになったのは良かった点です。

一緒に働くスタッフに伝えたい事は?

初めて社会人として勤め、10年間お世話になった会社の社長の言葉で胸に残っていることがあります。26歳で部門長になったもののちゃんと成りきれていなかった時期に「給料を増やしたくない? デザイナーのままなら増えないよ。増やしたいなら自分でどうしたら良いかを考えなさい」と。その言葉は今でもふとしたときに思い浮かびます。デザインだけではどこの会社にいっても給料は増えないし、与えられた仕事以上のことがどれくらいできるかで自分の価値が決まると思います。私自身もデザインの領域を飛び越えて、自分に付加価値をつけていきたいと思っています。そして、今は少ない人数ですが、そこまで考えられる仲間がこれから増えてくれることを願っています。

取材日:2020年3月5日 ライター:井 みどり

合同会社BeGraph-ビーグラフ-

  • 代表者名:清水 慎太朗
  • 設立年月:2018年5月
  • 事業内容:広告全般の企画・デザイン
  • 所在地:〒814-0005 福岡県福岡市早良区祖原4-2
  • URL:https://begraph.info
  • お問い合わせ先:TE:050-5328-8336 MAIL:s.s@begraph.info

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