WEB・モバイル2020.03.18

培った知識と技術を活かし、お客さまに近い存在で支援を続けたい

札幌
株式会社From North 代表取締役
Daisuke Oriuchi
折内 大輔

札幌市でWeb制作事業を展開する、株式会社From North(フロムノース)。ホームページ制作を通して、中小企業やベンチャー企業の事業拡大の支援をしたいと話す代表取締役社長の折内大輔(おりうち だいすけ)さんに、起業までの道のりや、今後の展望などを伺いました。

起業を目指し、営業として実績を積む

会社立ち上げまでのキャリアについて教えてください。

大学卒業後、東京でOA機器の販売会社に就職し、2年ほど営業職に就いていました。もともと自分で会社を起こしたいという思いがありましたので、その会社に独立支援事業部という採用枠があったことから、入社を決めました。そこでは飛び込み営業やテレアポを行っていましたが、ある時「コピー機を売るノウハウは身に付いても、この先、起業したときに続けていくのか?」と考え、ここで培った営業力を生かして、もっと時代の波に乗った商材を取り扱ったり、ITの業界に携わりたいと思い、転職を決意しました。

そこからどのような仕事に携わったのですか?

社員数50名ほどのITベンチャー企業に転職して、広告営業を行いました。それまでのコピー機のような目に見える商品ではなく、広告という形のないものや宣伝を売るということは、正直難しかったですね。結局のところ、お客さまを獲得するには自分自身を信頼してもらうしかありません。しかし、そのためにどうしたらいいのか分からず、最初の1カ月は全く売れませんでした。そんな私を見た先輩が、お客さまのニーズに耳を傾けることや、費用対効果を明確にして説明するといったようなアドバイスをしてくださり、その教えのまま実践を重ねるうちに、次第に契約へと結びつくようになりました。

広告営業は長く続けられたんですか?

いえ、 1年半ほど在籍し、先輩が独立するタイミングで誘っていただいて、一緒に会社を立ち上げました。そこでは再び通信やOA機器の販売のほか、フランチャイズの加盟店営業にも取り組みましたが、残念ながらうまくいきませんでした。そんなとき、前職のベンチャー企業の社長から、営業会社の社長をやってほしいという声をかけていただき、広告営業兼ホームページ制作の会社を立ち上げました。しばらくは業績も良かったのですが、色々あって会社の統合に伴い、退職を決意しました。

紆余曲折があって、いよいよご自身の会社設立ですか?

そうなんです(笑)。それまで一緒に働いていたスタッフ2人とともに、2017年に立ち上げ、ホームページ制作の営業代行を始めました。発注を受けた会社の一角にデスクを置いて、その会社は全国の主要都市に支店を展開していたので、長期出張も多かったですね。ところが、しばらく順調に仕事をしていた矢先に、その会社との営業代行の契約を継続していくのが難しい状況になってしまいました。
その時に、「場所を変えても同じことは出来る!」と思い、2018年に故郷の札幌に戻ってきました。

お客さまに合わせた提案で事業拡大のお手伝いをする

札幌に拠点を移してからの事業内容について教えてください。

ホームページのリニューアルやインターネットでの新規顧客の獲得、ホームページでもっと反響・効果を出したいといった中小企業やベンチャー企業のWeb制作と運用を行っています。現在は不動産業や建設業が中心で、例えば不動産業の多くは、集客をポータルサイトに依存していますので、そこから脱却し、自社でも反響が返ってくる仕組みをご提案します。人手不足に悩む建設業界においては、求職者への訴求力が大きいデザインやコンテンツを採用することが多いですね。最近の若い方たちは、給与よりも会社の雰囲気や環境を重視しますので、きれいな社屋や働くスタッフたちの様子、インタビューを盛り込んだ動画で応募率を高めるなど、お客さまに合わせた提案をすることで、事業拡大のお手伝いをしています。

オウンドメディアにも力を入れているんですか?

オウンドメディアの利点は、検索に引っかかりやすくするのもそうですが、その企業のファンになってもらうという意味が大きいと思います。面白い記事やコンテンツを作って発信すると、サイト内の他の記事も読みたくなり、ファンになり、ゆくゆくは顧客につながる可能性もあります。そこを意識して、どれだけその企業が力を入れられるかが大切ですね。サイト内の記事を書くことはプロにも頼めますが、社内の人間がちゃんと分かって書く文章とはまた面白さや伝わり方が違うと思います。ですので、もしも始めようと思うのであれば、すぐに結果が出なくとも、何年かかけて種をまいて育てていくというくらいの気持ちが必要だと思います。東京にいた頃は、利用されている企業が多いという印象でしたが、北海道での発注はまだ数社ですので、オウンドメディアに関しては、これからだと思っています。

いつでもお客さまに近い存在でいたい

会社の理念やポリシーを教えてください。

Webの制作において大切にしているのは、集客をアップしたい、採用を強化したい、安く制作したいなど、お客さまが求めていることをきちんと理解することです。それぞれニーズが異なりますので、何を求めているかを会話の中からくみ取り、より良い提案をするのが自分たちの役割だと思っています。明確な目的のあるお客さまの場合は高い確率で獲得できますし、悩まれている方はお金の面で迷っていらっしゃることが多いので、「これなら出来る」「それならお金を出したい!」と思っていただけるよう、分かりやすく丁寧な説明で取り組んでいます。

営業で心掛けていることは何ですか?

お客さまと近い距離でいたいので、定期的に連絡を取って関係性を築くようにしていますし、ホームページのアクセス解析に関しては、分かりやすくかみ砕いた言葉で説明した約20ページのレポートを毎月送っています。そうした積み重ねが次の契約につながるとすごく嬉しいですね。自信にもなりますし、やりがいも感じます。

さまざまな業界に切り込むために、さらなる知識や経験を積む

ステップアップのために取り組んでいることはありますか?

いずれはコンサルタントのように、業種特化してさまざまな分野で提案ができるようになりたいと考えていますが、業界のことを知らなければいいコンテンツは作れませんし、(実際)今はまだ、そこまでの知識がありませんので、中途半端に攻めてもいいものは作れないと思います。ですから、もっと多くの経験や知識を積んで、この先、会社として得意とする業界を少しずつ増やしていきたいと思っています。

仕事をするうえでスタッフに求めることは何ですか?

共に働くスタッフには、「成長したい」という意欲を求めます。現在スタッフは4名ですが、人数が増えれば、その分担当できる業界や案件も増えていきますので、今後ももっと営業を増やしたいと考えています。今求めているのは、学生のインターンです。東京で働いていたときにたくさんのインターンがいたのですが、「社会人になる前に力をつけたい」「就職後は活躍したい」というやる気に満ちていて、吸収力も高く優秀な人が多かったですね。ですので、インターン制度を利用して経験してもらい、そこで互いの思いが合致したら、そのまま新入社員として採用したいと考えています。この規模ですから、当然会社の核になりますので、やる気のある方とともに会社を盛り上げていきたいですね。

今後の展望について教えてください。

ホームページを持っていない会社はまだまだたくさんありますので、プロがこだわって作るちゃんとしたサイトを、安く提案できるようなサービスを考えています。お金の面がクリアできればやってみたいというお客さまは多いので、例えば商工会議所の補助金や助成金を活用する方法や、低コストでホームページが持てる方法を伝えていきたいですね。さらにこの先は、YouTubeのような動画が検索手段として増えてくると考えています。これからは、企業向けの動画を活用したマーケティング支援などの事業も展開したいと考えています。

取材日:2020年2月18日 ライター:八幡 智子

株式会社From North(フロムノース)

  • 代表者名:代表取締役 折内 大輔
  • 設立年月:2017年2月
  • 資本金:200万円
  • 事業内容:SEO、コンテンツマーケティング、ホームページ制作、Web広告代理
  • 所在地:〒062-0932 北海道札幌市豊平区平岸2条5丁目2-19 北成ビル4F
  • URL:https://www.from-north.jp/
  • お問い合わせ先:上記HPの「お問い合わせ」より

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