情報を正しくデザインし、お客様の課題を解決。 デザインのチカラで社会に笑顔を

金沢
株式会社ニコットラボ 代表取締役
Shinsuke Sakumoto
作本 慎介

金沢市を拠点に、東京、北陸を中心とする企業のウェブサイト制作やウェブマーケティングなどを展開するデザインスタジオ『ニコットラボ』。「丁寧に柔軟に貪欲に!」を企業理念に掲げ、顧客の課題を的確に捉えたウェブ戦略で実績を重ね、成長してきました。成果の鍵となる「課題の本質」を見極め、さらに、未だ顕在化していない潜在的課題を見出そうとする代表取締役・作本慎介さん。現在、金沢美術工芸大学デザイン科 視覚デザイン専攻 非常勤講師としてクリエイターの卵である学生の指導をしています。作本さんに経営方針や今後の事業展開等についてお聞きしました。

真摯に学び、行動し、ウェブの世界で着実に前進

独立までの作本様のご経歴について教えてください。

地元の大学でコンピュータのプログラミングを専攻し、その頃から少しずつデザインにも興味を持ち始めました。しかし、本気でこの世界に進みたいとも思えず、卒業後はフリーターの道を彷徨っていました。その約5年間は本当にフラフラ状態で、正直言って、自分は心底社会の落ちこぼれだと思っていました。一方でその頃はインターネットがどんどん世の中に普及して行った時期で、それまでの私とは思えないくらいの勢いでWebの世界にのめりこんで行ったことを覚えています。アルバイト先から帰宅すると真っ先にパソコンを開き、朝までインターネットに熱中することもしょっちゅうでした。そうこうするうちに、Webサービスを楽しむというよりも、Webサイトのデザインに魅力を感じるようになっていき、自然に、Webの体系からデザインまで、さまざまな当時の標準的テクノロジーを勉強するようになっていきました。この時に、Web業界でクリエイターを目指したいという希望がどんどん湧いて行ったと思います。

Webの仕事を始められたのはいつ頃ですか。また、独立は何歳のときですか。

28歳の時です。約6年半、金沢市内のソフトウェアやデザイン会社でデザインやコーディング、ディレクションなどを学び、2012年、34歳で独立しました。当時、貯金がほとんど無かった私に、県内の或る広告代理店の方が「事務所が無いなら、うちの会社の一角を使っていいぞ」と声をかけて下さり、約3年間お世話になりました。その方は、私にとって感謝しきれないくらいの恩人で、当時のことは生涯忘れることはありません。

その後の法人成りまでは順調でしたか。

最初は、ほとんど仕事がなかったので、独立とほぼ同時に採用したデザイナーと、毎日のようにアルバイトに行っていました。僕は郵便局の赤いワゴン車で荷物を配達し、米を抱えて4階まで駆け上がるなどとても健康的でした。短時間のアルバイトが終わるとニコットラボ に戻り制作に没頭する。そういう生活が1年ほど続いたと思います。 制作よりも配達の仕事の方が向いていたかもしれません(笑)。しかし、徐々にお客様も仕事も増え、必要に応じて従業員も増やしてきました。そして、仕事の幅を広げるために2016年に法人化し、同じタイミングで事務所を移転しました。家族のように接して下さった広告代理店の方々との別れは、正直辛かったです。

社名、『ニコットラボ』の由来を教えてください。

「ニコット」は文字通り「笑顔」を意味しています。「デザインのチカラで社会に笑顔を増やしていくこと」を使命に取り組んで行こうというのが由来です。日々アイデアを楽しみ、クリエイティブを追求することで、世の中にもっともっと笑顔があふれ、そして笑顔がつながっていってほしいと願っています。

情報を正しく理解し、丁寧かつ柔軟な対応を心掛ける

事業内容はやはりWeb関係が中心ですか。お客様の業種に特徴はありますか。

ウェブが7割、グラフィックが3割といったところです。広告代理店様からのお仕事が圧倒的に多く、全体の6~7割くらいを占めております。東京、北陸を中心に、業種はいろいろですね

会社の方針として「ユーザーにできる限り寄り添うデザインをすること。」「本質を捉え、情報を正しくデザインすること。」「未来へ残せる価値を創ること。」の3つを掲げておられますが、事業を行うに当たって具体的に心掛けていることを教えてください。

全ての仕事において求められる課題があります。その課題の本質を見極めることを常に心がけています。とんちんかんな解釈しかできなければ、一瞬で淘汰されてしまいます。本質を理解した上で、コンセプトに沿ったアイディアを出すこと。そのあとは、丁寧さと柔軟さを持って取り組むこと。そこはとても大事にしているところです。それでも反省の連続で、直接褒められることがないので常にモヤモヤしています。1件1件が正解だったかどうか分からないことが多いのですが、次にお仕事をいただけたときに、前回の仕事が間違っていなかったと勝手に自信に変えるようにしています。

Webサイト制作やWebシステム開発を手掛けてこられた中で、印象に残っている事例はありますか。

自分にとって大きなターニングポイントとなったのは、東京の有名私立大学のWebサイト構築の仕事でした。密にお付き合いさせていただいていた広告代理店様からそのお話をいただいたときは、既にいくつも案件をこなし、少し自信もついていた頃でした。
しかし、蓋をあけてみたら、求められるレベルが今までと全然違っていたのです。それまで経験したことが無い技術を求められ、聞いたこともないような技術的な単語もバンバン説明の中で飛び交っていて、当時の私は、信用を気にし過ぎており、「わかりません」「できません」とは言えませんでした。常に学習しながらの制作でしたので、あっという間に余裕がなくなり、ミスを連発するようになっていきました。チェック体制も厳しく、今までに味わったことのないレベルの要求がタスクとなっていき、チームは完全に崩壊、スタッフもみんな疲弊していたのを思い出します。少しずつ持ち始めていた自信も一瞬で崩れ、「私たちのレベルなんて所詮こんなもんか」と痛感しました。この経験のおかげで、常に移り変わるこの業界に順応していかねばならないと心底反省させられるとともに、さらに上を目指して行こうという気持ちを持つことができました。

会社としての軸はぶらさず、新しい視点や感性を生かす

日々の業務において、個々の案件に指示を出されたりアドバイスされたりすることは多いですか。

基本はスタッフの考え方を尊重しつつ、僕自身も都度チェックし、指示を出すなどしています。45歳くらいまでは言い続けようかなと思っています(笑)。

例えばデザイナーさんが制作されたデザインが、作本さんの感性や考えに一致しないときはどうされますか。

難しい質問ですね。デザイナーのアイデアを尊重したいと思っていますが、経験からくる直感も大切にしています。仮に、デザイナーの案が私の求めているものと180度ずれていた場合、自分自信がそのプロジェクトの本質を理解している自信があれば、申し訳ないけど却下させてもらいます。そこを曲げてしまうと、どんどん会社の評価基準がぶれていってしまうと思います。今のは極端な例で、僕の感性にないデザインでも、良いと思えるものはデザイナーのアイデアを生かします。とにかく変なぶれ方はしないように心掛けているということです。

BtoBマーケティングに磨きをかけながら、新規事業を模索中

マーケティング事業にも取り組んでおられますが、独自の手法のようなものはありますか。

はい。今までは一般ユーザー対象のBtoCのWebマーケティングを行ってきましたが、ある方との出会いを機に企業向けのBtoBデジタルマーケティングに方向転換をしております。 今は企業むけの商品やサービスに対して、売れる仕組みをつくれるよう準備を進めている段階です。制作から運用面までサポートできるよう着実に力を付けていきたいと思っています。

新規事業の計画や、さらに力を入れていきたい部門など、今後の展望について教えてください。

今まで、大学研究のプロジェクトを数多く経験させていただいていることから、今後も学術研究分野のクリエイティブにより磨きをかけていきたいと思っています。さらに、さまざまな研究チームの研究を、ウェブを通して広く一般の人に伝えていく取り組みにもチャレンジしたいです。 また、現在『金沢美術工芸大学』視覚デザイン専攻で非常勤講師として携わらせて頂いているのですが、本当に才能溢れる生徒が沢山いて毎日驚きの連続です。 そんな才能溢れる子たちに、私の微々たる経験とノウハウを伝え、一人でも多くのWebクリエイターが誕生してほしいと思っています。そしてまだまだ可能性のあるWebを通じて、より豊かな未来を築いていってほしい、そう願っています。

取材日:2019年8月9日 ライター:井上 靖恵

株式会社ニコットラボ

  • 代表者名:作本 慎介
  • 設立年月:2016年4月(創業2012年9月)
  • 資本金:300万円
  • 事業内容:Webサイト制作、CMS構築、Webシステム開発、グラフィックデザイン、CI・VI・BI構築
  • 所在地:〒921-8171 石川県金沢市富樫1-9-6
  • URL:https://nicottolabo.info/
  • お問い合わせ先:076-227-8344

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