WEB・モバイル2019.01.30

コンサルティング力を高めてWebサイト制作の世界で勝ち残る

沖縄
インターフェイスデザインスタジオ株式会社 代表取締役社長 西岡 大輔 氏
「Webサイトは作ってからがスタート」と言い切るのは、沖縄にあるWeb制作会社、インターフェイスデザインスタジオ株式会社の代表取締役、西岡大輔さん。ウェブ解析士マスターでもある西岡さんは、成果の出せるWeb制作、運用を大切に、コンサルティングから運用、改善まで一貫して携わることに注力しています。多くの同業他社がひしめく業界において、勝ち残っていくために何が必要か。率直な言葉で語っていただきました。

「作ることが楽しい」違和感なく建築からWebの世界へ

西岡さんのキャリアと、「インターフェイスデザインスタジオ株式会社」を立ち上げるまでの経緯を教えてください。

琉球大学への進学のため愛知県から沖縄に移住したのですが、大学では今の仕事と全く関係ない建築の勉強をしていました。学生時代を過ごしたのは1990年代後半でしたが、大学には当時にしては珍しくインターネット環境が整っていました。PCは無料で使えるし、PhotoshopもIllustratorも入っているし、ということで、CGを作ったりホームページを作ったりして、遊び感覚でWeb制作を楽しんでいました。ただしあくまでも趣味でしたので、卒業後は大阪の建築事務所に就職しました。ところが入ってから2ヶ月もしないうちに会社が倒産してしまい、早々に沖縄に戻ることに。

ご実家の愛知県には戻らなかったのですか?

戻る気はありませんでした。学生生活を通して多くの友達が沖縄にできましたし、ここでの生活にすっかり馴染んでいましたので、働くなら沖縄がいいと思うようになっていました。しかし再び建築事務所で働く気になれず、漠然と学生の頃の趣味だったWeb制作をやりたいと感じていたところ、同級生からの紹介でシステム会社で働けることに。当時沖縄にははWeb制作専門の会社はほとんどありませんでしたので、システム会社のWeb制作担当というポジションで働き始めました。

建築の世界からWeb制作の業界へ移行されましたが、違和感はありませんでたか?

全くありませんでした。むしろ面白くて仕方なかった。寝る間も惜しんでひたすらプログラムの勉強をしていましたね。プログラムに関する日本語の書籍や情報が少ない時代でしたので、英語で書かれたものを辞書片手に解読するなどしていました。勉強しながら会社の業務で実践したおかげで、早く技術を習得できたと感じています。教えてくれる先輩はいませんでしたが、システムの会社だけあってインターネットの環境だけはしっかり整っていましたし、学ばせてもらえるゆとりがあったように思います。人手不足の昨今では即戦力が求められるので、会社で素人を教育するほどの余裕がないのではないでしょうか。今から考えると贅沢な時間だったと思います。

充実した会社員生活だったにもかかわらず、独立された理由は?

建築の勉強をしている頃から、いつかは自分の建築事務所を持ちたいと考えていましたので、独立志向は持っていた方だと思います。もちろん会社勤めは楽しかったのですが、2年半ほど働いた後に独立してフリーランスになりました。

それから約10年間フリーランスとして働いていたのですが、ある時手伝ってもらっていた方から「社会保険に加入させてもらえないとこれ以上続けられない」と言われ、法人化を決意しました。それまでも、私が倒れたら全ての業務が滞ってしまうというフリーランスの脆さを感じていたので、いい機会でした。法人化すると、やはりもっと仕事を増やして安定した給与を支払いたいと考えるようになり、事業を少しずつ広げ今に至ります。

沖縄で会社を設立された理由は?

特別に沖縄でやりたいことがあったわけではないのですが(笑)。学生時代からずっと沖縄に住んできたので、他の場所で会社を作るという選択肢は考えられませんでした。しかし会社を始めてから、新たに沖縄でやりたいことができました。それは「沖縄のWeb制作者の賃金レベルを底上げしたい」ということです。

Webサイト制作に関していえば、技術者、デザイナー等のレベルは首都圏と全く変わりませんし、成果物も遜色ありません。にもかかわらず、東京の会社への発注額に比べ、沖縄への発注額があまりに低い。沖縄は人件費が安いからという理由で、首都圏の会社から低い金額で作るようお願いされることが度々あるのですが、強い違和感を覚えます。今のところなかなかできていませんが、徐々に是正したいと考えています。

コンサルティングに強いWeb制作会社になるために

御社の事業内容を詳しく教えてください。

一言で表すとWebサイトの制作になります。コンサルティングからプログラミング、フロントのデザイン、納品後の運用まで、一貫してサポートできるような体制を敷いていることが特徴です。

私自身のWeb業界でのキャリアのスタートはプログラミングからでしたが、フリーランス時代にはフロントのデザインも担いましたし、コンサルやマーケティングを強化するためにウェブ解析士マスター資格を習得しました。Webサイトに必要なことは一通りできますので、トータルにサポートさせていただきます。それぞれに特化した会社はもちろんありますが、クライアント側が、システムや制作、運用を別々の会社に依頼するのは以外と大変ではないでしょうか?その手間を、弊社なら省けると思います。中でも、最近特に力を注いでいるのは「コンサルティング」の部分になります。

それはどうしてですか?

Webサイトを活かせていない会社が多いと感じたからです。お金をかけてWebサイトを作ることが目的ではなく、目的を達成するための手段の一つとしてWebサイトがあるんです。Webサイトは、完成してからがスタートです。Webサイトを通して利益を上げる方法をクライアントと一緒に考え、提案し、ビジネスが上手く回るお手伝いをすること、つまりコンサルティングすることこそ、我々の使命だと思っています。その方がクライアントのためになりますし、弊社の強みにもなると思います。

コンサルティングが御社の強みになるとお考えになる理由は?

Web制作会社は沖縄にも非常に多く、それぞれが生き残りをかけて必死です。さらに、今後AIの台頭により、デザインするだけ、コーディングするだけという業務は、人間がやる必要がなくなると思います。そのような状況において、クライアントの立場に立ったマーケティングやコンサルティングができれば他社と差別化を図れ、生き残れると考えています。

コンサルティングを強化するために心がけていること、実践していることはありますか?

クライアントと話をする際、本当にクライアントが求めていることをしっかり見極め、突き詰め、理解するように心がけています。Webサイトを作る理由を明白にすることが重要です。クライアントの中には「とにかくWebサイトを作ればいい」という方もいますが、それを鵜呑みにして「作って終わり」という業務はしたくありません。目的を果たすための手段として本当にWebサイトが最適なのかを、しっかり話し合うようにしています。

Webサイトを通して企業をサポートする

最後に、今後やっていきたいことや展望を教えてください。

コンサルティングからWebサイトの制作、改修、運用までを一貫して行える仕組みを強化したいですね。今、弊社ではコンサルティングをできるのが私一人だけなので、同じようにできる人材を育てたり見つけたりして、もっと強いチームにしていきたいです。

規模の小さなWeb制作会社は、大きなクライアントがいないと収益が安定しない場合が多く見られます。しかし弊社はそのようなクライアントに頼らずとも、生き残っていきたいと思っています。そのためにも、Webサイトを通して、沖縄県内の中小企業を中心にビジネスの成長をサポートし、深く長いお付き合いを続けていきたいですね。

取材日:2018年12月6日 ライター:仲濱 淳

 

インターフェイスデザインスタジオ株式会社

  • 代表者名:代表取締役社長 西岡 大輔
  • 設立年月:2014年7月
  • 事業内容:ウェブマーケティング&コンサルティング、ウェブサイト制作・運営・保守、インターネット広告運用、システム開発
  • 所在地:〒901-2206 沖縄県宜野湾市愛知1丁目5−15 愛知ファッションビル3F-B
  • URL:https://interface-design.jp/
  • お問い合わせ先:098-988-1560
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