WEB・モバイル2017.10.18

シビアに結果が求められる通販広告の世界で、ノウハウを蓄積してきた私たちだからこそできる提案を

福岡
琴玉デザイン株式会社 代表取締役 葛城 裕樹 氏
琴玉デザイン株式会社は、心の琴線に触れる説得力あるデザインの広告を作りたいという気概を持った福岡のデザイン制作事務所です。代表取締役の葛城裕樹(かつらぎ ゆうき)さんは高校でデザインを学んだものの、20代はさまざまな業界で仕事をしてきました。2012年に琴玉デザインを創業し、3年後に会社を設立した後は、流通・通販業界に特化して徹底的に経験を積み上げ、クライアントから頼られる存在となった、そのユニークなキャリアから今後の展望までを伺いました。

九州や東京で多様な会社に勤めて、自分の道が見えてきた

葛城さんは、学生時代にデザインを学んだそうですね。

私は福岡県で生まれ、小さな頃から絵を描くのが好きだったので、地元の筑陽学園高校デザイン科に進学しました。
卒業後は、まず地元で空間デザインの会社に就職。店内のポップやショーウィンドウなどのデザインを手がけました。仕事自体は面白かったのですが、好奇心旺盛でほかの世界も見たかったので、20代は長崎のホテルに勤務したり、東京で飲食関係などいくつかの会社で働いたりしました。
一般の会社に勤めているときは、特に自分からデザインの仕事を希望したわけではないものの、デザイン系の学歴や経歴があったので、店の看板や店舗の改修、広告など、何かしらデザインに関する業務を任されることが多かったですね。

東京で他の仕事をされていたのに、なぜ福岡でデザイン業界に戻ったのでしょうか。

20代後半で福岡へ戻り、2年ほど他の仕事をしながら、改めて自分の道を振り返りました。そして先のことを考えたときに、私にできるのはやはりデザインだなと思ったんです。それで、30歳を前にして、某印刷会社に入りました。
印刷会社では、流通系広告のディレクターをしていました。チラシ制作が主な仕事で、とても忙しく、しばしば徹夜することも。でも、チラシは集客という形ですぐに結果が出るので、やりがいがありました。自分たちが手がけたチラシに反響があるとうれしくて、ディレクターを経験したことで業務の全体も見えるようになりました。

デザインに思いを込め、説得力のある広告を作りたい

その後、独立されたのですね。

いずれは独立したいと考えていたので、5年勤めたところで会社を辞め、自宅を拠点として起業しました。とはいえ、初めは全くツテがなく、とにかく地道に営業活動をしました。小さなお店や会社に飛び込みで行って、名刺やチラシやパンフレットなど何でもやりますと売り込み、少しずつ仕事が増えていきました。
ようやく軌道に乗り、起業から1年半経った頃、前にいた印刷会社から「ディレクターを業務委託でやってもらえないか」とお声がけいただき、引き受けることにしました。

今度は通販系のディレクターになりました。商品の価値を伝えて結果を出すことはもちろんスピードも求められる世界でより密なコミュニケーションが必要となるため、自社でスタッフを抱えて、2015年に株式会社を設立しました。

会社設立から2年、現在、スタッフは何名いらっしゃるのですか?

2012年に自宅での起業からスタートして、2015年の会社設立に伴ってオフィスを構えました。今は私のほかにディレクター2名、デザイナー5名が在籍しています。

社名「琴玉デザイン」の由来を教えてください。

起業当初は全てカタカナで「コトダマデザイン」と表記していましたが、株式会社を設立するタイミングで「琴玉」と漢字にしました。
広告は、人に想いを伝えるもので、そこにデザインが存在します。人の心の琴線に触れるように、言葉に言霊が宿るように、デザインにも説得力を込めたい、説得力のある広告を作りたいという思いから、この社名にしました。

御社の強みはどんなところでしょう?

現在の業務内容は、通販をメインとして、ポスターやパンフレット、DMといった紙媒体のほか、サインやロゴなどのデザインもやっています。
当社の強みは、企画からデザインまでトータルでできるところだと考えています。これまで流通や通販をはじめ、商業デザインの分野を徹底的にやってきた結果として、そこに関してはかなりの経験値があります。流通や通販は、消費者の心情を想定しながらコピーやデザインをちょっと変えるだけで、レスポンスが大きく違ってくるものです。手にとったほんの一瞬で、見てもらえるかどうかが決まる。
そんな非常に厳しい世界でノウハウを蓄積してきた私たちだからこそ、クライアントの思いをしっかりヒアリングした上で、どのような形で表現したらいいか、最適な方法をご提案できると思っています。

世に出ている広告を考えながら見るクセをつけよう

今後はどのような会社にしていきたいですか?

大きくは、2つあります。ひとつは、法人化して2年しか経っていないので、会社としてのベースをしっかり固めていきたい。今はまだ私個人に対して仕事をご依頼いただくことが多いので、これからはスタッフ一人ひとりが成長し、それぞれが指名で仕事をいただけるようになればと思っています。スタッフが増えてきたことで、経営者としての責任の重さも痛感しています。
もうひとつは、デザイン業務だけでなく、一つのプロジェクトを丸ごと提案できるようになりたいと考えています。例えば、自分たちが作った広告を見たお客様が売場に足を運んでくださっても、店員さんの説明や対応が悪かったら、買わないですよね。それはとても残念なことなので、物を売ったり人を集めたりするような仕組みを、トータルで考えてプロデュースできる会社を目指したいと考えています。

なるほど。幅広くトータルでプロデュースするためには、葛城さんの多彩な仕事経験が活かされそうですね。

そうかもしれません。デザイナーやディレクターとしての仕事はもちろん、ホテルのフロントや飲食や営業といったどんな現場でも、相手が何を望んでいるのか、どうしたら喜んでもらえるのかを常に考えてきましたから。

最後に、様々なクリエイターとお仕事されてきた葛城さんから、デザイナーの方々にアドバイスをお願いします。

特にこれからこの業界を目指す学生さんに伝えたいのは、世に出ている広告をたくさん見ておいたほうがいいということですね。この商品を売るためになぜこの見せ方なのか、どうしてこれが売れているのかなど、とにかく考えながら見てください。もしこれはいいなと思う広告があれば、何がいいのか、わかりやすさなのか、ビジュアルなのか、形状なのか、そんなことを考えてみましょう。そうやって引き出しを増やしていくことが、将来必ず仕事の役に立ちます。
実は私自身、ディレクターを始めたばかりのとき、クライアントと打ち合わせをしても、その場ですぐに提案することができなかったんです。「これではいけない」と奮起し、いつも考えながら広告を見るように心がけて、引き出しを増やしていきました。
デザインのスキルは学校で学べますが、考える習慣は自分でつけるしかありません。ぜひ早いうちから取り組んでみてください。

取材日:2017年9月1日 ライター:佐々木恵美

琴玉デザイン株式会社

  • 代表取締役:葛城裕樹(かつらぎゆうき)
  • 設立年:2012年
  • 事業内容:ポスター・DM・ロゴ・サインデザイン
  • 所在地:〒810-0022 福岡県福岡市中央区薬院1-6-5 ホワイティ薬院2-C
  • TEL:092-791-6343
  • URL: http://kohobu.jp/

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