グラフィック2015.08.19

クリエイティブの力で北海道を盛り上げたい

札幌
株式会社ジムニーワークス 代表取締役 プロデューサー 珊瑚 和範 氏
オリジナルフィギュアなどをはじめとするアクセサリーグッズの企画・デザイン・製作、オリジナル商品の開発からイベントの企画、運営までを手がける株式会社ジムニーワークス。社名の「ジムニー」は、軽自動車のジープ「ジムニー」に由縁しています。そこには、敏速で小回りが利き、
他にはできない困難な仕事にもチャレンジしていきたいというユーモアあふれる社長の想いが反映されていました。代表取締役である珊瑚和範(さんご かずなり)氏に様々なお話を伺いました。

培ったノウハウを生かし、 地元である北海道で仕事をつくりたい!

『JIMOTO』は、「じぶんにもどるところ」をキャッチコピーにしたオリジナルブランド。

『JIMOTO』は、「じぶんにもどるところ」をキャッチコピーにしたオリジナルブランド。

起業されたきっかけを教えてください。

起業する以前は、東京の会社で30年以上販促用のフィギュアや飲料メーカーのノベルティなど累計で2億個ほどフィギュア制作を経験してきました。多くのフィギュアを手がけてゆくうちにフィギュアづくりのノウハウが自然とつくようになり、このノウハウをうまく他のものに活かせないかと思ったのがきっかけです。

北海道に来てから会社を起業しようと思ったのですか。

東京の会社で勤めている時から、地元である北海道で何か仕事を作りたいと、北海道プロジェクトを立ち上げ、札幌の大手飲料メーカーや大手製菓店などへグッズの提案と制作を通して、少しずつネットワークを築くことができました。3年間は、北海道担当として月に一度のペースで北海道を訪れていました。大手製菓店とは、その頃からの付き合いでほぼ飛び込みで営業に行き、はじめは難しいと言われましたが採用して頂き、今もその流れでお仕事をさせて頂いています。東京の会社だと関東近辺の仕事がベースになります。北海道担当といっても北海道出張は月に1度が限界でしたので、もっと地元である北海道に特化したいと思いました。

北海道のさまざまな“名物”を精巧にフィギュア化したカプセルフィギュア『北海道フィギュアみやげ vol.4』(造型企画制作:株式会社海洋堂 企画・販売:株式会社ケンエレファント)

北海道のさまざまな“名物”を精巧にフィギュア化したカプセルフィギュア『北海道フィギュアみやげ vol.4』(造型企画制作:株式会社海洋堂 企画・販売:株式会社ケンエレファント)

現在どういった商品をつくっているのですか。

道内を中心とした企業のノベルティグッズのOEM生産(相手先ブランド名製造)・商品企画や観光施設限定の「ガチャガチャ」方式のカプセルみやげの企画、オリジナル商品の開発をしています。 自分が兼務で北海道営業所の代表を務めている東京のケンエレファントとともに展開中の空港限定の北海道フィギュアみやげに至ってはひとつのシリーズで30万個も売れた実績があり、今回で第4弾になります。 また、自社で運営する通販サイト「キラキラ北海道」にて、北海道の魅力が満載のこだわり商品と自社オリジナルの商品を販売しています。『JIMOTO』=「じぶんにもどるところ」をキャッチコピーにしたブランドでは、「ジモトート」というトートバッグなどを現在販売しています。

商品に込められたメッセージとメディアの反響

北海道内の物産、文化、観光名所などをデザインに取り込んだロゴマークをプリントした「ジモトート」は、自社で運営する通販サイト「キラキラ北海道」にて好評販売中。

北海道内の物産、文化、観光名所などをデザインに取り込んだロゴマークをプリントした「ジモトート」は、自社で運営する通販サイト「キラキラ北海道」にて好評販売中。

現在販売させている自社ブランド『JIMOTO』に込められたコンセプトは。

『JIMOTO』=「じぶんにもどるところ」は、人生の原点となる場所や地域を大切に想う「地元」のために生まれたブランドです。ここでいう「地元人」とは、その地域で暮らす人、出身である人、その地域に特別な愛着を持っている人を示します。観光客ターゲットのおみやげ商品とはひと味違う『JIMOTO』ブランド商品を通じ、全国にいる各地域の「地元人」が自分の地元を誇らしく思い、それぞれの地元の活性化に繋がっていくことを目指しています。 第一弾の商品企画は、北海道内の12市町村に注目して各地域を象徴する、物産、文化、観光名所などをデザインに取り込んだロゴマークをトートバックにプリントしています。 今後は、Tシャツなど他のアイテムや12市町村以外のエリアもさらに拡大し、第2弾なども発表予定です。

実際に、どういった方が購入されていますか?

「ジモトート」をインターネットで購入されている7割の方が本州の方でその大半が東京にお住まいの方です。おそらく、私達がターゲットとしている地元の方やその地域に愛着のある方が購入されていると思います。その方々が、東京にいても何となく故郷を感じるために購入されたり、愛おしい気持ちになってさりげなく地元をプチアピールしながら普段使いしてくれていると思います。

最近では、海外からの観光客が多いと思いますが、インバウンド(海外から日本へ来る観光客)向け商品などもあるのですか?

基本的には、国内向け商品ですが、意図しない所で外国人観光客の方に購入されている商品がいくつかあります。観光施設限定の商品などは、訪れた観光客がお土産としてまとめて購入して頂いている商品などもあって需要はあります。説明書などには、中国語や韓国語も記載し配慮しています。500個しか生産していなかった商品を100個も買われたお客様がいらっしゃったようで、さすがに驚きました。

海外でもイベント活動をされているのですか。

北海道の優れたクリエイティブカルチャーを国内外へ紹介するプロジェクト『CREATIVE HOKKAIDO』に参加しています。北海道を舞台に活躍しているクリエイターや北海道の魅力あふれる様々なコンテンツを国内外へ紹介するイベントなども行っています。台湾で行われたイベントでは、来場者に向けてノベルティとしてフィギュアを配りました。

どういったメディアで商品PRをされているのですか。

リリースは、こまめにするようにしていますが、まだ小規模なので大規模なPR活動は行っていません。通販やメディアに取り上げて頂いたり、SNSなどで商品を宣伝していただく事が多いです。通販サイトでいきなりたくさんの注文が入ったかと思うと何かしらのメディアで取り上げていただいていたりします。サッポロビールが運営する北海道の情報サイト『北海道Likers』様で取り上げて頂いた時には、今年一番の「いいね!」の数とシェアを頂きました。かなりの反響があり、一年分の売り上げを一日で達成することができました。メディアの力の大きさを感じつつ、twitterなどの口コミなどの小さな情報も新規の販路へ繋がるきっかけとなりました。

異業種とのコラボを視野に入れ、新たな打ち出しを 新たな魅力を発信したい

今後の展開をお聞かせください。

まず、食品とのコラボレーションなどを考えています。例えば、道内の食材とそのパッケージをデザインしてエコバックに入れて販売するといった企画で、若い層や今までその商品を手にする事がなかった人に手に取ってもらえるよう、今までとは違った新しい打ち出し方で地元の商品の魅力を発信していきたいと考えています。特に北海道は、食材のネタが多く、そういった取り組みがしやすい地域だと思いますので、今後は積極的に取り組みたいです。 また、以前学生とディスカッションを行った際に、「オリジナルの商品をどのように売っていくか」というワークショップを行ったことがあるのですが、そこで斬新な意見やおもしろい意見が出て、若い世代の意見を組み込んだり、若い世代が地域の事について考えるきっかけになるような活動も今後の展開として考えていきたいと思うようになりました。 地域を盛り上げるため、クリエイティブの力で今あるものを新しいカタチで打ち出し、街おこしが出来ればと思っています。

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ロゴに込められた想いは?

北海道でよくみかける軽自動車のジムニーに由縁しています。排気量が少ないうえに小回りが利き、普通自動車では走る事の出来ない悪路をものともせずに走る事ができます。しかも、俊敏な動き小さいボディーからは想像出来ないパワーで困難に見舞われた他の車を救出することが出来ます。ジムニーワークスは、まるでこの「ジムニー」のように規模こそ小さいですが、とにかく敏速に小回りよく、
他にはできない困難な仕事にもチャレンジしていきたいです。

取材日:2015年7月24日

株式会社 ジムニーワークス

  • 代表: 珊瑚 和範(さんご かずなり)
  • 設立: 2014年2月
  • 資本金: 300万円
  • 事業内容: オリジナルグッズOEM企画・制作、施設限定カプセル土産、オリジナル商品の開発及びセールス、 プロモーション活動、イベント企画・運営
  • 所在地: 〒064-0805 札幌市中央区南5条西10丁目1013 南五条ビル301
  • TEL: 011-200-9076
  • FAX: 011-200-9077
  • URL: http://www.jimnyworks.co.jp
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