「新潟県内を盛り上げたい!」地域の中小企業をマーケティングの視点からサポート

新潟
株式会社銭内堂 代表取締役社長
Hiroto Koshikoku
越石 容人

「地域に貢献できる企業に!」との想いで4年前に創業。起業サポートや販促物制作に加え、現在は新規サービスの創造を積極的に推し進めている「株式会社銭内堂」。その代表を務めるのが、越石容人(こしこく ひろと)さんです。起業した従兄弟の会社に創業メンバーとして入社し、大きな成功を経験したといいます。そのときに芽生えた起業熱が、「新規事業の立ち上げをサポートしたい」という現在の事業内容につながっているそうです。起業にいたった経緯を伺うことで、越石さんが目指す企業像や、一緒に働きたい人材の要素までが見えてきました。

年商30億円!?企業の栄枯盛衰を見て、生まれた想い

起業したいというマインドは昔からあったのですか?

はい、ありました。私の大学卒業のタイミングで、歳の離れた従兄弟のお兄ちゃんがベンチャー企業を立ち上げ、私も創業メンバーとして正社員で入社しました。この会社があっという間に年商30億円を売り上げるまでに成長したのです。その後は上手くいかないことも起き、結果として事業をたたむことになってしまいましたが、私自身にとっては、一企業の栄枯盛衰を間近で見ることができた貴重な経験でした。
そこから私の中で「創業時の思いを形にするお手伝いをしたい」「一度失敗した方に再び立ち上がっていく手助けをしたい」といった思いが生まれ、銭内堂として起業する一つの要因になりましたし、この時の経験や思いが現在の事業内容のベースとなったのだと思います。

越石さんが起業されたきっかけを教えてください。

元々私は4年ほど、フリーランスとして働いていました。その折、東京の会社のプロジェクトマネージャーとして、新規性の高いサービスを立ち上げ、開始から1年で4万ユーザーを獲得しました。その時期に、私個人宛に、東京と大阪の商社の3社で一つのプロジェクトを立ち上げる話が上がり、株式会社銭内堂を設立して参加することになりました。

プロジェクトは順調に進行しましたか?

残念ながら、サービス開始には至りませんでした。しかし、ここでの経験は私にとって大きな財産となりました。ゼロからプロジェクトを立ち上げ、どのようにステークホルダーとの関係性を築いていくか考えることを通じ、事業規模として大きなスケールの視点、経験を持つことができました。

失敗から生まれた、協力者との強いつながり

御社の事業内容を教えてください。

弊社は、現在5期目を迎えていて、現在は大別して3つの軸で動いています。1つ目は、起業サポート。2つ目がWebや企業販促物などの制作。3つ目が、地域貢献をなす新事業となります。現在のところ、3つ目に関してはその方向性を模索している段階で具体的にはまだ動いていませんので、事実上は、先の2つということになります。

現在主となっている2つの軸に関して教えてください。

マーケティング業務を通して、さまざまなジャンルをいろいろな視点で見てきた経験を生かし、起業するまでの過程ごとに、適切な支援をするというのが、2つに共通していえることです。常にクライアントと同じ視点に立ちながら、起業する際に必要な情報を集め、起業するためにどのように活用するのか。起業後に、よりスムーズに事業を軌道に乗せるには、こういった販促物が必要だ、ということをお客さまに寄り添いつつ、マーケティングの見地からご提案させていただいています。

3つ目の軸、地域貢献につながる新事業について、詳しく教えてください。

ひと言でいえば、「地域に貢献できるサービスの創造と提供」です。メタバースを活用したコミュニティを形成しようと、東京のメタバース関連の企業とともに地域活性化の企画を詰めています。国内外にこのコミュニティをつくり、各地をつなぐことで地方創生ができるのではないかと考えています。別の言い方をすれば「新しい働き方の創造」でしょうか。

御社の強みを教えてください。

弊社の強みは3つあります。「失敗からの過程をサポートできること」「技術者たちとの強固なつながりを持っていること」「マーケティングベースの伴走支援ができること」です。私は、現在の事業内容にたどり着くまでに多くの失敗を重ねてきました。しかし、失敗を重ねるごとに、失敗を乗り越えることもそのぶん多く経験しています。また、周りの起業家やベンチャーキャピタリストから失敗の話を多く聞き、知見としています。失敗は再現性が高いので、同じ轍を踏まない。回避することが大事だと考えております。
ですので、たとえ現時点で事業が上手くいっていないとしても、軌道に乗せるまでのサポートをしていくことができます。同時に、多くのプロジェクトで一緒になって前を向いて物事を推進してくれた技術者たちとの強固なつながりができました。元々持っていた「マーケティングベースの伴走支援ができる」にこれらの上乗せができたことで、よりお客さまのニーズに寄り添ったサービスを提供できるようになっていると思います。

自らのサービスを異なるチャネルで提供

御社が参画している「中小企業支援ラボ」について教えてください。

企業のデジタル化を推進・サポートする中小企業向けの支援サービスで、現在県内3社で取り組んでいます。人材・コスト・時間などの制約がある中小規模の事業者では、イノベーションを促す取り組みが後回しになりやすい傾向があります。ここをデジタルマーケティング化することで、生産性の向上を図るサポートをしようというのが本プロジェクトの理念。銭内堂はこの理念に共感し、立ち上げメンバーとして関わっています。システム導入やコンテンツ制作、セミナー支援に、デジタルマーケティングなどを主のサービスとして展開。これまでに「飲食店のECサイト強化」や「新潟県財についてのセミナーライブ配信」、「工業系企業の採用ブランディング」など、サービス開始から一年もたたずして、多くのジャンルでの実績を残しています。

中小企業と聞くと、新潟の場合、燕三条エリアの金属系工業が思い浮かびますが、クライアントはどういった企業さまが多いのですか?

中小企業支援ラボが対象としているのは、あくまでも中小企業という業態になります。ですから、飲食店、美容室なども幅広くサービスの対象となります。このサービスの中で、弊社は、Web制作やマーケティング業務などを担っています。これが先述した、弊社の2つの軸とリンクするわけです。中小企業支援ラボでの活動を通じて、弊社ではなかなか接点のないジャンルのクライアントをサポートすると、銭内堂のサービスを客観的な視点で捉えることができていると感じています。その結果、弊社単体として提供するサービスの質の向上につながっていますね。

技術は後から身につければいい。まず大事なのはマインド。

新しい試みに積極的にチャレンジされている銭内堂ですが、今後どのような人材と一緒に事業を拡大していきたいとお考えですか?

エンジニアやUIデザイナーなど飛び抜けたスキルがあるのに越したことはないですが、会社の理念である「地域貢献」、そして会社が掲げる将来に賛同してもらえるか否かが大事だと考えています。共通の思いを持ち、同じベクトルで共通の目的に向かう第一歩ではないでしょうか。技術的なところは後から学んでもいいのではないかというのが私の考え方です。
現に、一緒に働いている映像エディターには、自身のキャリア形成やロードマップを整理してもらい、必要なスキルや興味のあることに対して、勉強をしてもらっています。もちろん、そのために必要な書籍の購入や、eラーニングの授業料などは会社で負担しています。その結果、彼女の製作する映像の幅が広くなり、格段にクオリティがアップしました。彼女は今、Live2DやCG系の勉強もしているので、どれだけ仕事の質が向上してくるのか、実は結構、楽しみにしているんですよ。

これから起業を考えている方々にアドバイスをお願いします。

ポートフォリオを作っておくことや、起業するまでに多くの人と出会い、多くのつながりを作っておくことなどがまずは大事ではないでしょうか。これをつくっておくことで、事業の方向性を再確認する際や、新規業務に取り組む際に大きく役立つと思います。しかし、すべての方が潤沢にそういった環境をつくれるわけではないと思います。そんなときには、ぜひ弊社へ。
マーケティングの見地とさまざまな協力者から見た多角的な視点や質の高い技術を組み合わせ、それぞれの方に合わせたサポートをイチから行います。新潟県内を熱くしたい、盛り上げたい!とお考えの方をサポートすることが、弊社のできる地域貢献のひとつだと考えています。
どんな些細なことでも結構ですので、お気軽にご相談いただけるとうれしいですね。

取材日:2022年9月22日 ライター:コジマタケヒロ

株式会社銭内堂

  • 代表者名:越石 容人
  • 設立年月:2018年9月
  • 資本金:1,000万円
  • 事業内容:
    1.データセンター事業
    2.クラウドコンピューティング事業
    3.インターネット等の通信ネットワーク及び電⼦技術を利⽤した各種情報提供サービス、情報収集サービス、広告・宣伝に関する業務及び代理業務
    4.コンピュータソフトウェア及びハードウェアのコンサルティング、企画、研究、開発、販売、保守、リース及び賃貸
    5.情報の収集、分析、管理及び情報処理サービス業、情報提供サービス業並びに情報処理に関する研究及び開発
    6.Web制作代行
  • 所在地:〒957-0061 新潟県新発田市住吉町5-12-22 SWビル3階 HSS内
  • URL:https://zeninaido.jp/
  • お問い合わせ先:050-3574-5459

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