クリエイターこそ時間管理! ふせんでタスクを“見える化”する カンミ堂のテンミニッツシリーズ

Vol.100
株式会社カンミ堂 広報担当 庄司美香さん
仕事を受けた時は余裕があるつもりだったのに、いつの間にか時間がなくなり、納品の直前にバタバタと仕上げ、「もう少し時間があれば、もっと良いものを出せたのに」と後悔したことはありませんか?多くのクリエイターが苦手な時間管理を助けてくれるツールが「テンミニッツシリーズ」。効果的にスケジュールを管理するための「タスク管理」が手軽にできるツールとして作られ、その活用法はまさに目からウロコ!テンミニッツシリーズを企画販売している株式会社カンミ堂の広報担当・庄司美香さんに開発のキッカケからクリエイター向けの活用術までお話を伺いました!

自社社員の時間管理ツールとして生まれたアイテムを商品化!

オフィス玄関にもたくさんの商品が並べられています。

オフィス玄関にもたくさんの商品が並べられています。

御社は楽しい商品をいろいろと発売していますね。

ありがとうございます。カンミ堂では、世のなかの潜在的なニーズに気づき、そのニーズに応える「課題解決型」の商品企画をおこなっています。2011年に発売した「ココフセン」は、当社の看板商品。ふせんを内蔵したケースを手帳や本に貼り付けておくことで、ふせんがいつでもそばにある状態をつくります。この「ココフセン」も、「ふせんが使いたいときに手元にない」という問題を解決するアイテムとして誕生しました。「ココフセン」のケースをカード型にした、財布や社員証ケースに入れて持ち歩くのに便利な「ココフセンカード」も好評です。

テンミニッツシリーズの発売は?

2009年3月にシリーズ最初の「テンミニッツノートタイプ」を発売しました。 「テンミニッツ」は、もともとは社内用の時間管理アイテムとして誕生しました。時間軸をプリントしたバーをパソコンのフレームに貼り、そこにタスクを書きだしたふせんを貼っていくことで、タスクと自分の持ち時間を「見える化」しながら仕事に取り組めて、急な仕事やスケジュール変更にも対応しやすい状態を生みました。実際に社内で使用してみると、社員の仕事の質や効率が上がり、残業が減るなどの効果も見えました。これはぜひ社外の方にも使っていただけるようにと商品化が進み、持ち運びできるかたちにした「ノートタイプ」を第1弾として発売しました。

仕事前の10分でタスクを把握 1日を「テンミニッツ」で有効活用

最初の商品は1日単位のタスクを把握するものですよね。

はい。「テンミニッツ」のネーミングは、始業前か終業後の10分を使ってタスク管理をすることで、1日を有効活用できることを表現しています。やるべきこと(ToDo)をふせんに書き出して、優先順位の高い順に並び替え、打ち合わせや来客など動かせない予定から順に1日のタイムラインに貼り込んでいきます。 そうすることで、その日の予定を視覚的に把握でき、限られた時間のなかで効率的に取り組む意識が芽生えます。「ノートタイプ」に続いて発売した「卓上タイプ」は、デスクの目に付くところに置くことができます。どちらも、1日単位ですべきことを管理する学生さんや主婦の方に人気です。

手帳タイプは?

ビジネスマンやOLの方は、1日単位よりも週や月単位のタスク管理が必要になってくるので、それができるものとして手帳タイプが発売されました。 基本的な使い方は1 日タイプと同じです。ふせんは「やるべきこと(To Do)はイエロー」「やりたいこと(Want To Do)はピンク」「動かせないアポイント (Appointment)はブルー」と色が分かれているので、タスクやアポイントが発生したらすぐに該当する色のふせんに書いて「見える化」し、ボード(「ふせんを使うToDoボード」)に貼り付けておきます。そこから優先順位を考慮した上で、手帳にふせんを落とし込む作業をします。

▼「テンミニッツ手帳」の基本的な使いかた
1)ふせんにToDoを書き出す

1)ふせんにToDoを書き出す

2)ふせんをボード上で並び替える

2)ふせんをボード上で並び替える

 
3)ふせんを手帳に落とし込む

3)ふせんを手帳に落とし込む

4)スケジュール完成。あとは実行する。

4)スケジュール完成。あとは実行する。

 

タスクをふせんに書きだして「見える化」することで頭がスッキリ 目の前の仕事に集中できる!

机いっぱいに商品を並べて説明してくださいました。

机いっぱいに商品を並べて説明してくださいました。

アポイントや納期が発生したら手帳にメモする人は多いと思いますが、タスクは忘れがち。すぐに書くようにするのは良いですね!

「これが終わったら次にあれをやろう。忘れないようにしなくちゃ」と常に考えながら仕事をしていては、落ち着かず、効率も落ちてしまいますよね。私自身はメールをするタスクやちょっとしたタスクもすべて書き出すようにしています。「見える化」することで頭がスッキリし、安心して目の前の仕事に集中できます。

確かにいつも「何か忘れているのでは?」とビクビクしながら仕事をしていました(笑)。ただメモをするのではなく、ふせんに書くことのメリットは?

予定変更が生じても貼り替えるだけですむのが、まずメリットですね。 タスクは予定通りに行かないことも多いですので、そんなときも手帳を汚さず、書き直す手間もなくスマートに対応できます。 また、ふせんは色だけでなくサイズも3種類あり、細いものから順に30分/60分/120分と、見た目のサイズで所要時間が分かるようになっています。ふせんの色で「タスクの種類」、そしてふせんのサイズで「かかる時間」までも可視化することができるので、そのときの自分のタスクの状況を客観的に把握することができます。 ただタスクのタイトルを書き込んだだけだと、スケジュール帳の空白が目立ってなんとなく余裕があるように感じてしまいますが、ふせんで書いて貼っていくと全然時間がないことが見えてきたりもして(笑)、「これは絶対に今日中に終わらせよう!」とか「どんどん前倒ししていこう!」といった意識が自然と働くようになります。これも、ふせんで「見えて」「手を動かす」からこそのメリットです。

「こなす」仕事と「クリエイティブ」な仕事 メリハリのある時間管理に有効!

このテンミニッツシリーズをクリエイターはどのように使えば良いでしょうか?

「クリエイターと時間管理」を考えたとき、「タスクをこなす」よりも「質の高さ」を求められるクリエイターの方には馴染まないツールかもしれないな…と最初は思いましたが、クリエイターこそ「テンミニッツ」で「こなす」タスクをしっかり管理し、クリエイティブな時間を生み出す必要があると考えました。 単純に段取りを良くして数をこなすことではなく、時間をかけるべきタスクにきちんと時間を割けるような、メリハリのある時間管理のためにテンミニッツシリーズを活用していただけたらと思います。

クリエイターは時間管理が苦手な人が多いと思います(笑)。

皆さん、複数のプロジェクトを平行して取り組んでいらっしゃると思いますが、それぞれのプロジェクトで発生するタスクを把握できていないがために、上手くスケジューリングをできずにいるのではないでしょうか。タスクを明確に把握できていないと、「いつまでにどれを終える」「このタスクの達成までにどのくらいの期間を見る必要があるか」などの予測が立たず、スケジュールがめちゃくちゃになったり見落としがあったりと、悪循環に陥りがちです。 ですので、まずはプロジェクトを細分化して、タスクをふせんで「見える化」することをお勧めします。その上で時間をかけるべきタスクを見極めて、「こなす」タスクは早い段階で取り組んでしまうのです。

手帳に「時間見積もりふせん」を貼ることで スケジュールの現実を把握する

複数のプロジェクトを同時進行しているのに、タスクを明確に把握していない…その通りで耳が痛いです(笑)。

「見えている」のと「見えていない」のとでは、取り組み方も違いますよね。 また、私が実践しているおすすめの応用法があります。それは、タスクを手帳に落とし込んだあと、それぞれにかかる時間をあらかじめ見積もり、プロジェクトの納期に間に合うように逆算しながら、“時間見積もりふせん”を貼り付けることです。

 
↑タスクを書いたふせんに“時間見積もりふせん”を足すと、見た目では「1時間」にしか見えない3時間のタスクが、きちんと「3時間」として予定できる。ほかのタスクとの兼ね合いをはかったり、予定通りにタスクに取り組むのにかかせないとのこと。

↑タスクを書いたふせんに“時間見積もりふせん”を足すと、見た目では「1時間」にしか見えない3時間のタスクが、きちんと「3時間」として予定できる。ほかのタスクとの兼ね合いをはかったり、予定通りにタスクに取り組むのにかかせないとのこと。

たとえば、3時間かかりそうなタスクは、まず60分サイズのふせんにタスクのタイトルを書いて「やり始める時間」の枠に貼ったあと、その下に無記入の60分サイズのふせんを2枚貼りつけ、見た目を3時間分の幅にします。これをすると手帳がふせんでいっぱいになると思いますが、いかがでしょう?

やってみましたが、複数のプロジェクトの納期に間に合うように貼っていったら、想像以上にふせんで埋まってしまいました。こんなに自分には時間がないのか!と思い知らされます。

この“時間見積もりふせん”を加える作業をしておくことで、スケジュールに「タスクのタイトル」と「かかる時間」がより具体的に現れてくれます。プロジェクトをタスクに分解するときは、メールや電話のやり取り、資料集め、プリントアウトと整理、見直しや校正など、すべて1つ1つ独立したタスクと考えてふせんに書くのがポイントです。内容を把握し、所要時間を「見える化」することで、「スケジュール通りに納品するためには、このスケジュールで動かなくてはいけない」という現実が見えます。

庄司さんの手帳。ふせんをフルに使ってタスクも一目瞭然!

庄司さんの手帳。ふせんをフルに使ってタスクも一目瞭然!

「現実が見える」ことは焦りますが、逆に考えると安心ですよね。ギリギリで困らなくて済みますし、見落としの不安も消えるので。

そうですね。急な予定が入っても、各プロジェクトやタスクの進行状況や納期までの予定も手帳に記されているので、焦らず、質を落とさず対処できます。 また、もうひとつ応用として、一日の終わりに「やる予定(before)」を「やったこと(after)」の状態にして、実際にその日取り組んだタスクを備忘録として手帳に残しておくのもおすすめです。 すでにやったことが記録に残っていることで安心できますし、明日以降の予定やスケジューリングを見直すきっかけにもなります。そしてその流れを日々繰り返していくうち、徐々に「このタスクにはこのくらいの時間がかかるはず」、という「時間見積もり」の精度も上がって、上手くスケジューリングができるようになっていきます。

「時間見積もりふせん」で自分を予約し インプットの時間もしっかり確保!

備忘録として残しておくのは良いですね!

はい。また、「テンミニッツ」は仕事だけでなく、プライベートの予定もいっしょに管理できます。映画の封切りや読みたい本の発売日など、プライベートな「やりたいこと」もどんどんふせんに書いて予定に入れてしまうのがポイントです。 クリエイターはインプットも大切なタスクのひとつ。インプットの予定も考慮しながらタスクを調整し、スケジュールを立てていきます。

いつもインプットの時間は後回しにしてしまうので、またも耳が痛いです。早速実践します!

「テンミニッツ」は、カンタンに、気軽に時間管理ができるツールです。 クリエイターの皆さんにおすすめの手帳タイプは、思い立った日から気軽に始められる日付フリー版「テンミニッツ手帳ライト」と、年間版の「テンミニッツ手帳2014(1月始まり)」の2種類が発売中です。年間版手帳は今年の12月から使えるようになっているので、どちらも今日から使っていただけます。 女性も男性も手に取りやすいグレーのスタイリッシュなデザインなので、ぜひ手に取ってみてください!

取材日:2013年11月29日 ライター:植松

▼製品情報

★週・月単位で時間を管理するタイプ (手帳タイプ)

テンミニッツ手帳ライトウィークリー

テンミニッツ手帳ライトウィークリー 「ふせんを使うToDoボードB6」付き』 価格:1942円(税込) ●今日から始められる日付フリー仕様。クリエイターに一番のおすすめです。 ●手帳タイプなので長期的なスケジュール管理が可能&持ち運び可能 ●メインの手帳のサブツールとしても

 
テンミニッツ手帳2014(ボードあり)

テンミニッツ手帳2014 1月始まり「ふせんを使うToDoボードB6」付き』 価格:2940 円(税込) ●2013年12月~2014年12月まで使用できる、日付入りの年間タイプの手帳 ●手帳タイプなので長期的なスケジュール管理が可能&持ち運び可能 ●メインの手帳のサブツールとしても

 

★1日単位で時間を管理するタイプ

テンミニッツ卓上タイプ(全2色)

テンミニッツ 卓上タイプ』 価格:840円(税込) ●デスクの上に立てて置けるので、すぐ見れる・すぐ貼れる(持ち運び不可)

 
テンミニッツノートタイプ(全4色)

テンミニッツ ノートタイプ』 価格:630円(税込) ●1日の予定をふせんに書き込んで把握できる、「テンミニッツ」の第1弾商品。 ●手帳に挟んで持ち運ぶなど、手帳のサブツールとしておすすめ。

 

★手帳に応用!フィルムふせん

ココフセンカード(全4種)

ココフセンカード』 価格:M/525円(税込)、S/609円(税込) ●「ふせんを使うToDoボード」のふせんと同規格なので(Lサイズはボード専用サイズ)、「テンミニッツ手帳」の幅にもぴったり。「プロジェクトごとに色分けしたい」、「プライベートの予定は可愛いふせんで書き込みたい」という場合に、ぜひあわせてお使いください! ※「卓上タイプ」「ノートタイプ」のふせんとは別規格になりますので、あわせてご使用いただけません。

 
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