
今回うかがった株式会社Thanks Lab.は、映像制作・映像配給および、Webサイトの企画・運営などを手掛けています。
映像とWebという2つの得意分野を持つ同社は、設立からまだ2年ほどしか経っていないにもかかわらず、様々なクライアントの信頼を得て活躍を続けています。
そんなThanks Lab.の成長の秘訣と今後の展望について、代表取締役の川端基夫さんにお話をうかがってみました。
映像の制作や配給を手掛けられるようになったきっかけは?
もともと映像分野に強い関心がありましたので、前職でも映像の企画やプロデュースを担当していたんです。ですから、当時の経験は現在でも生きていますし、現在まで一緒に仕事をしているスタッフもいます。
では、前職時代と同じようなお仕事をされているということですか?
業界は近くても、私自身の仕事は大きく変わりましたね。会社員時代はプロデュースだけに専念できましたが、今は経営者ですから。
フリーのプロデューサーであれば興味のある分野にのみ邁進することもできますが、経営者となるとそうはいきません。私と会社がしっかりしないと、クライアントにもスタッフにも迷惑をかけてしまいますからね。設立から現在までの2年間は、経営者としての責任と重圧を学べる貴重な時間でした。
ですが一方で、独立したことにより自分の好きな仕事や企画を選べるようになったというメリットはありますね。今後も、より楽しい仕事や大きな企画に挑戦できるよう、株式会社Thanks Lab.を成長させていきたいと考えています。
映像分野だけではなくWeb事業に進出したのも、当社の体力作りのための判断です。
御社がWeb事業も手掛けられるようになった理由をお聞かせください。
それにはまず、映像事業が抱えるひとつの弱点を説明した方が早いですね。
株式会社Thanks Lab.が手掛ける映像分野、たとえば映画やドラマ、舞台といった業界では、ひとつの企画のサイクルが非常に長いことが多いんです。
その分、企画が成功すれば実入りも大きいわけですが、企業としては、もっと短いサイクルでの安定した資金も必要となります。そこで、映像と並ぶもうひとつの柱としてWeb事業を選んだわけです。
会社の運転資金を支える柱がWeb事業というわけですね。
はい。と言いましても、現在の事業比率は映像とWebで6:4といったところですので、どちらかが主ということでもなく、良いバランスで進行しているかと思います。特に当社ではECサイトの企画から製作、運営まで一連の流れを引き受けられますので、「これからeコマース事業を展開したい。」 というクライアントから相談をお受けすることも多いですね。
2012年度からはさらに営業も強化して、Web事業だけで会社の運転資金をまかなえれば、と考えています。そうすれば、もうひとつの柱である映像事業でも、より積極的に動くことができますからね。
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現在は何名ほどのスタッフで会社を動かしていらっしゃるのでしょうか。
プロデューサーが3人、ディレクターが1人、デザイナーが1人、宣伝担当が1人、Webディレクターとしてクライアント先に常駐している者が2名です。現在のところはこのメンバーで会社が回っていますが、先ほど申し上げたとおり、今後は宣伝や営業をさらに強化したいと考えています。
少数精鋭といった感じですが、映像事業とWeb事業をひとつの会社で手掛けるメリットはなんですか?
「いろいろできる」体制を整えた上で「映像だけ」「Webだけ」といった仕事でも積極的にお受けすることで、クライアントの痒いところに手を届かせられる点ですね。
一般的に映像系のプロデュースとなりますと、企画・制作・配給・公式サイト制作などをセットで引き受ける企業も多いのですが、株式会社Thanks Lab.ではそういった中の一部からでもお仕事をお受けしているんです。
ですから「配給だけを担当してくれないか」とか「公式サイトの製作だけをしてくれるところはないか」「グッズの商品化だけ頼めないか」といったご要望にもお応えできます。
映像やWeb、ライツビジネスなど、なんでも柔軟に対応できるということですね。
はい。当社が最も大切にしていることお客様に対するホスピタリティですので。
ホスピタリティが高い企画や仕事を提供することで、クライアントから「この人たちなら大丈夫」「次もまたこの人たちと仕事がしたい」と思っていただければ、と常に考えています。
中には、取引先の方から「うちの子の運動会を録画して映像作品にしてくれないか」なんて依頼をされたこともありましたよ(笑)。当然、喜んでお受けしました。そういった仕事から、また次の依頼にもつながっていきますしね。
「Thanks Lab.」という社名にも、我々が皆様に感謝するのはもちろんのこと、お客様からも「ありがとう」と言っていただける仕事をしよう、という誓いが込められています。
どんなご依頼であっても遠慮されることなく「Thanks Lab.に相談してみようかな?」と思っていただければ嬉しいですね。
ホスピタリティの精神は、仕事のクオリティ向上にも影響するのでしょうね。
はい。クライアントやエンドユーザーへの想いは、企画や作品への想いに直結しますからね。
例えば、クライアントに映像作品などの企画を提出する時も、常に「想い」や「心意気」を付加価値として上乗せていくのが当社のやり方です。
また、企画選定の面でも、単に流行を追いかけるだけではなく「埋もれているけど面白い」という作品や企画を発掘し、自分たちで流行を作るという気概を持って活動しています。当社が関わる映画や舞台がバラエティに富んでいるのも、特定の分野にこだわらないチャレンジ精神の表れです。
当社は設立から2年ほどの若い会社ですから、正直に言って、人員の規模やコネクションの広さといった面だけで戦っていたのでは大きな会社には敵いません。ですが、熱い想いやアイデアを仕事に乗せることによって、お客様から選ばれる会社であり続けたいと考えています。
では、御社は今後、どのような事業に挑戦していくのでしょうか?
映画、舞台、テレビドラマなど、今後はさらに積極的に企画を提出していく予定です。
ありがたいことに、当社は設立以来、途切れずにお仕事をいただいております。まだまだ若い会社ではありますが、この2年間の歩みはお客様からの信頼の証であり、我々の自信です。3年目となる2012年からは、今までの実績と自信を糧にしてさらなる飛躍を目指したいですね。
進行中の企画の中で、具体的におうかがいできるものはありますか?
現在、インド市場に向けた新作テレビアニメ作品の企画が進行中です。「バトゥ外伝」というタイトルで、すでにデモ映像も完成しています。経済産業省のクリエイティブ産業政策である「クール・ジャパン」(http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/creative/index.htm)にも採択され、これから本格的な売り込みに入ろうと考えています。
翻訳ではなく、新作アニメですか?
はい。インドではすでに、日本の人気アニメの翻訳版が放映されて人気を博していますが、私としては、現地の方々向けにローカライズした新作を立ち上げてみたいのです。
どうしてインドが対象なのでしょうか?
アニメ放送を求める視聴者が多く存在すると考えたからです。
日本のアニメ専門チャンネルもインドに現地法人を立ち上げていますが、利用者数は世界で最も多いと聞いています。ですから、新作アニメ作品を立ち上げるには格好の市場だと考えました。
また、ベトナム・インドネシアなども含めた東南アジア各国も含めれば、潜在的な視聴者はさらに多くなります。
映画ではなくテレビアニメとして企画したのも、より多くの人々に見てもらいたいという想いからです。何しろ、対象地域が日本とは比べ物にならないほど広いですからね。映画館に配給するのではなく、電波に乗せて皆さんに届けようと考えたんです。
対象となる顧客の数が、国内とは桁違いになりますね!
はい。東南アジアというと、今までは工場を誘致したり、何かを買い付けたりするための場所という印象がありましたが、私は逆に、広いマーケットに日本の物を売っていきたいんです。日本では全国民を合わせてもせいぜい1億人ほどですが、インドや東南アジア各国を対象にすれば対象は5億人、10億人と増えますからね。単に国内のアニメを翻訳するだけではなく、新作アニメを制作する意義は十分にあるはずです。
その新作アニメは、将来的に日本での放送はありますか?
今のところは考えていませんね。「日本でもインドでも喜ばれる作品」というような中途半端なことを考えると、どっちつかずな作品になってしまいますから。
今はインドや東南アジア独特の嗜好に合わせた作品を作って、現地で好評を得られるよう努力します。
一方で、あまり現地にローカライズしすぎては日本の企業が作る意味がなくなってしまいますから、そこは考えどころですね。「現地の方に好まれる作品にしつつも、新鮮な驚きを与えたい」そういう想いで企画を進めています。これもまたホスピタリティの精神です。
その新作が成功すれば国内外で注目されそうですね!
そうですね。 経営者としての仕事をきっちりこなしながら、大きな夢も実現していく……それが今の私の目標です。その結果として、我々のホスピタリティの精神が日本だけではなく世界に向けて広がっていってくれれば嬉しいですね。
(取材日:2011年12月)
| 株式会社 Thanks Lab. | |
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代表取締役:川端基夫(かわばた・もとお) |
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