
デザイナーズオフィスという、まったく新しい概念を持った事業ドメインを展開している株式会社ヴィス。オフィスの空間デザインを得意としていた同社が、空間に止まることなく、企業ブランディングに求められるあらゆるデザインを通してトータルソリューションを提供するデザイナーズオフィスに取り組み始めたのは今から8年前のことです。
何が発端で、どのようなビジョンを持って? いろいろな疑問に、代表取締役の中村勇人さんが答えてくださいました。
デザイナーズオフィスとは、どのような概念でしょう?
デザインによる、企業ブランディングです。ビジュアルによって企業のあり様をアピールするVI(ビジュアル・アイデンテティ)は、CI(コーポレート・アイデンテティ)を遂行する上で重要な役割を担うイメージ戦略です。
オフィス空間、営業ツール、PR、プロダクト、ひいては社員自身(ワークスタイル)なども対象とし、「360°デザイン」をベースに、VIのための一貫性のあるクリエイティブソリューションを、ワンストップで提供する事業がデザイナーズオフィスです。
VI確立のために必要なデザインを、トータルに提供する、プロデュースするということですね。
一見、既存のデザイン事業と同様に見えるでしょうが、オフィスに特化した空間デザインを含めたCIレベルのクリエイティブソリューションを、ワンストップで提供する取り組みは、これまでになかったものです。
私たちはそのビジネスモデルそのものを当社オリジナルと自負し、デザイナーズオフィスというマーケットをつくっている自覚のもとに活動しています。
なるほど、誰もが知っているデザイン事業ようで、実はこれまでにないスキームの上に成り立っている。たぶん、その新しさは、クライアントになれば実感できるのでしょうね。
そう思います。当社に初めて発注されたクライアント様の多くが、プロジェクト終了後に、「ああ、こうなるのか」という一言を発してくださいます。
その一言が、すべてを物語っていると思うのです。
デザイナーズオフィスでは、空間デザインの部分はオフィスに限定しているのですか? たとえば商業施設、店舗開発などは含まれない?
商業施設、店舗開発は、基本的に含みません。オフィスと店舗は、デザインと開発の視点から見るとまったくの別物です。開発期間がまったく違いますし、業務に占めるデザインの割合も違います。デザイナーズオフィスは、空間デザインをオフィスに特化してトータルソリューションを目ざす点が大きな特徴と受け止めていただければと思います。
御社は創業13年目ですが、デザイナーズオフィスは当初からの事業ドメインですか?
いえ、デザイナーズオフィスへの取り組みを始めたのは8年前からです。それ以前は、普通の内装デザイン会社でした。
8年前に、とあるクライアント様から、「空間デザインと一緒に、社内にある他のデザインも手がけて欲しい」との要望をいただいたのが、大きなきっかけとなりました。ご要望にお応えするために、当社のデザインの総力をあげてトータルデザインを行い、この分野の可能性を知ったのです。
空間デザインを得意とする集団が、VIのトータルソリューションを提供することへの可能性ですね。
そうです。加えて、CIに匹敵するVIをお引き受けすることのやりがいの大きさも、その案件で知りました。当社が手がけたデザインが社内に定着していくにしたがって、社員の皆さんの意識とモチベーションが、劇的に変わるのが手に取るようにわかったのです。
CIや企業ブランディングは大手広告代理店やその分野で名のある制作会社の専権事項と思われがちで、事実私たちもそう思い込んでいました。
ですが、空間デザインのフィールドから企業様のニーズにお応えする経験を持つ当社が一歩踏み出せば、クライアント様のスケールに合った、リーズナブルなVIをご提供でき、十分に企業ブランディングに貢献できる。
そこに思い至った時の興奮は、今も忘れることができません。
デザインの体制は?
東京と大阪に空間デザイナーとグラフィックデザイナーが計9名控えています。このデザイナー部隊は、毎朝必ずテレビ会議システムを使った全体ミーティングを行っていて、常に意思の疎通を図っています。
デザイナーズオフィスへの受注窓口やプロジェクトのまとめ役は?
プロジェクトマネージャー(PM)と呼ばれる営業担当者がクライアント様との窓口として、要望の吸い上げも担当し、プロジェクト全体をコントロールします。プレゼンテーションする案に関しては、すべて、私が最終チェックするフローになっています。
中村さんがチェックする際の、ポイントは?
「機能がデザインされているか」です。ひとりよがりのデザインになっていないか、クライアント様の求めることがすべて反映できているか。
私は、極論すればデザイナーの施すデザインは常に斬新で、奇抜で当然と考えています。あらかじめ妥協するようなデザインは、見る人の心に響きません。その部分のやり過ぎや行き過ぎを、チームでチェックし、最終的な案に仕上げることが大切です。
チームを背景にしたデザイン力で空間デザインとグラフィックデザインの融合を可能にしている点が、当社の強力な武器となっています。それは、コンペの高い勝率となって実証されていると思います。
御社がデザイナーズオフィスを通して発信していくメッセージは、どんなものなのでしょうか。
現代の空間デザインはすでに、グラッフィックイメージを取り込んだものであることが求められのが当然になっています。当社のデザインは、業界内でもかなり早くからそのような概念を確立して進んできました。
そして、概念が明らかな形となったのが、デザイナーズオフィスであり、VIを通しての企業ブランディングへの貢献です。私たちには、一歩先を歩む自覚がありますし、マーケットをつくりだす上でのチャレンジャーの自覚も共存させています。
このようなユニークな会社に何かを依頼し、「ああ、こうなるのか」という感慨を得たい企業様に数多く出会えれば嬉しいと考えています。
(取材日:2010年8月)
| 株式会社ヴィス | |
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代表取締役:中村 勇人 |
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