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COLUMNコラム・ザ・ちゃんこ

上司って(番長の自問自答)

番長プロデューサーの世直しコラムVol.5
番長プロデューサーの世直しコラム 櫻木光

この4月から、会社に僕の部署ができました。櫻木ルームです。プロデューサー3名、プロダクションマネージャー4名。これが、会社から与えてもらった僕のチームです。ベテランはいません。若いチーム。社内には5つのチームがあり、年間の売り上げを競うことになっています。負けるのは嫌だなあ。給料も増やしたい。

今まで、思うままに一匹狼的に暮らしてきたので、組織のことを考えたりしたことがありませんでした。なので、改めて考えなきゃいけないことがたくさん出てきました。たとえば、良い上司とはどういう人なのか?なんてこと。

部下に聞いてみよっかなあとも思いましたが、恥ずかしくて聞けませんね。そんなこと。だから自分で考えてみることにしました。

上司というかリーダーは、その組織の規模、スタッフの構成によって性格が変わってくるでしょう。僕のチームの規模はそんなに大きくないのでやるべきことははっきりしています。若いチームなので学ぶべきことも多いでしょう。学びながら成長しなければいけない。

最初にやらなければいけないことは、チーム全体に現実的な年間目標を立てて、それをクリアすることです。プロデューサーの目標は売り上げなので、チームの目標も売り上げということになります。広告賞はきっちり面白がって仕事をしていれば後からついてくるでしょう。

これまで一人でやってきたことを、何人かのチームでやる。僕がその先頭に立つ。一人ではできていても、チームとなるとどうでしょうか?部下にはどういう風に接していけばいいんだろう?彼らは僕の思った通りの、またはそれ以上の動きをしてくれるだろうか?

個人的な見解としてはクリエイティブファーストなのは変わりはありませんが、会社的には受注を増やすために間口を広げることが必要。プロデュースはその間口を広げる技術、という側面もあります。一人でやってた時の考え方を部下に伝えつつ、自分でも技術を磨かなきゃいけないということです。

できるかな?の世界ですね。僕はどうあるべきか?

大きく考えると一つは、部下のやっている仕事のレベルまで意識を下げて、今でも、それを自分でやったとしても、高いレベルでこなせる努力を続けること。つまり、現役の選手でい続けられるトレーニングを欠かさないということですね。最近のトレンドや現場の空気を理解できなかったら、マネージメントはできませんね。遅れたとんちんかん野郎にならない努力。 それとは逆に部下にはない高い目線を持って、仕事を俯瞰し、向かうべき方向を部下に指示することも必要でしょう。細かいどうでもいいことばっかりぐちぐち言うようなくそ野郎ではなく、大きい方向性を示す人になるべきです。対外的には毅然として政治にも強く、内にも外にも説得力があるべきだ。 うげっ。真逆のことができなきゃいけないんだ。

とかなんとか言いながら、実態は、僕は仕事をめちゃめちゃ持っていて常に高速で回転し続けるローリングストーンズであり、それは一人ではさばけないから、がんがん部下を投入して、任せ、失敗したら飛んでいき、尻を拭き、逃げず、また任せて、成功したらちょっとだけ褒める。

そりゃあね、失敗したら怒りますよ。その都度。本気だから怒る。会議室でタイマンで怒る。怒るけど、仕事の失敗に怒っているわけで、人となりを否定するものではありませんからね。言っときますけど。そのうち部下がお客さんから信頼されて自転するようになる。で、目標を達成したら、年末か年度末に、自腹で部下に褒美をあげましょう。

それが一番だと思います。理想。

先日、テレビを見ていたら、どこかのIT会社の社長さんが特集されていたんですが、その人は、社員一人ひとりのデータベースを持っていて、好みや、人となり、何を話題にしたかをパソコンに記録し、それに沿って社員一人ひとりに話しかけ昼ご飯に誘う。みたいなことをしていました。

それはそれで大変だし、すばらしいことなんだろうけど、はっきり言って無駄だな。と思ったりもしました。 そこまで気を遣ってあげないと働かない奴はいらない。

そんな時間とエネルギーは本業に費やして、部下たちには「王さんに恥をかかせるな」と言って試合に出ていくホークスの選手たちのようになってもらえるような自分、つまり、この人のためにがんばろうと思われるような存在に勝手になってしまう。というほうがいいなあ。うん。そんな圧倒的な存在感を手にする努力はしたいものです。

相変わらず、自分の努力が先にあって、そこに忍耐が加わるという感じでしょうか。もちろん、部下を馬鹿にしたような発言は御法度でありますね。

インターネットがもたらす広告の変革。動画を制作するノウハウも使い方が変わってきていて、従来のテレビでの放送に加えて違った形のやり方もプロデューサーが提案できるようにならないと生き残っていけない流れにもなっています。知らなきゃいけないことがいっぱいあって、知らせなきゃいけないことがいっぱい出てくるでしょう。落とし穴もチャンスもぼこぼこ存在する中に、想像力を働かせれば楽しいことが待っている。そういうことに敏感な上司でありたいし、そういうことを理解して乗ってくる部下であって欲しいです。

とらわれちゃいけない発想のなかで部下を統率する。それが与えられた使命であると思ってます。

がんばろうね。みんな。よろしく。

Profile of 櫻木光 (CMプロデューサー)

プロデューサーと言ってもいろんなタイプがいると思いますが、矢面に立つのは当たり前と仕事をしていたら、ついたあだ名が「番長」でした。


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