WEB・モバイル2016.09.07

ニューヨークのトップグラフィックデザイナー6人のInstagram

Dig It! NYC Vol.95
Dig It! NYC 藤井さゆり

Instagram、皆さんはどんな人(もしくはアカウント)をフォローしていますか?私は友人を初め、クリエイター、セレブリティ、コミュニティ、ニュース、ショップなど雑多な感じでフォローしていますが、視覚に訴えてくるということもあり、見ているとインスピレーションを刺激されことがよくあります。

以前取材させて頂いた、移動式ファッションブティック「Nomad」のオーナー、ジェシーさんが「Instagramはトラックのスナップショットや新着アイテムをお客さんが画像でチェックできるので、TwitterやFacebookより効果的。売上の貢献度も高い。」と仰っていましたが、Instagramはマーケティングツールとしても影響力がありますよね。

そこで今回は、クリエイターさんにとって、インスピレーションの刺激になりそうなニューヨークを拠点にトップで活躍しているグラフィックデザイナー6人のInstagramを紹介したいと思います。

1. Stefan Sagmeister(ステファン・サグマイスター)

@stefansagmeister

@stefansagmeister

1993年にニューヨークでSegmeister Inc.を設立、現在はSegmeister & Walshというクリエイティブエージェントでデザイナー兼ディレクターを務めており、これまでにローリングストーンズやルー・リード、デビット・バーンといった大物アーティストのアルバムカヴァーデザインを行っています。Computer Arts magazineでは、過去20年で最も影響のあるグラフィックデザイナーと称されるほど。Instagramでは、彼がセレクトしたアーティストの素晴らしいアルバムカヴァーデザインが日々更新されているので、デザイナーさんは一見の価値のありです。

2. Jessica Waish(ジェシカ・ウォルシュ)

@jessicavwalsh

@jessicavwalsh

前述のステファン・サグマイスターとともにSegmeister & Walshで、デザイナー兼ディレクターを務めるジェシカ・ウォルシュ。Jay-Z、ニューヨークタイムズ、リーバイス、MOMAといったクライアントを持ち、数々のメジャーなデザインコンペティションにおいて数々の賞を獲得、Forbesマガジンの「30 under 30 top creatives designing the future(30歳以下の未来のトップクリエイティブデザイナー30人)」に選ばれている若手実力者。InstagramはColor Loverという彼女のカラフルな世界観が散りばめられています。

3. Timothy Goodman(ティモシー・グッドマン)

@timothygoodman

@timothygoodman

書籍・雜誌のカバー、ロゴ、パッケージ、記事のイラストなど幅広く活躍するデザイナー、イラストレーター、そして作家でもあるティモシー・グッドマン。クライアントは、Airbnb、Google、フォード、J.Crew、ニューヨークタイムズ他多数。前述のジェシカ・ウォルシュと共著のブログ「40 Days of Dating Book」が話題となり、そのブログが書籍化、今後映画化される予定となっています。オシャレでポップな彼のInstagramではパーソナルプロジェクトも見ることができます。

4. Luke Choice(ルーク・チョイス)

@velvetspectrum

@velvetspectrum

オーストラリア出身、現在はニューヨークを拠点とし、3Dタイポグラフィやイラストレーションを得意とするグラフィックデザイナー、ルーク・チョイス。ナイキ、アドビ、アディダス、サングラスブランドのRay-Banなどをクライアントに持ち、カラフルでダイナミックな作風が特徴。Instagramでは、ウェブサイトのオフィシャルWorkページでは見られない作品もたくさん見ることができます。

5. Leta Sobierajski(リタ・ソビライスキー)

@letasobierajski

@letasobierajski

写真、ビデオ、デジタルと幅広い媒体を扱うアートディレクター、グラフィックデザイナーのリタ・ソビライスキー。クライアントは、Google、IBM、ニューヨーク・タイムズ、ユニクロジャパン他多数。Printマガジンによる「New Visual Artists 2014」の30歳以下のインターナショナルデザイナー20人の中にも選ばれています。Instagramはパートナーとのプロジェクト「Complements」をメインに、ユニークなヴィジュアルとユーモア溢れる作品が日々更新されています。

以上、上記の5名はフォロワー数60,000を超えるトップデザイナー。あともう一人、フォロワー数では届きませんが、世界的にも著名なニューヨークのトップグラフィックデザイナー、ミルトン・グレイザーもInstagramをやっていましたのでご紹介しておきます。

6. Design studio of Milton Glaser(ミルトン・グレイザー デザインスタジオ)

@miltonglaserinc

@miltonglaserinc

ニューヨークに来たことがない人もおそらくご存知な「I ♡ NY」のロゴ。「I ♡ NY」ロゴをデザインしたミルトン・グレイザーは、1950年代からグラフィックデザイナーとしてのキャリアをスタート、ニューヨークマガジンや、ブルックリンにある地ビールメーカー「Brooklyn Brewery」のロゴデザインを始め、書籍・雑誌のカバー、パッケージ、ポスター、広告デザインなど、その経歴は多岐に渡ります。Instagramはアクティブに更新されているわけではありませんが(実際の更新を行っているのはスタッフだと思います)、彼が87歳となった今でもデザインに関わっていたり、コンファレンスに出ていたりと、現役で仕事をしている様子が伺えます。

いかがでしたでしょうか。リタ・ソビライスキーは、Brooklyn Magazineのインタビューで「Instagramは自分の仕事や作品を見てもらうために最もアクセスしやすいツール。もはやポートフォリオやウェブサイトを持つことよりも効果的でさえある。誰でも自分のスマートファンからInstagramへアクセスできるし、ニューヨークのみ、アメリカのみでのコミュニティといった制限もなく、グローバルなものとなっている。」と語っています。まさにその通り。

特に、今グラフィックデザインを勉強されている方は、色々なクリエイターさんのInstagramをフォローして刺激を受けるとともに、ご自分の作品をInstagramでどんどん発表していかれるとよいでしょうね。色々な人に見てもらえるチャンスも多くなりますし。

次回は、ニューヨークで活躍する20歳以下の若いグラフィックデザイナーのInstagramも特集してみたいと思います。

Profile of 藤井さゆり

藤井さゆり

東京生まれ、アメリカ在住。日本とアメリカでの職務経験あり。
東京丸の内にある公益法人にて8年間勤務の傍ら、友人が企画したクラブイベントのフライヤーや、CDジャケットのデザインを行う。
公益法人では「地方の街づくり・街おこし」支援事業の一環で、ウェブサイト業務に携わる。 公益法人退職後、2004年より4年間、都内商業施設のサイト更新・管理、販促サイトのキャンペーンページ企画と取材・撮影を含めたライティングワーク、ウェブデザインを経験。
2008年ニューヨークに移住。ニューヨークではウェブマーケティング、サイト管理を企業にて経験、それと共にウェブデザインとライティングワークをフリーランスとして行う。現在は日本の着物をインスパイアしたオリジナルTシャツブランド「Foxy Lilly」を立ち上げ、オーナー兼デザイナーを務める。
Foxylilly.com
facebook.com/foxylilly
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