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ユニフォーム

ARTY FACT LONDON Vol.73
ARTY FACT LONDON コウヅマノエ
チームGBの斬新なユニフォームとステラ・マッカートニー

チームGBの斬新なユニフォームとステラ・マッカートニー(中央)

ロンドン・オリンピック開催まで残すところあと100日とちょっととなりました。 いよいよ本番間近といったところの先月末、ロンドンオリンピック、イギリス代表ユニフォームが一般に披露されました。 今回のロンドンオリンピックのユニフォームは、イギリス・ロンドン生まれのステラ・マッカートニーによるデザイン。元ビートルズのポール・マッカートニーの娘としても知られる、イギリスを代表する(親のコネなし)実力派のファッションデザイナーです。 (▼Stella McCartney http://www.stellamccartney.com/) ところが、この彼女のデザインが英国国民から大バッシング。まるで、オリンピックロゴ発表時を思い起こさせるような(▼第24回 「どうなる?オリンピックのロゴ」参照)ブーイングぶりです。

イギリス・スコットランド・アイルランドの国旗を組み合わせたユニオンジャック

イギリス・スコットランド・アイルランドの国旗を組み合わせたユニオンジャック

ステラ・マッカートニーが起用されただけでも十分注目に値する事なのですが、この彼女のデザイン、今回は「青」が基調となっていて、イギリス代表であるTEAM GB(Great Britain)のユニフォームには、お馴染みのユニオン・ジャックがみえません。ユニオン・ジャックといえば、イギリス、スコットランド、そしてアイルランドの3つが組み合わされてできた「赤と青」が基調のデザインの旗で、世界195カ国ある中でも、みんながよく知る有名なものではないでしょうか。 というわけで、従来のイギリスのナショナルカラーである「赤と青」のイメージからはほど遠い、この「青いユニオン・ジャック」のユニフォームの斬新なデザインは、大バッシングをうけているそう・・・。

私なんかは、靴とか靴下、ユニフォームの一部分に赤色をちょこっと効かせているあたり「さすがステラのデザイン!おっしゃれ~。」などと思っていたのですが、ネット上では、「わが国の国旗の一部に赤色を使わぬとは、なんたることだ!」とか、「もっと『赤』が必要。早急に変更するべし。よろしくお願いします!」、「これは大失態!これは我が国のナショナルカラーじゃない。」とか、「あ~あ。ステラ、ユニオンジャックから赤色を取るのがいいアイディアかどうか、誰かに意見を聞こうと思わなかったワケ??」とか・・・。そして、お腹周りにある巨大なXのデザインにもブーイング。なんでも、テレビのリアリティー音楽オーディション番組「Xファクター」(http://xfactor.itv.com/2011/)のロゴに酷似していると。中には、「今回のユニフォームのスポンサーは、Xファクターなんですか?」とかいうコメントも。そういわれてみれば、そんな気もしてきますが・・・。

英国民の皆さんは、とりあえず言いたい放題です。

ステラ本人いわく、「イギリスの旗からインスピレーションを得て、それをもっとモダンにアレンジしたデザインにした。」とのこと。大胆なデザインです、ステラマッカートニー。そんな斬新なデザインが通ってしまうイギリスは、やっぱり素敵です。そして、批評精神も旺盛ですが、それ以上に「ユーモアのセンス抜群」なイギリス人がすごすぎます・・・。

ちなみに、アメリカはラルフローレンをデザイナーに起用し、赤X白Xネイビーを基調にしたヴィンテージテイストとモダンなアメリカンスタイルがミックスされたデザインのユニフォーム。そして、イタリアはジョルジョ・アルマーニ、日本ではあまり日の目を見ない「セイリング」代表選手のユニフォームには、プラダを起用するとのこと。そして、我が国日本は『日の丸』がデザイン・コンセプトの赤いユニフォームだそうです。今年のオリンピックは各競技だけでなく、各国代表選手のユニフォームのファッションでも楽しめそうですね。

各国ユニフォーム:アメリカ(左) 日本(中央) イタリア(右)

各国ユニフォーム:アメリカ(左) 日本(中央) イタリア(右)

Profile of コウヅマ ノエ

コウヅマノエ

女子美術短期大学卒業後、デザイン事務所勤務。その後、雑誌『エルジャポン』のデザイナーを経て、フリーのグラフィックデザイナーとして様々な雑誌のデザインを手掛ける。2003年に渡英し、ロンドンにあるRavensbourne CollegeでInteractive digital Media の修士号を取得。現在は南ロンドンで様々なプロジェクトに参加しつつ、ロンドン生活を満喫中

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