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WEB・モバイル2019.04.03

進化するアーバンエアモビリティ!BLADEの新サービス「マンハッタンからジョン・F・ケネディ国際空港まで5分」

Vol.125
Dig it! NYC 藤井さゆり

ニューヨークの空の玄関口であり、日々多くの人々が行き交うジョン・F・ケネディ(JFK)国際空港。ニューヨークに来たことのある方はご存知かもしれませんが、JFKからマンハッタンへ出るにも、マンハッタンからJFKへ行くのにも、車やバスだと通常1時間くらいかかり、混んでいる時は2時間以上かかる場合もあります。

 

それを知った上で「マンハッタンとJFK間を5分で行ける手段がある」と聞いたら驚きますよね?そんな方法が存在するのです。

 

Tyler Babin @Tyler_Babin - Twitter

 

このビデオからも分かる通り「マンハッタンとJFK間が5分」というのは、マンハッタンとJFK間をヘリコプターで飛行するため移動が5分で可能、ということ。

 

マンハッタンとJFKまでは距離的に30kmとそんなに遠くなく、同じニューヨーク市内のクイーンズ地区にある空港ですが、アメリカは基本的に車社会ということもあり、JFKまでの公共交通機関が東京圏内のように便利ではないため、車や高速バスを利用する人々も多く、渋滞は日本の比ではありません。

 

車移動ですと、渋滞に巻き込まれてしまった場合、いつ着くのか時間が読めなかったり、動かない中、車内でじっと堪えるのは苦痛です。しかし、空の移動ですと渋滞に悩まされることはありません。

 

BLADE @flyblade - Instagram

 

この“マンハッタンとJFK間をヘリコプターで5分で送迎する”というサービスを提供しているのがBLADE(ブレイド)。このサービスが開始されたのはつい最近(2019年3月末)ですが、BLADEはこれまでに、ニューヨーク郊外にある高級リゾート地ハンプトンや、ニューヨークから気軽に行けるカジノがあるアトランティックシティなど、マンハッタンから車だと2時間以上かかる場所へ、ヘリコプターにより40分ほどで乗客を運ぶという、いわゆるアーバンエアモビリティ事業を展開して成功させているスタートアップ企業です。マイアミやロサンゼルスを始めとした西海岸にも展開しており、今後はインドに進出する動きも出ています。その他、ウェディングなどのイベント、ビジネスやプライベート用にチャーターサービスも行っています。

 

BLADE @flyblade - Instagram

 

マンハッタンとJFK間のヘリコプター送迎は、平日朝7時から夜7時まで行っていて、一回の乗車につき利用料金は$195(約21,000円)。乗降場所はマンハッタンの西側30丁目にあり、待合室としておしゃれなラウンジが設置されています。ラウンジにはバーテンダー付きのバーがあり、お金を払うことなくドリンクやおつまみなどが楽しめます。この利用料金が高いか安いかは個人の判断ですが、実際に、ニューヨークには金額よりも時間を優先する人々がたくさんいて、このサービスには結構ニーズがあると思います。

 

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It’s always rosé o’clock at the BLADE lounge #flyblade

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BLADE @flyblade - Instagram

 

ちなみに「マンハッタンとJFK間」というのは、日本の感覚ですと「東京駅周辺と成田空港間」でしょうか。距離にすると全く違いますが、車で1時間というとそんな感覚です。

 

BLADEの利用方法ですが、アプリをインストールして予約をするか、BLADEのウェブサイトからでも予約は可能です。

 

JFKに行く場合は、アプリもしくはウェブサイトからBLADEを予約したら、マンハッタンの西側30丁目にある乗降場所へ向かい、ラウンジで搭乗を待ちます。時間になったらヘリコプターに乗り込み、ニューヨークの風景を上空から楽しむこと5分、JFK近くのヘリポートに到着。そこから、BLADE専用の送迎車でJFKまで連れていってもらえます。

 

JFKからマンハッタンまで行く場合は、あらかじめBLADEを予約し、JFKからBLADE専用の送迎車でJFK近くのヘリポートへ移動、そこからヘリコプターに乗り込み、5分間の飛行後、マンハッタンの西側30丁目の同じラウンジに到着する、という流れです。

 

サービス内容からしてもそうですが、BLADEのInstagramを見てみると、圧倒的に、ターゲットとしている層が富裕層であることがわかります。以下にご紹介する「マンハッタンからJFKまで5分」のPRビデオは、オシャレなカクテルが出来上がるよりも時間がかかりません、というシャレが効いたものとなっています。

 

BLADE @flyblade - Instagram

 

こちらは、ニューヨーク上空からの眺め。機内には、ラウンジからワイングラス持ち込み可能のようです。

 

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Manhattan ⇄JFK 5 minute flights all day long $195 #flyblade

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こちらは、おそらく、夕暮れの上空からのニューヨーク。優雅ですよね…

 

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Ready, set, weekend @vievite #flyblade

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BLADE @flyblade - Instagram

 

木曜から月曜日と祝日に運行されている、マンハッタンからマイアミへのジェット機“BLADEOne“にはフライトアテンダントがいるのですが、美し過ぎます。

 

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Fly with us to Miami tomorrow — you know you want to. #flyblade #BLADEone

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BLADE @flyblade - Instagram

 

BLADEは、Warner Music GroupのCOOだったロバート・ヴィーゼンタールと、ミュージッククリエイターのためのデジタルプラットフォームを提供するSpliceの共同創設者であるスティーブ・マルトッチによって2014年に創設、本社はニューヨークにあり、これまでに5,000万ドル(約55億ドル)のベンチャーキャピタル資金を調達しています。

 

「渋滞を免れ、ヘリコプター送迎でマンハッタンとJFK間が5分」という便利さが一番の売りではありますが、それ以上に着目したいのが、Instagramでのイメージ戦略や、フライト前のおしゃれなラウンジで過ごすひと時、上空からニューヨークを一望できるという経験を提供している、という点です。顧客の心を引き付けますよね。

 

BLADE、ニューヨークにいるなら、一度は利用してみたいものです!

 

(参考)

BLADE - blade.flyblade.com

 

Instagram - BLADE @flyblade

 

Twitter - Fly BLADE @flybladenow

 

Techcrunch - Flying taxi startup BLADE is helping Silicon Valley CEOs bypass traffic

 

BLADE - Crunchbase

Profile of 藤井さゆり

藤井さゆり

東京生まれ、アメリカ在住。日本とアメリカでの職務経験あり。
東京丸の内にある公益法人にて8年間勤務の傍ら、友人が企画したクラブイベントのフライヤーや、CDジャケットのデザインを行う。
公益法人では「地方の街づくり・街おこし」支援事業の一環で、ウェブサイト業務に携わる。 公益法人退職後、2004年より4年間、都内商業施設のサイト更新・管理、販促サイトのキャンペーンページ企画と取材・撮影を含めたライティングワーク、ウェブデザインを経験。
2008年ニューヨークに移住。ニューヨークではウェブマーケティング、サイト管理を企業にて経験、それと共にウェブデザインとライティングワークをフリーランスとして行う。現在は日本の着物をインスパイアしたオリジナルTシャツブランド「Foxy Lilly」を立ち上げ、オーナー兼デザイナーを務める。
Foxylilly.com
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