今、アメリカで人気急上昇!アジア系ティーンガールズパンクバンド“The Linda Lindas”

Vol.37
FIND IT. LOVE IT.
Sayuri Fujii
藤井さゆり

今年もウェビー賞が発表されました。

 

私が最も注目したのは、ソーシャル部門・Diversity & Inclusionカテゴリーで​賞を獲った​ティーンガールズパンクバンド、The Linda Lindas(ザ・リンダリンダズ)です。

 

 
 
 
View this post on Instagram

A post shared by The Webby Awards (@thewebbyawards)

The Webby Awards@thewebbyawards

 

The Linda Lindasは、17歳、15歳、14歳、11歳の女の子たちによるロサンゼルス出身のパンクバンド。2021年5月に公開された、ロサンゼルス公立図書館で行われたYouTubeのライブ動画がバズったことがきっかけで、ただ今、人気急上昇中のバンドです。

 

 
 
 
View this post on Instagram

A post shared by W Magazine (@wmag)

The Linda Lindas@the_linda_lindas

 

今年の4月に初のフルアルバムGrowing Upを発売したばかりなのですが、アルバム発売前に、ジミー・キンメル、ジェームズ・コーデン、ジミー・ファーロンといった人気司会者の深夜番組のミュージックゲストとして出演。

 

 

The Linda Lindas: Growing Up – The Late Late Show with James Corden

 

今月にはイギリス、ドイツ、スペインを周るミニヨーロッパツアー、7月にはアメリカ東海岸ツアーを予定。そしてなんと、8月には来日して東京、大阪のサマーソニックへの出演が決定しています!

 

それぞれのメンバーをご紹介しましょう。ミラ(11歳)、エロイーズ(14歳)、ルシア(15歳)、ベラ(17歳)の4人で、ミラとルシアは姉妹、エロイーズはミラとルシアの従姉妹、ベラは親しい友人という関係で、ラテン系、アジア系、またはそのハーフの女の子たちです。曲によって、担当楽器が入れ替わったり、ボーカルが入れ替わったりするので、全員がマルチプレイヤーなところも音楽的才能を感じます。

 

バンド名「The Linda Lindas」の由来は、2005年公開の映画「リンダ リンダ リンダ」から来ており、女子高校生4人がブルーハーツのコピーバンドを組んで「リンダリンダ」を文化祭で演奏するというストーリーなのですが、映画を見て「私たちみたいだね」と話したことがきっかけだったそうです。

 

 
 
 
View this post on Instagram

A post shared by The Linda Lindas (@the_linda_lindas)

The Linda Lindas@the_linda_lindas

 

彼女たちが一緒に演奏し始めたのが2018年の1月。地元のバンドと演奏活動を積極的に行い、2020年には初のシングルThe Linda Lindasをリリース。2021年3月には、Netflixで公開された映画「モキシー〜私たちのムーブメント〜」に、The Linda Lindasとしてライブをするシーンで出演。この映画出演をきっかけにより多くの人々に知られるようになりました。映画では中学生バンドとして紹介されていましたが、当時、最年少のミラは小学生だったはず。

 

 

The Linda Lindas Perform REBEL GIRL (Official Video) | Moxie – Still Watching Netflix

 

ちなみに、この「モキシー〜私たちのムーブメント〜」には、かつてテラスハウスに出演していたローレン・サイさんが主人公の親友役を演じています。この動画でもちらっと映っています。

 

The Linda Lindasに話を戻しましょう。冒頭で紹介したロサンゼルス公立図書館でのバイラルとなったライブで演奏された曲「Racist, Sexist Boy」は、パンデミックの前に、ミラが学校で男子クラスメイトから「お父さんから中国人には近づくなって言われたんだ」と言われ、ミラは「私は中国人だよ」と返したところ、そのクラスメイトは近づかなくなった、という出来事が元になっています。現在は11歳のミラですが、当時は9歳くらい?でしょうか、この出来事をこの若さで曲作りに持っていくパワーと才能がすごいです。

 

(Racistは人種差別主義者、Sexistは性差別者という意味)

 

 

The Linda Lindas – “Racist, Sexist Boy” (Live at LA Public Library) – Epitaph Records

 

昨年の5月には、Rock Against Hateというアジア系アメリカ人のアートと活動をサポートするイベントでライブ演奏を披露し、Stop AAPI Hate(アジア・太平洋系アメリカ人ヘイトクラムの問題に取り組んでいる組織)への支援を呼びかけました。​​

 

 
 
 
View this post on Instagram

A post shared by The Linda Lindas (@the_linda_lindas)

The Linda Lindas@the_linda_lindas

 

2022年5月現在のインスタのフォロワー数は272,000人。オルタナティブロックのレジェンド、レッドホットチリペッパーズのベーシストであるフリーやレイジアゲインストザマシーンのギタリストのトム・モレロも賞賛しているそうです。

 

曲作りやステージアクトなどバンドとしての実力もあるので、ロックレジェンドたちに賞賛される理由がわかります。

 

MVも彼女たちらしくて可愛い&カッコイイです。

 

 

The Linda Lindas – “Why” – Epitaph Records

 

 

 

The Linda Lindas – “Talking To Myself” – Epitaph Records

 

 

 

The Linda Lindas – “Oh!” – Epitaph Records

 

 

メイクやファッションも彼女たちの好きなスタイルで表現されているところもいいですし、アメリカのローティーンがほとんど着けている「歯の矯正器具」を剥き出しにしたルシアの笑顔も魅力的です。

 

 
 
 
View this post on Instagram

A post shared by The Linda Lindas (@the_linda_lindas)

The Linda Lindas@the_linda_lindas

 

メンバー4人を猫のキャラクターにしたTシャツやトートバッグが売られている、オフィシャルの日本のオンラインストアもあります!

 

 
 
 
View this post on Instagram

A post shared by The Linda Lindas (@the_linda_lindas)

The Linda Lindas@the_linda_lindas

 

The Linda Lindasは、みのミュージックでも取り上げられていたり、サマーソニックで来日もしますし、日本でもじわじわと人気が出ているみたいなので、ぜひチェックしてみてください!

 

 

(参考)

 

About – The Linda Lindas

 

Webby Awards – Diversity & Inclusion

 

CBS Morning – The Linda Lindas on debut album, viral success – YouTube

 

CBS Los Angeles – ‘We Will Rebuild What You Destroy’: LA Girl Band The Linda Lindas Rocks The Internet With Anti-Hate Anthem ‘Racist Sexist Boy’

プロフィール
FIND IT. LOVE IT.
藤井さゆり
東京生まれ、2008年ニューヨークに移住。 公益法人に勤務の傍ら、仲間内で企画したクラブイベントのフライヤーデザインをしたことから、デザインの面白さに目覚め転職。 転職後は、都内商業施設のウェブサイトの販促用ページ企画と取材、ライティングを経験。 ニューヨーク移住後は、ウェブマーケティングを企業にて経験、ウェブデザインをフリーランスで行う。 現在は、日本の着物をインスパイアしたオリジナルTシャツブランド「Foxy Lilly」のオーナー兼デザイナーを務める。 https://lnk.bio/foxylilly Instagram: @foxylilly

日本中のクリエイターを応援するメディアクリエイターズステーションをフォロー!

TOP