冬の恐怖イベント「排雪日」

北海道/札幌
校正
徒然なるままに日々思うこと・感じること
こまこま

私の実家の地域では、日々の除雪で溜まりに溜まった雪を一気に片付ける「排雪日」なるものがあります。

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<除雪と排雪の違い>
除雪:道路上の雪をかき分け、通行可能なスペースを確保する作業。かき分けた雪が道路わきに溜まって雪山(もしくは雪壁)になり、どんどん溜まる。

排雪:雪をダンプトラックに積込み、雪堆積場へ運搬する作業。運搬するためその場所から雪が無くなる。
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各町内ごとに年に1度、当日は朝から夕方(雪の多いシーズンは夜までかかることも)にかけて、ブルドーザーや大型のダンプトラックが動き回り住宅街や隣接のメイン道路の雪山を一掃し、各自治体の定める大型雪捨て場に持っていきます。

この「排雪日」は私にとって毎年の冬の恐怖イベントでもありました。

まず、ブルドーザーや雪を運ぶダンプトラックといった大型の自動車が10台近くが、雪で狭くなった住宅街の道路をわんさかうごめいています。
それらをかわし、走り抜けて行かなくてはいけません。
さらに、道路のあちこちにはブルドーザーがかき分けたり雪山の崩した雪が、膝くらいの高さに溜まっているところもあって非常に歩きにくかったり、ブルドーザーがトラックに雪を入れている最中で道が塞がれていたりと、迫りくる他の大型車に恐怖を感じながら、いかに安全にこの道を抜けきるかを考えながら進まないといけません。
スリル満載な排雪日は、さながらゲームのルートを攻略していくような感覚でもあります。
(ちなみに、大型車がわんさかいる排雪日ですが警備員はいません!)

しかし、大型車は運転席が高い位置にあるせいで、死角が多くて人がいても気が付かず、事故に巻き込まれて怪我や亡くなってしまうというニュースは小さい頃から何度も耳にしてます。
また、私の子供の頃は平均身長よりも低かったこともあり、大型自動車の圧倒的大きさに恐怖を感じていて、今でも横を通り過ぎるだけでちょっとした死の予感すら感じます。

そんな恐怖と戦う「排雪日」。
毎年避けたいと思っているのですが、なぜかその日に限って用事がなく早く帰宅したり、休みなのに出かける用事があったりと、毎年遭遇してしまってました…。

けれども、排雪が終わると道路の道幅は雪が降る前と同じとまではいきませんが、もとの広さに戻り、視界良好で自動車の行き来もスムーズに。
人の手で雪を片付けたものではありますが、雪が少なくなっただけでも春が近づいているように感じられ、ちょっと嬉しくなります。

 

今住んでいるところは、この大掛かりな排雪には遭遇していませんが、近道で使っている住宅街などでは「排雪日」で大型車がガンガン稼働している場面に遭遇します。
実家のように絶対通らないといけない道ではないので、遠くから状況が確認して別のルートを探せるので安心なのですが…

近道が使えないと「遅刻」という別の問題が発生してしまうので、これまた厄介なものなのです。

プロフィール
校正
こまこま
デザイン系の大学に行くも、就職で迷走。ライターをかすめる程度にやってみて、現在はウェブや誌面の校正の仕事をやっています。まだまだわからないことだらけで、失敗と勉強が重なる毎日。真冬の北海道生まれですが、寒さに非常に弱い

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